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なにも死ぬことなかったじゃないか。

仕事で「失敗したとしても、全てダメになるわけじゃないよ」という話をしていて、いつものごとく彼のことを思い出していた。


彼が自ら亡くなった理由の一つとして、受験に落ちたことが挙げられる。
一つとして、なので、もちろん他にもあるが、合格していたらまた未来は違っていたんだろうなと思う。


何も、大学受験に落ちたくらいで死ぬことないじゃない。
生きていてくれれば、どうにかなったのに。

そう思った。
とはいえ、自分も同じ時に大学受験を経験しているので分かるが、あの期間の緊張感と、頑張ったのに結果が出なかった時の気持ちはとってもつらいものだと思う。

どうにかなるかどうかなんて、そもそも分かったことじゃない。



受験方法だって複数ある。
面接での受験や、小論文を書いての受験、一般の筆記試験。

彼は1つの大学の1つの試験しかやらなかった。
複数受験すればよかったのにとか、他にも同じような大学もあったのに、とか、そういうことも思うけど、そうじゃないんだろうなと思う。


でも、生きていてほしかったと思う。
彼が亡くなって4年くらい経つが、こんなことは初めて思った。
今までは「彼が選択したことだから」とか、「彼が生きていて、その後も苦しむよりはこの結果で良かったんだよな」と納得していたが、どうやら違かったらしい。


これに気づいて、たまらない気持ちになった。

やはり向き合おうとすると泣きたい気持ちになる。
どうしようもない。

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