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詩「一瞬の風に吹かれて」


あなたは風を纏っている
私の目の前を通り過ぎると
風が巻き起こる

あなたの風は強く吹き過ぎる事はなく
穏やかで
いつも優しい
微かに
海の香りがする
私は深く息を吸い込む

頭の芯がボーっとして
難しい話は
どうでもよくなる

私の人生の幕は何度でもあがる
あなたという
一瞬の風に吹かれて





人が熱を失って
言葉が意味をなくしはじめた
世界の崩壊

此処は光も無くて
暗闇が続いて行く
僕は何も発さない
機械が何もかもやってくれるから
人は生きた屍と化す

オブジェに意味を持たせたのは
他ではなく人間だった
誰かが
その事に気付いた時
世界の再生は始まる

希望という
一瞬の風に吹かれて

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