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患者様とスタッフが生むストーリー【v.07 医療従事者の希望】

CUCグループが初めて発表した「サステナビリティレポート2023」
全60ページにわたる本レポートをより深く、よりわかりやすく知っていただくために、レポートの見どころをシリーズでご紹介しています。

第7回では、CUCグループが創る「3つの希望」から医療従事者の希望を創出した事例をご紹介します。

医療現場で働くすべての人が自らの仕事に誇りと働きがいを持ち続けられる世界を目指して、私たちが行った取り組みの一部をご覧ください。


医療従事者をとりまく社会課題

医療従事者の不足で増える医療現場の負担

2040年に迎える日本の高齢人口のピークに向け、国内の医療需要がますます高まる一方で、人材の供給が不足しています。医療現場では医師・看護師をはじめとする医療従事者一人ひとりの業務負荷が重くなり、過重労働の常態化やそれに伴う離職者の増加が深刻な社会課題になっています。2030年には約187万人の医療従事者が不足すると予測(出典:パーソル総合研究所「労働市場の未来推計2030」)されており、高まる医療需要に対応できる医療提供体制のあり方が問われています。

CUCグループはこうした世の中の医療ニーズに応えるべく、訪問看護ステーションや在宅ホスピスの運営、病院やクリニックの病床再編や各種運営支援を行い、地域社会に求められる新しい医療体制の構築を目指しています。

※出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)2021年2月、2022年2月、2023年2月」※有効求人倍率:求職者1人に対して何件の求人があるかを示す数値

働き方改革から生まれる多様で柔軟な職場環境

CUCグループには、看護師やセラピスト(※)、介護職といった医療現場で働く医療従事者が数多く在籍しています。患者様に良質な医療を提供する上で欠かせないのは、医療従事者が働きがいを持ち続けられる、持続可能な職場環境です。そのために当社グループでは、自身のライフスタイルにあわせて長期的にいきいきと働くためのさまざまな制度を設けています。医療現場に多くの笑顔を増やすことで、患者様に対してより良い医療を届けていきます。

※セラピストは、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の総称

CUCグループが取り組む働き方支援制度の例

  • 1時間単位の有給休暇

  • ハローアゲイン制度(元社員の再入社制度)

  • ベビーシッター料金補助

  • 心身の健康を支える補助(健康器具の購入補助など)

  • LGBTQの方のための結婚・育児・就労支援

  • 副業の条件付き解禁

  • こころみる制度(長期休暇支援制度)

  • 心の健康支援

※2023年3月時点
※支援制度の内容はCUCグループ各社により個別に設定されています


CUC

日々の運営から事業成長までワンストップで医療機関を支える

2020年時点で日本における病院経営者の68.5%が60歳以上(※1)であり、後継者不在で事業継続が危ぶまれる医療機関が68.4%(※2)存在しています。また、日本の労働人口減少が進む中で医療従事者確保の難易度も高まっています。

こうした課題に対し、CUCでは、病院、訪問診療クリニック、透析クリニック、眼科クリニック、小児科クリニックなどを運営する医療機関を対象に、
経営支援人材を常駐させることで、医療経営を包括的に支えています。経営戦略の策定支援からはじまり、経営管理、マーケティング、人事・採用、IT・経理・総務に至るまで医療機関経営に不可欠な経営機能を包括的に支援しています。

また、M&A、PMI(Post Merger Integration:事業承継後の統合プロセス)、病床転換、クリニック開設などの売上成長支援もワンストップで提供することで、医療機関の安定的な成長を実現します。医療機関の変革を支えることで「患者視点の医療」をひとりでも多くの方へ届け、医療従事者の働きがいも高めていきます。

※1 厚生労働省「令和2年医師、歯科医師、薬剤師統計の概況(2020年3月17日)」
※2 日本医師会総合政策研究機構「医業承継の現状と課題(2019年1月8日)」

一人ひとりの働きがいを高め
従業員が持続的に成長できる組織へ

CUCの創業から9年間、私たちが支援を行う医療機関数は年々拡大し、2023年3月末時点では102拠点を数えます。
医療機関支援に取り組む社員数が増え、組織の規模が大きくなる中で、今一度私たちの原点に立ち返り、理念を中心とした組織づくりが重要だと感じています。患者様に良い医療を提供するためには、サービス提供者たる医療スタッフやCUCの社員自身が働きがいを持って医療の現場に向かうことが欠かせません。
そのため今注力して取り組むべきは、すべての従業員が理念を体現しながら持続的に成長実感を持って働ける職場環境づくり。これまで以上に理念浸透と人材育成に投資し、若い世代や入社年次の浅い人たちも迅速かつ継続的に力を発揮できるよう内部環境を整備していきます。社員一人ひとりの働きがいを高めることで、患者様と医療従事者への提供価値を高めていきます。

株式会社シーユーシー
執行役員 運営本部 本部長
堀 健一郎

医療機関の組織づくりに取り組む社員

経営と現場の橋渡し役として
円滑な病院運営を支援する

愛知県にある経営支援先の総合病院に対して、病床機能の再編に伴う経営業務のサポートを行っています。サポートの範囲は幅広く、安全で快適な院内環境の整備をはじめ、職員が働きやすい労働環境づくり、地域の医療機関との連携など、患者視点、医療従事者視点、経営視点の全方位から支援します。働く上で大切にしているのは、病院の経営理念と医療現場で働く医療従事者の想いを繋ぐことです。
また、日頃から病院の各部門と密にコミュニケーションを取ることで、現場の懸念や困りごとをタイムリーに把握し、何かあった場合は真っ先に駆け付けて解消に努めます。日々の運営を適切に支援してこそ、院内設備や人材教育への新たな投資が可能になり、幸せに働く人が増え、結果、患者様へのより良い医療が提供できると考えています。

株式会社シーユーシー
運営本部 病院事業部
堀本 浩二

365日稼働する在宅医療だからこそ
人のコンディションに心くばりを

今年1月から富山の経営支援先の訪問診療クリニックを担当しています。地域の方々が開設を心待ちにしていたクリニックでしたので、立ち上げから支援できてやりがいを感じました。元々北陸出身で、都市部と地方間の医療サービスの格差を日頃から感じていたこともあり、地元に貢献できるきっかけができて嬉しかったです。
クリニックを支援する上で大切にしていることは、医療従事者一人ひとりと向き合うことです。訪問診療は、患者様にとっては24時間365日稼働する安心できる存在ですが、働く側からみると労働時間が膨らみやすく、働き方に工夫が必要なサービスだと思います。だからこそ、特定のスタッフに負担が偏っていないか、日々丁寧に会話を重ね、アンテナを張り、医療従事者が働きやすい環境を作ることが大切だと思っています。

株式会社シーユーシー
運営本部 在宅事業部
平田 莉子

より多くの癒す医療を患者様へ。
眼科クリニックの経営基盤を支える

関東地域において白内障などの治療や手術を行う眼科クリニックを中心に経営支援を行っています。在宅医療が患者様に最期まで安心して住み慣れた環境で暮らすための医療を届ける役割だとすると、私が支援を行う外来医療は、患者様の病気や怪我を癒す医療が中心となります。
支援先のクリニックで白内障の手術を受けた患者様が「見える世界が180度変わった」と喜ばれているのを目にすることもあり、患者様にとって目にみえる形での症状改善につながる医療に関われることがやりがいにつながっています。外来事業部はまだ立ち上がって2年弱の新しい組織です。
今後はより患者様の満足度を高めるスムーズな診療フロー、再来院につながる集患施策、働きがいを高める人材育成の仕組みなど、クリニックの基盤をさらに整えることで、より高度な医療提供体制づくりを支えていけたらと思います。

株式会社シーユーシー
運営本部 外来事業部
菅生 卓磨


ソフィアメディ

「ありがとう」と「いいね」がゆきわたる組織を目指して医療職のウェルビーイングを推進する


近年、働き方や生き方のキーワードとなっているのが、『ウェルビーイング』という言葉。これは、心身だけでなく社会的な意味でも良い状態ということを意味する概念です。日々、命と向き合う医療職は、患者様を尊重するあまり自己犠牲を厭わない一面があることも。

日本において在宅療養のニーズは高まっていますが、2025年に必要な訪問看護師数約12万人(※1)に対し2020年時点で約6万人(※2)と、深刻な人材不足を抱えています。高齢化に伴い重症患者も在宅で受け入れる必要が生じていますが、24時間365日体制、深夜・早朝にも緊急訪問が求められ「医療職の身体的・精神的負担が高い」という大きな課題が存在します。

これらの課題に対し、ソフィアメディでは2020年に仕事とプライベートの両立を支援する働き方制度『WOW!』を導入し、加えて2022年にスタッフの健康や幸福感の向上を目的とした専門部署『ウェルビーイング推進グループ』を立ち上げました。

※1 日本訪問看護財団「訪問看護の現状とこれから 2023年版」
※2 厚生労働省「令和2年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」

ウェルビーイング推進グループの4つの取り組み


1.ありがとうコメントメール

感謝を伝えたいスタッフへのメッセージを集め各事業所にメールで共有する『ありがとうコメントメール』を実施。2022年度は1,182件の「ありがとうコメント」が寄せられました。

2.生きるを看る物語り

お客様のエピソードを物語りとして、月次で全社員が参加するオンライン会議で共有しています。スタッフからの総いいね数は1,619となりました。

3.ウェルビーイング賞

スタッフ同士の関係性を向上させる、優れた取り組みを行った事業所を称える制度です。取り組みを可視化し、他事業所への展開を図っています。

4.入社1年未満の医療職向けフォローアップ

研修や定期的なフォローメール、希望者との面談を行っています。面談を実施したスタッフのうち76.5%の割合でパルスサーベイスコアが向上しました。


ありのままの自分を受容し、互いに支え、尊重できる関係性づくりを専門組織により推進

当グループでは、医療職がいきいき働ける職場づくりによって働きがいと定着率を向上させることを目指し、世界約100カ国で働きがいに関する調査・分析を行う専門機関のGreat Place To Work®が提唱する「働きがいのある職場アンケート」の構成要素「誇り」「連帯感」「信用」「尊重」「公正」のうち、特に「誇り」「連帯感」に着目して、向上に取り組んでいます。

今年度は565名の新入社員が入社しましたが、取り組みの結果、働きがいアンケートにおいて「連帯感」に関する指標が昨年より0.5ポイント上昇(※)しました。
※働きがいのある職場アンケート「連帯感」に関する指数2023年度52.5%(2022年度:52.0%)

2023年度には既存の取り組みを進化させる他、新入社員を対象に入社直後でも安心して業務に取り組めるよう施策を強化しています。より良いケアを提供し続けるには、仕事への誇りや仲間との信頼関係を基盤とした自身のウェルビーイングが非常に重要です。従業員の働きがい向上は、ケアの質、そしてお客様満足度の向上に繋がると考えています。自分自身が幸せに働く方法を一人ひとりが思考し選ぶことができる職場づくりをしていきたいと思います。

ソフィアメディ株式会社
ウェルビーイング推進グループグループマネジャー
宮地 麻美

DATA
パルスサーベイからみる従業員満足度
回答率 82.2%(昨年度:79.5%)
平均点 3.5
(5段階評価)(昨年度:3.5)
※集計時期:2022年4月~2023年3月
※パルスサーベイ:スタッフの健康状態、人間関係、
 仕事のやりがい等を月1回測るアンケート調査


CUC

医療機関運営の属人化を減らし、患者視点の医療を追求する現場力向上プロジェクト

CUCグループは創業以来、全国の医療機関への経営支援をはじめ、ホスピス事業・居宅訪問看護事業など、さまざまな医療分野での課題解決に邁進してきました。その中で見えてきたのは、労働集約型ビジネスであることに加え、急激な需要拡大に追いつけず人手不足が深刻化している業界が故に、業務の属人化→ムリ・ムダ・ムラの発生→一人あたり業務負荷の増加、という負のスパイラルに陥りやすいという課題感でした。

こうした状況を受け、CUCグループ全体で2022年4月にスタートしたのが、「現場力向上プロジェクト」です。医療のあらゆる現場において、「業務の標準化」と「技術の標準化」を進め、現場の「自律的かつ継続的な改善力」を高めることで、状況の異なる患者様一人ひとりに寄り添った付加価値の高いサービス提供をサステナブルに実現できる状態をめざします。

現場力向上の対象となる取り組みは多岐にわたりますが、プロジェクト初年度は、医療職採用・集患活動・施設マネジメントの3つのテーマを中心に推進してきました。

難易度の高い医師採用支援では
常勤医師の採用支援数が1.5倍に

医療の提供品質に直結する医療職採用の標準化は、現場力向上プロジェクトの注力テーマのひとつです。特に常勤医師は専門性や希少性が高いため採用難易度が高く、支援先医療機関への採用支援業務は、属人化が加速していました。よって、プロジェクトの中でも最重要テーマと位置づけ、標準化を進めてきました。

「業務の標準化」は、あるべき業務フロー/業務分掌を定め、共通フォーマットで募集時の必要情報や面接時の評価基準を明確化し、採用管理システムを再整備しました。「技術の標準化」は、ベテランの採用担当者一人ひとりに蓄積したノウハウを紐解いて、ナレッジを見える化しました。それらは全てマニュアルに反映し、現在も更新し続けています。

取り組み始めてまだ1年も経っていませんが、採用候補者の増加・選考リードタイムの短縮・採用決定率の向上につながり、常勤医師の採用支援数は昨年同時期比で1.5倍に増加しています。改善できることはまだまだたくさんあるので、今後も医療職の採用力を強化し、患者視点の医療を追求していきます。

株式会社シーユーシー
経営戦略部
現場力支援チーム
田口 鉄平

DATA
保有するマニュアルの総量
12,537ページ、1,126テーマ

※2023年8月時点
※現場力向上プロジェクトが開発したマニュアルを含むCUCグループが保有するマニュアル総量
※ページ数はA4版ドキュメント1ページ換算


CUCグループ

医療従事者の多彩なキャリアパス

CUCグループには看護師やセラピスト、介護士といった患者様と直接向き合う職種から、医療機関経営を支援するバックオフィス職まで多岐にわたる職種が存在しています。中には、医師免許や看護師免許を持ちながらビジネス職として活躍する社員もいます。

一人ひとりの「挑戦したい」という気持ちを汲み、CUCグループでは従業員の新たな挑戦を後押しする機会を提供しています。だからこそ、自ら手を挙げた人がチャンスを掴める企業文化が根付いており、医療専門職からビジネス職への職種転換が行われる機会も多くあります。今後も医療従事者が前向きにキャリアを広げられる環境を積極的につくっていきます。

グループ内公募制度「Dream」

年1回、CUCグループの各社・各事業部への異動希望者が、希望の会社・部署に面談を申し込み、選考を経て異動を叶えることができる制度です。部署間の異動だけでなく、グループ会社間の異動も可能で、例えばCUCからソフィアメディへのキャリアにチャレンジすることも可能です。

DATA
CUCグループにおける主な医療従事者数
看護師935名、セラピスト451名、介護士423名

※2023年3月期における臨時従業員を除く人数

CUCグループで多様なキャリアを描く社員

Case1
看護補助、施設長を経て人事担当へ。
ホスピスの現場で培った経験を採用に活かす

入社当初は、看護補助としてご入居者さまの身の回りのお世話を中心に行っていました。入社2年目、子育てがひと段落して、自分自身の成長を考えるようになった頃、施設長として経験を積める機会が巡ってきました。未経験でしたが、やってみたい気持ちが上回り、思い切って挑戦することに。多くのスタッフや地域の方々と連携して施設運営を行う難しさとチームで良い施設をつくるやりがいを実感しました。同時に、地域に切実に必要とされているホスピス型住宅を日本全国に広めたいと強く思うようになりました。今年4月からは人事として採用活動を通じてホスピスの普及に貢献する新しいキャリアを歩んでいます。今後は、日本全国で一緒に働く仲間をたくさん増やしていきたいです。

株式会社シーユーシー・ホスピス
人事部 採用チーム
木村 由可利

Case2
看護師・病院経営支援を経て感じる、医療経営に必要な多様性


大学で看護師免許を取得後、大学病院で約5年間働いていました。働く中で、医療現場の知見を仕組み化するスキルを身につけたいと考え、大学院で会計管理や組織マネジメントを学び、MBAを取得。一度臨床の現場を離れ、ビジネスの視点で国内の医療課題に広く貢献してみようと思い、CUCに転職しました。CUCでは、支援先病院への経営支援を約5年間行い、今年4月からはグループ会社のCUCホスピスで運営部の部長として全国のホスピス型住宅の運営、訪問看護・訪問介護事業を統括しています。自分のような医療ライセンスを持った人がビジネスに参画する機会が多いのがCUCグループの魅力だと感じます。医療とビジネスの両方の視点から事業運営の新しいアイデアが生み出せますし、医療の価値も広がります。

株式会社シーユーシー・ホスピス
運営部 部長
藪 康人

Case3
災害看護専門看護師の専門性を活かし、地域の災害対策支援に携わる

大学卒業後は救急外来や救命センターで働いていましたが、東日本大震災で地元が被災したことをきっかけに大学院で災害看護を学び、災害看護専門看護師の資格を取得しました。ソフィアメディに入社したのは、在宅医療の現場での災害対策に関わり、地域に貢献したいと思ったからです。入社後は、訪問看護師として働きながら、災害対策プロジェクトの専門看護師としてBCP(※)や各事業所の災害マニュアル作成、地域への防災教育を行ってきました。訪問看護を通じてお客様やご家族、地域の関係者の方々と関わる中で得られた経験・学びが、災害看護専門看護師として活きていると感じます。今後は各エリアにおける災害対策を強化し、災害で悲しむ人をひとりでも減らしたいです。

ソフィアメディ株式会社
クオリティマネジメント本部
QM推進グループ 兼 災害対策プロジェクトチーム
今野 知穂


CUC

すべての医療従事者が安心して働けるように。
医療現場で進むリスクマネジメント

医療の現場は、医療事故、感染症の拡大、災害、カスタマーハラスメントなどさまざまなリスクが潜んでいます。近年では、これらの問題は社会問題として取り上げられるようになりました。医療現場で働く医療従事者にとって、こうしたリスクに晒される環境は大きな心理的負担に繋がり、持続可能な働き方を難しくしています。全国で多くの医療機関の経営支援を行うCUCグループでは、リスクマネジメント部門を設置し、医療従事者の職場環境を守っています。リスクの種類を「医療安全」「BCP対策」「感染症対策」「カスタマーハラスメント対策」の4つに分類し、それぞれのチームで支援先医療機関と連携しながらリスクを最小化する取り組みを行うことで、患者様・医療従事者双方の安全を実現します。

注力テーマ1
訪問診療領域での医療事故を防ぐ医療安全の取り組み

CUCグループが支援している中でも、特に訪問診療の領域では、患者様のご自宅という医療資源が限られた環境で行うこと、また一つひとつのクリニックが小規模であることから、医療安全に関するナレッジの蓄積が難しい傾向があります。
そのため医療安全チームでは、CUCが支援する全国の訪問診療クリニックで医療事故を防ぐための包括的な支援体制を強化しています。具体的には、月1回全国の支援先医療機関のスタッフが各拠点で起きたインシデントやアクシデントを共有しあい、再発防止アイデアにつなげる医療安全情報共有会や、医療事故を防ぐための業務マニュアルの整備などです。
こうした医療事故防止の取り組みを体系化し他の領域にも広げることで、患者様と医療従事者の双方にとって安心安全な環境を提供したいと考えています。

株式会社シーユーシー
運営本部リスクマネジメント支援担当
医療安全チーム
重松 亜実

DATA
医療安全情報共有会
実施回数 12回、研修参加人数のべ約660名

※集計期間:2022年4月~2023年3月

注力テーマ2
ハラスメント対策研修で医療従事者の安全を守る

医療現場において、暴言や暴力などが原因で休職や離職を余儀なくされる医療従事者の増加が社会課題となっています。日本看護協会が行った「2017年看護職員実態調査」によると、過去1年間に職場で何らかの暴力やハラスメントを受けた経験がある看護職員は全体の52.8%にのぼることが分かっています。生涯安心して働き続けられる職場環境にするためにカスタマーハラスメント対策チームが行っているのが、ハラスメント対策研修です。暴力やハラスメントに対しての正しい知識の共有をはじめ、ハラスメントが確認された場合の対処方針について、支援先医療機関で働く医療従事者に周知することで、ハラスメントへの正しい知識と対応について理解促進をはかっています。今後も、発生回避に向けた知識・技術の研鑽をグループ全体で積んでいく機会を増やしていきます。

株式会社シーユーシー
運営本部リスクマネジメント支援担当
カスタマーハラスメント対策チーム
福中 海人

DATA
支援先医療機関へのハラスメント研修
実施回数 16回、研修参加人数 のべ約570名

※集計期間:2022年1月~2023年3月


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