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福岡大学商学部シチズンサイエンス研究センターのnoteが始まりました。

福岡大学商学部シチズンサイエンス研究センターのnoteへようこそ!
センター長の森田 泰暢と申します。

まずはnoteの自己紹介的な記事から。

シチズンサイエンスとは

まず、キーワードとなる「シチズンサイエンス」とはなんぞや、ですね。こちらも様々な定義はありますが、本センターのHP(簡易的でスミマセン)では下記を掲載しています。

 職業科学者ではない一般の市民によって行われる科学的活動を指し、学問体系における科学的規範に則った知識生産も包含する、より広範な科学的活動とされています。一定の目的・方法のもとに種々の事象を研究し、その成果としての体系的知識を増やす活動がシチズンサイエンスには含まれます。

(参考:日本学術会議若手アカデミー 「提言「シチズンサイエンスを推進する社会システムの構築を目指して」のポイント」)

大学や研究所に勤務して研究する人を「職業科学者(職業研究者)」と表現しています。シチズンサイエンスとは職業科学者ではない人が関わる研究および知的生産です。

代表的なシチズンサイエンスはacademistさんのHPにも特集が組まれています。

(いわゆる理系的なもの以外のシチズンサイエンスや研究主体が職業科学者でないケースもありますので、またご紹介します)

先述したように、シチズンサイエンスは近年拡大しつつあり、第6期科学技術・イノベーション基本計画でも言及されるなど、重要性も高まっていったことを踏まえ、商学部シチズンサイエンス研究センターを、2021年4月に福岡大学商学部内に設置しました。

本センターの目的は

「地域や企業との連携のもと、市民と研究者との協働による知的生産に関する研究を遂行し、その成果をもって、市民の研究参加を支援する方法の創出と支援基盤の構築を行うことで、シチズンサイエンスの推進に貢献すること」

とし、シチズンサイエンスの研究やコーディネートを行っています。
福岡大学の立ち位置も踏まえて「地域性」は意識しています。地域資源を活用しながら、探求する文化、研究する文化の醸成に繋げていきたいですね。

こちらのnoteでは、センターでの活動の発信はもちろん、様々なシチズンサイエンスの事例についての集約もしていきます。

知的生産する人びとの分類と気づき

このnoteを立ち上げるにあたって、知的生産活動をする人たちを「実践的な知的生産か、学術的な知的生産か」「自分軸での知的生産か、他人軸での知的生産か」という2軸でざっくりと分類してみたのが下の図です。

職業科学者が他人軸というのは、分野への貢献という、ある意味での究極の他人軸ではないかと考えての配置です(でも左上にも配置しています)。

これを見ると、色々な気づきもありました。

・プライベートで自由研究する方や中高の部活なんかは、きっと面白いことやってるだろうけど成果は見つけづらい。
・日常生活や日々の仕事を良くするために試行錯誤を行う人たちは、研究的な姿勢で取り組んでいるだろうけど、その姿勢に気づきづらい。
・日常をよくする人、自由研究する人から職業科学者までは割と直線上(緑の線)にあり、段階的に関係性を作っていけそう。

これらを踏まえると、自由研究する人や部活動で発信されているnote記事のマガジン化や、様々な人びと研究的なが持つ研究的な姿勢についての記事化もこちらのメディアでやっていくのは良さそうです。

商売と学問の関係

上記の気づきに加え、更に気になる点は、下記の黄緑色の関係でした。

地域やビジネスと、研究はちょっと遠いんですよね。当センターが経営やビジネスに係る領域を扱う商学部にあることを鑑みると、なかなか見逃せない関係性。

「シチズンサイエンス自体をどうマネジメントするのか、など、経営学の知見が活かせそうだし、商学部内に設置されてるのはいいですよね」とメンバーの先生と話していました。もちろんそういった貢献もしていきますが、企業と研究との関係性を示す産学連携を更に超え、商売と学問の関係について考え、実践する取り組みも本センターではひとつのミッションとなるのかもしれません

自己紹介記事なのに、作成プロセスでまた色々な課題発見や発信したほうがよさそうな内容も見つかってきました。

研究センターとしての発信ではありますが、職業研究者ではない方々にも届き、好奇心や学問への関心そして参加意識を多くの方に高めていただけるようにしたいな、なんて思っております。

それでは、よろしくお願いいたします!

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