私と本棚
其の本棚の時間はいつも止まっていた。其の本棚には同じ出版社、同じ児童小説が多数並べられていた。本棚一面に海外の児童文学(翻訳文学)。不朽の名作。色褪せない宝もの。いつまでも輝く宝石。
懐かしき本の空気を目一杯吸い込み本棚の前に立つ。今日はどの児童文学を手に取ろうかしら?今日はどの児童文学を読んでみようかしら?一冊一冊本棚から取り出し開く。
「いつまでも児童文学を保管してるのって子どもじゃん」「もういい年齢した大人だよ?」「子ども向けのお話なんて捨てなさい」散々言われた。面と向かって叩かれた。陰口でも叩かれた。一冊一冊と児童文学を捨てる。捨てた後に残るものは半分以下の児童文学。やり場のない怒り。塩っぱい液体。
今日の気分にぴったりな児童文学を見つける。このイラストがこの文体がが今日の気分には、ちょうどいい。一週間前までビジネス書、自己啓発本、政治家が書いた政治経済本、歴史書。どれも大人向けの本。今日だけは子ども向けの本を読んでみたい。
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