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エンゲージメントを上げるには、もうこれしかない!今こそ経営にHeart Beatを! その②「Heart Beat経営を日本企業が根付かせるためには…」

近年、日本の会社経営においても重要視されるようになってきた「人的資本経営」。ところが、いまだに日本における会社へのエンゲージメントは、先進国の中ではダントツに低いまま……というのがリアルな現状です。

 そんな今、わたしたちCUOREMO(クオレモ)は、「Heart Beat(ハートビート)」なるものをコアにした会社経営に取り組みつつ、リーダーシップの開発・育成とエンゲージメント向上を同時に実現できる新サービス「Heart Beat PROGRAM」をローンチしました。

この公式noteでは、会社経営における新しい起点となるであろうこの「Heart Beat」について、徹底的に深掘りしつつ(私たちもまだ、探求の旅の途中です)、エンゲージメントやリーダーシップ、さらにはDEI&Bなど、さまざまな組織のあり方とともに考えていきます。

第2回となる今回は、この「Heart Beat」が企業の人的資本経営にどのようなメリットをもたらすことができるかを解説。「Heart Beat経営」を掲げつつ、試行錯誤しながら会社経営を進めてきたCUOREMO代表の木村貞宏と取締役の加藤翔大が、その経験のなかで感じた日本企業の問題点と、これからの目指すべき姿について語ります。

(左)Heart Beat PROGRAM 事業責任者:加藤翔大/(右)CUOREMO社 代表:木村貞宏


日本企業において従業員のエンゲージメントが低いワケ

ここまで、『Heart Beat』って何? ということや、『Heart Beat』を中心に置いた経営にチャレンジすることの大切さ、大変さについて話してきました(※第1回参照)。決して簡単ではないこの「Heart Beat経営」。なぜCUOREMOはあえてそれを目指し続けるのか、というところから、ちょい熱なトークはリスタート。

木村「いわゆる数字マネージメントの方がずっと合理的で推進するのも楽だし、マニュアルを用意すれば、誰でもやりやすい。でも、今までの日本企業がそういう数字マネージメントを推進してきたからこそ、日本における会社へのエンゲージメント率が先進国と比べてめちゃくちゃに低い、という結果が長年にわたって出続けているんだと思います。

このエンゲージメント率の低さは、きっと人材の競争力低下にもつながると思うんです。そして人材の競争力が下がれば、日本という国自体がどんどん先進国から遅れていく……ということになります。逆にエンゲージメント率を上げれば、人材競争力も上がると思うのですが、ここはニワトリ・タマゴの話だなとも思っています。

それ(エンゲージメントを高めること)を会社が求めていくのか、本人が求めていくのかについては、どちらからのアプローチでもいい。いずれにせよ、そこに手をつけないと日本の競争力は上がらない。日本に今いる20代、30代、40代、そして50代も含めて、自分がどう生きていきたいのかという自己理念を持たずして、主体的な行動は生まれない。この『主体性を育む』ということはすごく大事で、主体的な行動と人材の競争力向上は、絶対に紐づいていると思うんです。

このような日本の課題から鑑みても、やっぱりエンゲージメントの向上は絶対に今やるべきことなんです」

加藤「最近、あのキング牧師のスピーチを見返して、あらためてめちゃくちゃかっこいいなと思っていて。なぜかというと、やっぱり次世代の人たち向けて『こういう世の中を作る』というメッセージを発信しているんですよね。

企業に対してのエンゲージメントが日本はまだまだ低いわけですが、それは自己実現を探求している人が少ないということで、すなわち『Heart Beat』を求める人も少ないということにもなります。となると、やっぱり今の日本は世界でどんどん負けていくことになると思うんです。これから生まれてくる子供、さらにその子供の時代に、彼らが『僕らは日本人だ』と胸を張れる世の中じゃなくなっている可能性だってある。

そう考えると、やはり今、僕らがそこを変えていかないと。次世代に向けて『Heart Beat』で世の中を作っていかなければならない! とすごく感じています」

木村「これまで日本の中でエンゲージメントの低さが大きな課題にならなかったのは、エンゲージメントがなくても業績が伸びていたからなんだと思います。『右向け右』のマネージメントで、やり方も答えもある程度画一的なものだとしても、結果を出せていた時代があったということです。

かつては多様性を大切にする時代じゃなかったこともあり、上から価値のコントロールや画一化ができていた。だからこそ、人はその中で動けばよかったし、それでもGDPは上がっていたけれど、多様性を大切にする現代は、価値に絶対的な正解がない時代。正解というものがない前提でどうマネージメントしていくのか、ということを考えていかなければならないわけです」

いつまでたっても人的資本経営が浸透しないのはなぜ?

加藤「そんな時代の中で、企業も変わらなければ、滅びていく方向にしか進まない。実際、日本全体がそうなっていますからね。だから、『これだけやっていたらいい』とか『言われたことだけをやっているのが正解』みたいな時代ではなくなってきている。個人の考える力やエネルギーがどんどん必要な時代になってきていて、それを引き出すためカギになるのは、やはり『Heart Beat』。Heart Beatしている(ココロ躍る)状態の重要性が高まっているんだろうなと感じます。人的資本経営の考えが広まってきたのはここ数年の話で、それに合わせて、たとえば副業を奨励したりなど、それぞれのHeart Beatに目を向ける企業も増えてきています」

木村「でも、これだけ国を挙げて人的資本経営を推奨して、さまざまな企業も改善に向けて動いているにもかかわらず、実際にはエンゲージメント率は改善されていない。自分の肌感でも、変革しているような空気はそれほど感じられないので、まだまだ世の中全体がそちらに向かえていないんだと思います。だから、まずは風を起こすためにも、CUOREMOが先頭を切ってやらないといけないと感じています」

加藤「僕は、人的資本経営のリードコンサルタント/アセッサーの資格も持っているのですが、その視点から話すと、ISO 30414で人的資本経営の情報開示のガイドラインは示されているものの、まだまだ示されているだけ…という状態になっているように感じます。『なぜそれが経営に必要なのか』という目的と、『なぜ今これをしているのか』という行動との紐付けができていない企業が多いのが現実です。ルールはどんどんできたとしても、今まで向き合っていなかった企業がいきなりやれと言われたって、できるわけがないんですよね」

木村「もちろん人中心ではなく、事業を軸にして、そこに人を乗っけるという既存の仕組みで経営した方が経営側は楽です。だから、それが古いとはわかっていても、なかなか脱却できない」

加藤「その楽さをわかっているぶん、大手企業ほど脱却が難しいのかもしれません。KPIだけでマネージメントして、『なんでできていないの?』ということだけを見て、その修正をし続けることで成功してきたので」

木村「でも今や、マネージメントされる側の選択肢も広がっていて、そこでイヤだと思ったら他の会社を選択することもできるので、人が定着しないという問題も起こりがち。そうやって、まだ人的資本経営がまだ完成していない日本において、CUOREMOはやっぱり『Heart Beat』を基軸に回る世界を作っていくことがすごく大事だと思っています。で、それを実現するためにはやっぱり、『Heart Beatを軸に経営を推進したら、業績の向上につながった』ということを証明しないといけない。1〜2カ月とかの短いスパンではなく、1〜2年の長期で見ていきながら、それを証明しつつ、世の中に広めていくということが何よりも大事だと思っています」

加藤「あと、僕らCUOREMOのミッションは『想いの力で世界のココロを躍らせる』っていうものなのですが、このミッションをみんなで共有した際に、ディズニーの映画『ウィッシュ』みたいだね! とメンバーが言ってくれたことがあります。

その映画は、願いや想いの力を奪われた人たちの話なんですが、やっぱり想いの力がないと、生きる活力がなくなって、なんで生きてるんだっけ、どこに向かって頑張ったらいいんだっけといった悩みが生まれるんですよね。まさに今までは、働いている人の想いの力を会社が奪っていたのではないかと感じていて、やっぱりこの想いの力を取り返したいと思っています。

想いの力はすごく重要だし、貴重だし、それが生き甲斐にも繋がる。そんなことを改めて発信するべきだし、発信することが使命だと感じます。子供たちの世代から『なんかパパがずっとグチグチ言ってる』とか『全然面白くなさそうに働いてるな』とかって思われるのはダサいじゃないですか。やっぱり生き生きとやりがいを持って働いているオトナの方が、子供から見ても絶対にかっこいい。だから、そういう人たちであふれる世の中を作っていければいいなと思います」

CUOREMOのHeart Beat経営で実践している、エンゲージメント向上のためのプログラムとは?

木村「新サービス『Heart Beat PROGRAM』は、CUOREMO社内でも実際に導入していますが、それはやっぱり社員にも個々の『想い』があると考えているからなんです。当然、社長は自分で会社を作っているので、会社への熱い想いがあるのは当たり前ですが、それとともに社員にもちゃんと想いがあるということが大事なんです。Heart Beat PROGRAMのメリットは、次回以降にあらためてお話ししますが、まずは自分の考え方や会社にいる理由、何を頑張っていきたいのかといった想いを各々が思考し、共有し合うことで、自己理解、他者理解、相互理解を深めていくことができる。

そして個々の想いをお互いに共有し合うことで、組織に心理的安全性を生み出したり、さらにお互いにサポートし合える仲間として『そこに向かうためにはこういうことが必要じゃないか』といったフィードバックのきっかけにもなったりするので、会社にとっては良いことしかないと思います。CUOREMOにとっても、このHeart Beat PROGRAMはすごく大事なものになっています」

加藤「その会社になぜ入ったのか、この会社で何を成し遂げたいのか、そしてそれに紐づいて自分は今何を頑張るか、というところまで、個々で落とし込んでもらうプログラムになっています。会社起点ではなく、自分起点で考え、その過程で会社の想いとも重なってくるので、会社に対するエンゲージメント、愛着も自然に湧いてくる。自己実現に紐づいて、会社へのコミットメントも自ずと上がっていくところも、会社にとってはメリットだと思いますね。

ちなみにCUOREMOは、僕がジョインした2022年の1月時点で従業員は3名だったのですが、その時点で人事制度を作りました。その社員数で人事制度なんているの? という問いももちろんあったのですが、この会社で最初に僕が意思決定をしたのがそれです。

CUOREMOでは『こういう行為をしたら評価するよ』とか、逆に『こういう行為をするとNGだよね』っていうのをしっかり定めることで、正当な評価の場をつくっています。どう評価されて、その人がどういう風に給料が上がるのかを明確にしないで、それって本当に社員を大事にしているの? という疑問がずっとあったんです。だからまずは会社として人事制度を作ることから始めました。社員を大事にしています! と公言する企業はたくさんありますが、そこまでの人事制度を確立しているベンチャー企業はなかなかないんじゃないかと思います」

木村「あとは、社内でもワークショップや1on1を通して、みんなのHeart Beatをサポートすることを大事にしています。僕らは全員が個人のミッションステートメントを作っているので、その個人のミッションステートメントに照らし合わせた上で、会社の活動がそこにもリンクしているのかを振り返るようにしています。会社としての目標も当然大事ですが、個人の目標を追いかけることも人生においては大事なこと。個人の理念と会社の理念が統合していくことがすごく大事なので、そのためのサポートとして上長が1on1を必ずやっています。Heart Beatを大事にする施策が各所に散りばめられているので、それを大事にしようっていう文化ができていくのだと思っています」

加藤「あと、CUOREMOはフルリモートOKにしているのですが、 面白いことにみんな結構出社してくれるんです。会社から要請されてしまうと出社がイヤになることもあると思うんです。でも普段から『将来は何をしたいの』『そのために今、なぜこれをしているの』という話が社内で飛び交っているので、そういった会話をもっとしたくなるし、恐らくそれによって出社が苦ではない環境を作れているのかと思います。自分の目標を成し遂げるために出社している、という感じで、みんな週2〜3日は出社をして周りとコミュニケーション取っています。その上で業績も上がっているので、それは大きな成果というか、僕らとしても大きな発見でしたね」

木村「ここまでの話をうけて、Heart Beat経営に興味は持ったものの、やはり導入するハードルは高そうだな…とか、どんなメリットがあるのかまだ想像しにくいな…という経営層の方も多いかと思います。『Heart Beat PROGRAM』を取り入れ、まさに率先してチャレンジしているCUOREMOに、まずはいろいろと相談してもらえると嬉しいですね。最後は宣伝っぽくなっちゃいましたが(笑)」

エンゲージメントを高めつつ生産性も上げる。そんなHeart Beatあふれる経営こそが、多様性あふれる時代における日本の企業が目指すべき姿なのだ!

……なんて、ただ語っているだけじゃ何も変わらない。

CUOREMOでは、そのことを自ら証明しつつ、しっかりと多くの企業にもHeart Beatの輪を広げていきます!

さまざまなアクションのレポート、Heart Beat経営のための情報など、こちらのnoteでどんどん発信していきますので、ぜひぜひ、ご期待ください。

Heart Beat PROGRAMについてはこちらをチェック

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CUOREMO 公式サイト