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教室と大人世代をつなぐ  Vol.17 「小さな成功と大きな絵」 

誰から巻き込めばいいのか、、

前回のこのコラムで、「これまでに10以上の自治体の方にこの話をしましたが、その意図さえ理解していただけたところはありませんでした」とお話ししました。教育関連部署の方以外は、なかなかピンとこないのです。もちろん私の説明が拙いということもありますが、探求学習を現場で回している高校の先生方はたいてい賛同してくれています。であれば、先生から話を進めたいところですが、ここには別の壁があるのです。それは現場の先生は忙しすぎるという壁です。いまはこちらのほうが深刻かもしれません。「先生に賛成していただけるなら、教育委員会にもお話ししていいですか?」と私が言うと、「それは待って!」になってしまいます。話はおもしろいと思うけど、いまはまったく手が回らない、教育委員会を通して下りて来たらやらざるを得なくなる、ちょっとムリ、ということなのです。
GIGAスクールのツールベンダーさんにも、このお話をしたところ、「無償でツールを使ってもらってもかまわない」と言っていただけるところもあります。むしろ「喜んで!」という雰囲気です。ベンダーさんはたいていすぐにでも使えるアプリを持っていますし、カスタマイズもそれほど手間がかからない、そのうえ教育委員会の方とのコネクションができるならお安い御用なのです。
では、もうひとりの主役、地元の方はどうでしょうか?こちらの皆さんについては、まだ私が回り切れておらず、なんとも言えませんが、どの街にも賛同してくれる方はいると考えています。町おこしのために日々、動いている人が必ずいます。そういう人をまず2人でも探し出せれば、前に進むことができるはず。地元の方々にご協力いただいて勝手に盛り上がることができれば、先生のご負担を少なくできると思いますが、学校と完全に切り離してできるかどうか?結局、先生にご迷惑をかけてしまいそうです。

小さな成功と大きな絵

わかってもらえないのは、私の説明のしかたにも原因があると思います。まだ形のないもの、誰もやったことがないことを短時間に伝えるのはむずかしいものがあります。
このコラムでお話ししている『教室と大人世代をつなぐ』プロジェクトを立ち上げるためには、学校、自治体、地元の方々、ツールベンダーの4者を巻き込みたいと思っています。その中で最初に話しをして納得していただかなくてはいけないのは地元の方々です。まずは私がどこかの地元に溶け込む努力をしなければならないのです。そのうえで、とにかく早く、『小さな成功』をつくること。
これと同時に、『大きな絵』も必要だと思います。数年後、10年後に、こんな世の中にしたいんだという理想形をはっきり見せることと、そのために今日、何をやるか?をはっきりさせること。理想形に到達するまでの階段を、できるだけ細かく見せることだと思います。ただ、その階段は状況に合わせて、いつでもつくり替えられることや、いっしょにつくっていくものだということをお伝えしていきたいです。

応援してください!

2023年3月、私は、とある地元の方々を巻き込み、このプロジェクトに本腰を入れていきます。このコラムをお読みの皆さまには、「大きな絵」のアイデアをいただきたく。応援してください

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