読書感想文

　後一〇日程度で夏休みが終わる。来月になると学校が始まる。九月になると二学期が始まる。だけど、まだ夏休みの宿題が終わらない。ワーク類・日記は全て終わらせた。後残った宿題は自由研究に読書感想文。どっちも一日ですぐに終わりそうにない。小さくて大きな憂うつ。
　読書感想文は題材にする本は迷った末に決まる。本屋さんで新しい小説を買おうか。それともこれまでに読んでお気に入りの小説にしようか。迷いに迷いお気に入りの小説に決めた。久しぶりに読み返し当時の記憶を思い出す。こちらの場面を読んで主人公に憧れてを抱いたこと。あちらの場面を読んでもどかしくなり涙を流したこと。どれもかれも記憶の宝石として本の中に色取り取りに詰まってる。残ってる。最後の頁を読み終わり新たな発見。考察。この小さな発見を読書感想文として書いてみよう。原稿用紙に早速向かい合わせシャープペンシルを手にし走らせる。書き出すが発見・考察が上手い文章にならず。書いても書いても影の如く形まとまらず。捕まらず。