船に棲まうvol.2 氷河上陸@アラスカ🇺🇸
半分、蒼い。(©️NHK もう半分は、白)
見渡す限り、白と青の異次元空間。
こちらの写真、アラスカ航路で勤務していた時に撮影したもので、「アラスカ氷河犬ぞりヘリコプターツアー」という4番バッター4人いる感じの、パワーワード4重奏超人気ツアーに参加した際の写真です。
クルーズ船の船乗りとして働くと、部署によって色々ラッキーな特典があるんですが、僕が所属するツアー部署は、なんとお客様が参加されるツアーに同行出来ちゃうという神特典が漏れなくついてくるんです。
働きながら、色んな国の現地ツアーに参加してそれを仕事に還元する。僕にとってはザ・天職です、ええ。
印象に強く残ってるツアーが沢山あるのですが、このツアーは間違いなくその中の一つ、one of the best です。
本日は
皆様を「脳内アラスカ氷河犬ぞりヘリコプターツアー」へ
ご招待致します!
イメージしてください。皆さん船乗りの設定ですんで、まずは働きますよ!ww
アラスカの港への寄港は毎回早朝です。天職なんですが、朝が苦手な僕にとっては苦行の4時起き。
船内が寝静まっている時間から、我々ツアー部署のお仕事は始まります。
まずは船内のオフィスに入り(自室から徒歩45秒)前日にオフィスを閉めて以降にツアー予約が入っていないかを確認します。
令和のこの時代ですが、申し込み用紙での予約も多いので結構駆け込み予約が多いのです。
新たに予約されたチケットを印刷して、船内のお部屋に直接デリバリー。船は15階の300メートルなので、ちょうど眠気覚ましの運動にいい感じ。
で、色々と準備をしている間に船が着岸します。
となればスタート間近、船内がザワザワしてきます。(けど朝7時とかですw)
概ね1,000名程度のお客様が各港でツアーに参加されます。
寄港時間はその日の夜まで。2日くらい航海日だったので皆さんウズウズ。効率的に下船時間を楽しんで頂くためどのツアーも着岸後すぐの開始。
お分かりでしょうか?
2-3時間の間に1,000名のお客様を船から港で待機しているバスやボートにご案内する。
そうです、フィーバータイム!!
皆さん!アドレナリンどばどば脳みそフル回転モードで行きますよ!(写真撮ってる場合じゃないのでこのシーンの写真ほぼありませんw)
「え!もうそのツアー出発してますよ! 別のツアーに振り替えれないか陸チームに確認しますね」
「ベジタリアン、、、! 肉無しの食事に出来るようツアーオペレーターと連携します、、!(昨日までに言ってて欲しかったなー!)」
「(陽気なご夫婦:Let's do it, hoooooooo!!!!) オッケー、イェーー !!!」
「(メキシコからのお客様 :yo quiero tomar excursion en espanol) すいません、スペイン語はなくて英語ツアーだけなんです、lo siento、、!」
など、など、など、、、、
準備9割、その上でトラブルは100パー発生します。そこが我々のホスピタリティの見せ所。
だからこそやり甲斐ありますよね!
「え!!!!」
「皆さん何でまだ制服着とるんよ!!!!」
「〇〇(あなたのお名前)が参加するて言いよったツアー、もうすぐ出発時間やで、早よ着替えて来やんせ!!」
そう、我々がツアーに参加する時、当然仕事からそのまま合流するので、舞台俳優ばりの早着替えをすることになります。
頑張って!
「ふぃ〜〜〜〜、何とか間に合った」
乗り込んだバスはお客さんと貴方を乗せて、アラスカはジュノー市のメインストリートを北上します。
「Hi folks!!(ガイドさんがよく使う、みんな元気?的なフランク挨拶)左手をご覧ください、アラスカ州唯一のマクドナルドです!」(車内爆笑)
さすがクルーズ観光が主要産業のアラスカ、どの国もガイドさんのレベル高いなーと思いますが(もちろん日本も!鹿児島のガイドさんとか最高なユーモアと薩摩弁満開でした!)アラスカのガイドさんは本当にプロフェッショナルが多い印象です。しっかりマネジメントしてるし話も面白い!
30分程バスに揺られ、すっかり隣のお客様とも仲良しに。(Free tour!! Amazing job, hahaha!!とか茶化されたりもしますww)
いよいよお待ちかねのヘリコプター遊覧飛行開始です。
「あなたは左の座席で、あなたは右の座席ね」
(そうか、ジャンボジェットじゃないんやから人間の体重も含めてバランス取らんとあかんのやな、大人しくしやなな。)
離陸ラッシュ
テイク・オフ
絶景。(このアングルでアラスカを眺めた時、僕の脳裏にはスターウォーズの”氷の惑星ホス”が浮かびました。)
(AT-ATって何でこの体型なんやろか)
360度海の眺めも格別ですが、360度全部山と雪ってのも中々のエモさです。
さぁ、いよいよ氷河に上陸しますでー!
何も言えねぇ。(©️北島康介)
もう地球じゃないですよ。そう、惑星ホスですよ。
ちょっと月面着陸感あるし。
写真だとなかなか伝わりにくいですが、視覚に加えて
身を切る寒さ、空気の中に淀みがない感じ、自然の音しか聞こえない環境と、五感で観る絶景というものを目の当たりにした感覚になりました。
この景色と環境で、正直なところお腹いっぱいになっちゃいましてですね、犬ぞりも楽しかったし可愛かったんですが、余り印象に残っていません(ハスキーちゃん達、ごめん!)
けれど、連結されたソリをモリモリ引っ張っていくハスキー達の馬力は、頼もしさ馬の如しです。
こんな写真しか残ってないあたりに、お腹いっぱい感が滲んでますね。ハスキー達よ、ほんまにごめんやで。。
縁もたけなわ、楽しい時間はあっという間で、、、、、
皆さん、ほいたらボチボチ仕事戻るでー!!爆
そう、あくまでも仕事の合間に、というかツアー内容をしっかりお客様にお伝えする為の視察的な意味合いもあるツアー参加なのです。
帰ったら
着替えて
オフィス戻ります。
船内は船内でエキサイティングなので、結局楽しいんですけどね!!
こんな感じで、僕の船乗りライフは日常と非日常を行き来するパラレルワールドライフでございます!
今後も、色々な国のツアーにバーチャル招待しますんで、楽しみにしててくださいね!
次回は、キューバに戻ります!(早っ)
すいません、他の国も書きたいんですが、僕の大好きな戦国武将伊達政宗(と支倉常長)にまつわるキューバ話をどうしてもしたいのでご容赦を、、!
極寒アラスカから常夏キューバ、皆さま体調に気をつけてご移動くださいませ。
ほた、またよー!
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