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常識にとらわれず、チームとの信頼を土台に“キャリア”と“自身の心地よい働き方”の両立を追求する

「マネージャーは忙しいもの」「フルタイムじゃないと時間が足りない」「マネージャーは現場で動くというより全体を俯瞰する立場」そんな先入観をお持ちの方は少なくないのではないでしょうか?一人ひとりが働き方を選択するサイボウズでも、人材・組織マネジメントを行う部⻑陣は、フルタイムの働き方を選択するメンバーが多数です。

そんな中で今回は、サイボウズカスタマー本部ダイレクトマーケティング部(現:カスタマーマーケティング部 ※2023年7月24日追記)の部⻑を努めながら、働き方では土日に加えて水曜日を非稼働日とする週休3日を選択し、マネージャー・いちプレイヤーとしてのキャリア、そして自身の心地よい働き方を両立する畑中 知子さんに話を聞きました。


幸せだと感じる先に、自然とあったのが現在の働き方

ーーまずは、畑中さんに現在の週休 3 日の働き方を選択するに至った経緯を聞きました。

すこし過去を振り返ると、私は 2000 年にサイボウズに入社し、2002 年に一度体調を崩して退職。体調が安定してきた翌年、再びサイボウズに派遣社員として、体に無理のない週 8 時間ほどの稼働で復帰しました。その後 2007 年に、サイボウズが時短勤務制度を取り入れるという話があり、人事に声掛けをもらったことがきっかけで正社員として再入社した経緯があります。

ーー現在は、一人ひとりが働き方を柔軟に選択できるサイボウズ。今では当たり前のようになっているこの環境ですが、当たり前の最初の一歩は、2007 年まさに畑中さんが選択した時短制度だったそうです。

最初は、週 2 日勤務という働き方から、だんだんと働く時間を調整していきました。そんな中で、週 4 日勤務・週休 3 日というペースが自分にとってちょうど幸せに感じる分量だということが、自然とわかってきました。正直キャリアが進んでいく中で、『フルタイムに戻したら?』などの声をもらうことがあるのですが、現在ちょうど良いと感じるこの働き方は私にとって譲れないポイントです。」

現在の働き方に至るまでを振り返る畑中さん

ーーダイレクトマーケティング部(現:カスタマーマーケティング部)の組織・人材部⻑を努めながら、プロジェクトマネージャー(以下、PJM)として施策を動かしていく立場でもある畑中さん。PJM というと、全体を俯瞰してチームを動かしていく立場というイメージを持ちますが、畑中さんは現場のメンバーと共にガリガリと手を動かし、タスクもバリバリとこなしていく側面をお持ちです。その背景にはどのような想いがあるのでしょうか?

もともと私は、PJM のような立場よりも、やはり現場に入って自分で手を動かしてやっていくことが大好きなんです!(笑)それは正直今も変わりません。ただ、年齢を重ねるとともに、社内での自分自身の価値の出し方にも変化があり、PJM に加えて組織・人材マネジメントを務めることは大きなプラスの価値になっていくので、その方面でも挑戦をしてみたいなと思いました。

週休3日の働き方がネックになるかもしれない、という不安ももちろんありました。ただ私自身の性格上、限られた時間の中で大きな物事に立向うことにすごく燃える一面があるんです!(笑)なので、組織・人材マネジメントの役目を担いながらも、自分の追求する働き方を両立していくぞ、という想いがありました。
また実際、組織・人材マネジメントの経験をしてみたことで、PJM をしているだけでは気が付かなかった、より広い視点を得ることができたな、と感じています。

とある1日の流れ

自身の働き方を支えるのは、周りのメンバーとの信頼関係

ーー畑中さんのように、キャリアと働き方を両立しながら業務をこなしていくのは簡単なことではないのでは?と感じる方も多いのではないかと思います。ここからは畑中さんが、日々の業務の中でどのような工夫をされているのかを聞きました

実際、今の役割と働き方をこなしていく中で、あまり自分自身が“フルタイムでないこと“が問題であったりネックになっているな、と感じるシーンは今はほとんどありません。ただそれを支えるものとして、『周りの人が支えてくれるから大丈夫だ』という共に働くチームメンバーへの信頼は大きなポイントになっているかなと思います。

働き方を支える土台は「信頼」と語る畑中さん

ーーテキストコミュニケーションが膨大で、サイボウズのマネージャーあるあるの一つに「グループウェアを開くと大量の通知が溜まっている」が挙げられます。そういった状況にはどのように対処しているのでしょうか?

通知は、多いですね!(笑)意識していることとしては、他のメンバーで対応できるものにはあえて口出ししないように心がけています。そのため、水曜日、私自身が稼働しない日には(本当に大きな影響があるもの以外は)、しっかりオンオフを切り替えて通知は見ないようにしています。
ここでも重要になってくるのが、信頼だと思っています。私自身も、周りのメンバーを信頼できているからこそ、任せられる状況。そして、私が居ないと業務が回らない、という状況をなるべく作らないことは普段から意識しています。

ーー畑中さんの働き方の根底にある、周囲との信頼というキーワード。お互いが信頼できる状況を作るために取り入れていることを聞きました

サイボウズは情報共有を大切にしていますが、私自身も日々の業務の中で情報の共有範囲については普段から気を配っています。少しでも関係ある人には、知っておいてもらうべきことをしかるべきタイミングで周知しておくこと、を大切にしていますね。
また、自身の経験で得てきた感覚として、リスクに対処しなければならない状況を避けるためにも、早めに情報を各関係者にまわしていくことを意識的にやっています。この情報共有を重視する感覚は、サイボウズでの業務をする中で培われてきたものかもしれません。

ーーそんな畑中さん、普段の業務では Garoon(※)を活用するシーンが多いそうです。

※Garoon・・・サイボウズが提供する、中堅・大規模組織向けのグループウェア。同じくサイボウズ提供の kintone との連携も可能。
https://garoon.cybozu.co.jp/

サイボウズ社内では、もともとはサイボウズ Office メインで行われていたコミュニケーションが、徐々に Garoon に移行し、現在では Garoon と kintone を土台としたコミュニケーションに移行しています。
最近入社したメンバーは、メインをkintone 、Garoon はたまに通知をチェックしに行く、みたいなスタイルの方が多いんじゃないかなと思うのですが、私は Garoon をハブとして通知を拾いに行くようにしていて、これが実は通知を早くチェックするのに役立っているのかも!とも感じています。

Garoonのポータルに、kintone Garoon双方の通知をまとめた様子

あとは早めの情報共有をもたらす最近オススメの機能は、Garoon の『予定の共有先』機能です。打ち合わせに参加するほどではないけど、ある人に「こんな会議をしてるよ」とは知ってほしい、みたいなシーンでとても重宝しています!

Garoonのスケジュールにおいて、”共有予定”機能を活用した情報共有術

チームの信頼を武器に、常識を覆していく

ーー最後に、畑中さんが現在の働き方を選択する中で感じている想いと、読者のみなさんへのメッセージを聞きました。

私が時短勤務を選択し始めた 2007 年当時、時短勤務という働き方は世の中的にすごく珍しいものでした。そのため、取材の依頼をもらうこともあったのですが、とある取材の際『周囲のメンバーに迷惑だと思ったことはないのですか?』と聞かれたことがあったんです。当時はすごくその言葉がショックで、時短勤務であることに負い目も感じていました。しかし、時間が進むにつれて、一人ひとりが自分にあった働き方を選択することが、どんどん当たり前になってきました。私にとっては、信頼できるメンバーと共に、一人ひとりが選択ができるという状況自体が、とても幸せだと感じています。

私の場合は週休 3 日が心地よいですが、週 5 日働くのが心地良い方もいるはずです。それぞれの幸せを追求しながら、個人個人が働き方を選べる状況がもっと広がっていくといいなと思っています。もし今、なかなか自身が理想とするような働き方が思うようにできず悩んでいる方がいらっしゃれば、例えば『土日休み』とか『働く時間は 9 時 - 18 時』とか『マネージャーだからこうあるべき』とか、そういった常識を覆していくことを恐れずにチャレンジしてみていただきたいなと思います。

畑中さん、ありがとうございました!