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傘が壊れても、生きていかなくちゃ

気がつけば四月になってしまう。
四月になるというのに雪が降っている。

最近何人かの友達に恋人が出来ている。
幸せそうだ。
私まで笑顔になる。おめでとう。

その裏で感じる孤独感。
私は恋人が出来たことがない。
もうすぐ21歳。私は年齢=彼氏がいないので、つまり21年間恋人が出来たことがないということになる。

誰かのために頑張っているわけではないけれど頑張ったね。偉いね。と言われたいと感じてしまうたびにやはり私は人間臭く、欲深い人間だと思わせられる。

羨ましいわけではない

いや羨ましいのだ本当は。

ただ私だけを見ていてくれて、好きでいてくれて褒めてくれる甘えじゃないけれど甘えのようなそんな尊い人が隣にいてくれる人がいるということを。

ただ焦って恋をする気にもなれない。
21年間のスタートをそんな粗末に扱ってはいけないと思うと怖くて動けない。

周りに恋人が出来ていく。私は何も進めていない。
友達も、私より恋人優先になっていくのだろうか。
なんて寂しい考えを最近抱いている。

あと一滴水滴が落ちたら溢れそうな私の心に一滴水滴を溢したのは名前は知らないが有名な大学の大学生だった。

〇〇大学の卒業式だったんだよねって聞いていないのに名乗ってきた大学生だった。

雨が降っていた。雨音と共に聞こえてきた声。

「お姉さん飲もうよ」

そう話しかけられて通り過ぎようとしたら傘を掴まれ傘が壊れた。

二人組で青いサングラスともう一人。
傘代は飲みで払うから飲もうよと言われた。

もういい加減にして欲しかった。

唖然としてる間にどっかに消えていった二人組。

針金が曲がったままさして帰った。
歩いていると風が吹いて、もうさせないくらい壊れた。
濡れながら帰った。


笑った。

結局私の人生こんなもんか。

こんなもんだよな。

私を愛してくれる人は現れるのだろうか。
傘が壊れた日に駆けつけてくれる人は現れるのだろうか。
そんなやつ最低だなって怒ってくれる人は、、
お風呂を沸かして待っていてくれる人は、、

なんかもう疲れたな。
このまま一人で生きていくのかな。

私、強く生きなよ。まず私が自分のことを自分で出来るようにならないと。そこからだよね。知ってる。そうだよね。ごめん。

傘が壊れてよかったのかな。
この涙も分からないから。

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