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詩「カナリア」


秋に出会い
鳥籠の中に囚われたカナリアは
主人あるじの指先を強く噛み
また別の秋に
窓から飛び立った

誰かの肩にとまり
意味不明な記号の羅列を語り
不気味だと忌み嫌われた
風が吹き 枯葉舞う

秋の歌は歌わない
物悲しさが増していくから

寂しくなったら
また
誰かの肩にとまるけれど
秋の季節を忘れたフリをして
この世界を
生きて行く
新しい季節の歌を
くちばしの先で奏でながら

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