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現代長歌

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「現代長歌」
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2022年3月の記事一覧

白い鴉(3月号)

親指の関節を鳴らす、癖がある。男が全てを知っている――
「コーヒーはブラックですか?」この合図に男はカッと目を開く
「砂糖は幾つ?」「二個ほどかな」――『二十万』――さっと封筒を出す
一口飲んで「全体と一つのものを語る時」「何でしょうか?」「じゃあこうだ」
「黒い鴉が全体で白い鴉がいたらどうなるか?」「殺されますね」
「そうなのだ。しかし、ヨソデは?」「有難がられる」「分かっただろう」
親指の関節

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塚本邦雄の死生観

キリストの齢死なずしてあかときを水飲むと此のあはき樂慾

 (感想)
 いかにも塚本がキリストに成りたかったという詩ではない。
 これは、戦争の影を多く含んでいる。
 塚本は、あの太平洋戦争(大東亜戦争)で
 「死」の側と「生」の側に分かれたことの
 自省だと思う。

 戦時下にあれば、素直な者は、
 戦争に勝つと疑わないから
 すすんで戦時へ向かっただろう。
 しかし、聖書を知る者
 あるいは、

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