見出し画像

iPhoneに残るたくさんの遺書

赦してほしい

睡眠導入剤を飲んでも上手く眠れないときにスマホのメモ帳に考えていることを打ち込むことが多い。
寝たいのに眠れない夜はさらに深い闇にみるみる堕ちていくから、懺悔と自己否定と謝罪の言葉でメモ帳は埋まっていて、起きたときに右手に握られたスマホには昨日の自分の遺書が遺されていた。
そんな日が続いて、私のiPhoneは遺書でいっぱいになった。

深夜から朝方にかけて、内容はいつも似たりよったりだった。

はやくわたしの人生店終いさせてくれません?という祈り。
そう祈ってしまうことに対して許しを請う言葉。
今も生きたいと望んでいる人に私の分を分配したいという願い。
どの地点が間違えたんだろうという後悔。
生きるのも死ぬのもお金と迷惑がかかる絶望。

誰にも見られたくないけど、共感してほしい矛盾

ドラマティックとは程遠く華やかでも絶望的でもない人生。
驚くほど平凡なはずなのに、順調な平凡も難しい。
けど周りは人生をちゃんと進行させている。
恥ずかしくて情けなくて死にたいなんて口が裂けても言えない。
けど、死にたい夜に限って縋りたい・甘えたい気持ちが湧いてくる。

そんなときにメモ帳にとにかく打ち込む。
まだまだこれからも遺書は増えるかもしれないし、
自分で全部消すかもしれないし、
自分以外が見つけて、死因特定の材料になるかもしれない。
他人からしたら自己憐憫もいい加減にしろって感じだ。


そういえば、dele.って本多孝好さん原作のドラマ(本)があったな。
死んだらデジタルデバイスのデータを削除(デリート)代行してくれる話。
ドラマでは、コムアイちゃんの回が好きでした。

おやすみなさい。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?