飯銅重幸( はんどう しげゆき Shigeyuki Hando )

サイエンスライターをしています。難しいサイエンスに関する話題を解りやすく楽しくお伝えで…

飯銅重幸( はんどう しげゆき Shigeyuki Hando )

サイエンスライターをしています。難しいサイエンスに関する話題を解りやすく楽しくお伝えできたらと思っています。現在、ニュースサイトを中心にサイエンス、テクノロジーに関するニュース記事を書いています。随時、お仕事募集中です。どうぞよろしくお願いいたします。

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ほぼ地球サイズ!土星の衛星エンケラドスで巨大な水蒸気の噴出を確認。地球外生命探査の最前線「オーシャンワールド」に迫る!

NASA(アメリカ航空宇宙局)は5月31日、NASAの研究チームが、土星の衛星エンケラドスからの巨大な水蒸気の噴出を確認したと発表しました。その大きさは約1万キロメートル。地球の大きさが12742kmほどですから、ほぼ地球の大きさに匹敵します。 今回は、このエンケラドスで確認された巨大な水蒸気の噴出について、太陽系内における地球外生命探査の最新動向を絡めながら、解りやすく解説していきたいと思います! 今回確認された巨大な水蒸気の噴出はどんなもの? エンケラドスは土星の衛

    • 鳥の翼の構造の1部は恐竜時代にすでに獲得されていたことが判明 東京大学

      東京大学は2023年2月27日、鳥の翼の構造の一部である「前翼膜」が獣脚類恐竜の1種であるマニラプトル類において進化し鳥類に受け継がれたことがわかったと発表しました。 これまで、皮膚、筋肉等軟組織は化石として残りにくいために、前翼膜がどのように進化してきたのか、についてはよくわかっていませんでした。 恐竜から鳥へ 鳥類は恐竜から進化したということを知っている方も多いと思います。映画等で有名ですよね。 しかし、なぜそのように考えられているのか、詳しくは知らない方も多いと

      • サイエンスライター飯銅重幸(はんどうしげゆき)のポートフォリオ

        自己紹介初めまして、飯銅重幸(はんどうしげゆき Shigeyuki Hando )と申します。2017年3月からフリーのサイエンスライターとして活動しています。海外・国内の大学・研究機関・政府機関等のプレスリリース、論文、サイトの記事、書籍等信頼できるソースに基づきながらも、難しいサイエンスに関する話題を楽しく解りやすく!をモットーに頑張っています。 得意な分野は次の4つになります。 ・宇宙(天文・宇宙開発等) ・環境問題(地球温暖化問題等) ・古生物(恐竜等) ・医療

        • がんを強力に抑制する微生物を発見 新しいがんの診断・治療法につながる可能性 北陸先端科学技術大学院大学

          北陸先端科学技術大学院大学は5月8日、マウスの大腸がん由来組織から高い抗腫瘍効果のある複数の微生物を発見したと発表しました。発見された微生物は、A-gyo、UN-gyo、AUNと名付けられ、特にAUNについては、マウスを使った動物実験において、1回の投与で、大腸がん、肉腫(サルコーマ)などのさまざまながんに対して、強力な抗腫瘍効果があることが確認されました。 これまでも、がん組織に微生物が生息し、がんの種類によってその種類、数などの構成が異なることは知られていました。しかし

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        • サイエンス玉手箱~恐竜編~
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          細胞内にお薬をお届けする新しい画期的な方法を開発 慶大

          慶応大学は11月1日、細胞内にお薬をお届けする新しい画期的な方法を開発したと発表しました。研究チームによれば、これまでよりも優れた新しいsiRNA(small interfering RNA)医薬品のデリバリーシステムの開発につながる可能性があるそうです。 なぜ細胞の中にRNAをお届けする必要があるのか? まず、私達の細胞内でどのようにしてたんぱく質がつくられるのかからお話を始めたいと思います。 私達の細胞内で、タンパク質は、まず、DNAからmRNAにその設計図が写し取ら

          細胞内にお薬をお届けする新しい画期的な方法を開発 慶大

          第五のがん療法「光免疫療法」を飛躍させる新しい光照射システムが開発される 名古屋大学

          名古屋大学、朝日インテック株式会社(医療機器メーカー)などは10月6日、血管を通って全身に到達可能な光放射システム(ET-BLIT)の開発に成功したと発表しました。副作用がほとんどなく、高い治療効果が期待できる光免疫療法は、「第五のがん療法」として期待されていますが、どのようにして体の深部にある患部に光を当てるかという課題がありました。今回研究チームが開発した光放射システムは、この課題を解決するもので、光免疫療法の利用拡大に弾みがつくことが期待されます。 光免疫療法とは?

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          iPS細胞とゲノム編集を駆使して、悪性脳腫瘍に対する画期的な治療法を開発 慶応大学

          慶応大学は10月3日、iPS細胞とゲノム編集を使って、これまで治療が非常に難しかった脳腫瘍の1種、悪性神経膠腫(あくせいしんけいこうしゅ)に対して効果的な治療法の開発に成功したと発表しました。研究チームによれば、マウスを使った実験では、顕著な抗腫瘍効果が認められたそうです。 悪性神経膠腫はとても治療が難しい病気です。手術、薬物療法、放射線療法などを駆使しても、根治は難しいです。 その原因はグリオーマ幹細胞にあります。脳内に広く散在するグリオーマ幹細胞は、悪性神経膠腫細胞を

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          人は老化すると、なぜ病気になりやすくなるのか、そのメカニズムの一端を解明

          京都大学は9月22日、マウスを使った実験によって、老化に伴い、がん、糖尿病、動脈硬化、アルツハイマー症、慢性腎不全などの慢性炎症性疾患やリュウマチなどの自己免疫疾患にかかりやすくなるメカニズムの一端を解明したと発表しました。研究チームによれば、免疫の中枢を担う、リンパ球の1種、T細胞が老化し、同じく、免疫の中枢を担う、リンパ球の1種である、B細胞と相互に刺激し合うことで、上記のような老化関連疾患にかかりやすくなるといいます。以下、詳しくみていくことにしましょう! 免役老化と

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          光免疫療法で再発した乳がんが完全消失! 東大

          東京大学先端科学技術研究センターは9月20日、光免疫療法を2回おこなうことで、マウスの再発した乳がんを完全に消失させることに成功したと発表しました。研究チームによれば、がんを手術せずにほとんど副作用なく治すことができる画期的な治療法の確立につながる可能性があるそうです。 光免疫療法とは? 光免疫療法とは読んで字のごとく「光」+「免疫」療法です。 まず光免疫療法では近赤外線などの健康な組織や細胞には影響を与えない、いわばやさしい「光」を使ってがん細胞だけを殺します。光免疫療

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          火星の日食の動画 NASAの火星探査車パーサヴィアランスが撮影!

          この動画は、NASAが、4月20日付で公開した火星における日食の動画です。NASAの火星探査車パーサヴィアランスが撮影しました。 パーサヴィアランスは、NASAが誇る最も新しい火星探査車で、2021年2月に火星のジェゼロ・クレーターに無事着陸し、現在、鋭意、太古の火星に存在した可能性がある微生物の痕跡などを探査しています。 火星には2つの衛星があります。フォボスとダイモスです。フォボスの大きさは27kmほど、ダイモスの大きさは15kmほどになります。ちなみに私達の月の大き

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          太陽光でCO2から高純度の「ギ酸」を生成する光触媒が開発される 水素社会の実現に前進!

          東京工業大学は5月16日、可視光線(太陽光線)をエネルギー源にしてCO2からギ酸を高純度でつくることができる光触媒の開発に成功したと発表しました。 では、まずギ酸の説明から始めましょう! ギ酸の化学式はHCOOHですね。 みなさんは、この化学式を見て、何か気がつきませんか? そう、H+CO+OHになっています。つまり、ギ酸を適切な触媒を使って分解すると、H2(水素分子)+CO2(二酸化炭素)になります。 そこで、ギ酸は、現在、水素社会実現の観点から、とても注目されて

          太陽光でCO2から高純度の「ギ酸」を生成する光触媒が開発される 水素社会の実現に前進!

          ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が撮影した画像と他の宇宙望遠鏡が撮影した画像の比較画像 NASAが公開!

          NASAは5月9日、NASAが誇る次世代宇宙望遠鏡ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が撮影した画像と同じくNASAが運用していたスピッツァー宇宙望遠鏡が撮影した画像を比較した画像を公開しました。 いゃ~スピッツァー宇宙望遠鏡が撮影した画像に比べて、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が撮影した画像の高細密さには驚きました! では、さっそくその画像を見てみましょう!なお、この記事は、NASAが5月9日に公開した記事を元に翻訳、執筆しました。 ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡は、NAS

          ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が撮影した画像と他の宇宙望遠鏡が撮影した画像の比較画像 NASAが公開!

          太陽系のすぐ近くの恒星系で原始惑星同士が衝突した痕跡を発見!

          アメリカのマサチューセッツ工科大学(MIT)は、去年の10月、マサチューセッツ工科大学地球大気惑星科学科の大学院生タジャナ・シュナイダーマンさん率いる研究チームが、太陽系のすぐ近くにある恒星系で原始惑星同士が衝突した痕跡を発見したと発表しました。 惑星が形成される最終段階では、火星ほどの大きさの原始惑星同士が衝突・合体を繰り返して、最終的に惑星が形成されます。このような衝突をジャイアントインパクトといいます。 今回のお話は、このジャイアントインパクトの痕跡が、太陽系のすぐ

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          史上最大の彗星の「核」の大きさの測定に成功

          NASAによれば、マカオ科学技術大学のマン・トゥ・ホイさん率いる研究チームが、ハッブル宇宙望遠鏡の観測データなどを使って、史上最大の彗星、ベルナーディネッリ・バーンスティーン彗星(Bernardinelli-Bernstein C/2014 UN271)の「核」の大きさの測定に成功したそうです。その大きさはなんと130kmほどにもなり、その重さは500兆tにもなると見積もられています。まさに史上最大の彗星です。 今回は、4月12日に公開されたNASAの記事を元にこのベルナー

          史上最大の彗星の「核」の大きさの測定に成功