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二郎系ラーメンとオールブラックスとアニメ主題歌

タイトルだけ見ると何の関連もなさそうな3つの単語だが、これが意外と関係があるのである。

二郎系ラーメンの独特な注文法・「コール」

ぼくの好きな食べ物のひとつ・二郎系ラーメン。1948年に都立大学駅前で創業した「ラーメン二郎」を祖として東京都内を中心に店舗を拡大し、そこで修行した人が開いた直系の店や「インスパイア」と呼ばれる、二郎に影響を受けたトッピングのラーメン屋も多く誕生した。これらのお店で出されるラーメンの特徴はこってりしたスープに分厚いチャーシュー、そして何より威圧感たっぷりに盛られた野菜。これを愛する人間は「ジロリアン」と呼ばれ、ひとつの文化を作り出してきたそのうちのひとつが、独特な注文方法である。

これは、京都市一乗寺にあるラーメン荘・夢を語れ。ラーメン・ヤサイマシマシニンニクアブラカラメマシである。文字にするとわかりにくいが、声に出すとこれが結構楽しい。「コール」と呼ばれることもある、この奇怪な文字列を口にすることが二郎系ラーメンを食べる楽しみの一つといっていい。

しかしお店によってはそれがない(ニンニクはカウンターに備え付けてあるなど)場合もあり、そのお店も美味しいのだが、少し拍子抜けしたような感がある。

↑ぼくのTwitterである。コールしなくていい二郎系の店に行った帰り道にこんなことをつぶやいていた。

二郎系ラーメンを好きではない友人からすると、何も理解できないらしい。なぜあんな狭い店舗(二郎系ラーメンの店は大抵広くない)で、食べ切れるかどうかも、注文法もわからないラーメンを好むのか。こればかりは体感してもらわないとわからないと思う。あの変な注文法はなんなんだと尋ねられた時、こう答えるようにしている。

「あれはオールブラックスのハカと似たようなもん」


ラグビーのニュージーランド代表の儀式・「ハカ」

2019年にラグビーワールドカップが日本で行われたのは記憶に新しい。そこでは史上初のベスト8と躍進を遂げた日本代表以外にも、多くの国の代表チームが注目を浴びた。その中でも代表的なのは「オールブラックス」の通称で知られる、ニュージーランド代表だろう。黒一色のシンプルかつ威圧感のあるデザインのジャージーに身を包み、15人が一体となった素早く正確なパスワークで相手を翻弄する最強軍団だ。しかし彼らが話題になったのはおそらくもっとキャッチーな理由がある。試合前に行われる儀式・「ハカ」だろう。



ハカとは、ニュージーランドの先住民・マオリに伝わる伝統の舞である。戦いを前に、自らを鼓舞し、奮い立たせる役割を担っているという。

どうだろう。規模の大小あれど、あの呪文のような注文も、あの屈強な男たちの舞も、「これからやるぞ」という、その場に自らを引き込む役割があるという点で同じようなもんだと思えてこないだろうか。


アニメやドラマをイッキ見するとき、OP・EDどうしてる?


もうひとつ、似たような役割を果たしているものとして「アニメのオープニング」を挙げたい。小さい頃に見ていたポケモンやイナズマイレブンの主題歌なんかは今聞いてもワクワクする。ぼくの好きなウルトラマンや仮面ライダーはカッコいい曲と熱い詞で、見る側の感情を掻き立てる。


ぼくはアニメを好きになったらそのテーマソング、しかもそれを歌っているアーティストまで好きになってしまうタイプの人間(現にウルトラマンの曲に関わることが多い高見沢俊彦がいるTHE ALFEEが大好き)だが、最近気がついたことがある。Netflixで見るアニメの主題歌は、飛ばしてしまうことがある。

「アニメは好きなのに歌はあまり知らない」という、ぼくの人生で今まで起こらなかった現象がここ数年で何度か起きているのである。周りにもそういう人は多い。とりあえず早く見終わりたいから、オープニングもエンディングも飛ばす。なんなら1.5倍で見てるなんて人もいる。でもそれって、ほんとにそれを好きだと言えるのか、少々疑問に思ってしまう。とか言いつつ、今ハマっている「Dr.STONE」は続きが気になってどうしてもテーマソングを飛ばしがちになってしまっている。


放送開始時刻に合わせ、時には帰り道を早足で歩いたりして家に着き、テレビの前に座る。オープニングもエンディングもしっかり見て、次回予告を見て1週間後の放送に思いを馳せる。これは、出かける用事があってやむなく録画を選択した時も変わらない。
わざわざこのプロセスを経て作品を愛していた、あの頃をぼくたちは忘れてやしないか。


確かに歳をとると忙しくなる。忙しいのに、話題になる作品、見たい作品は無限に出てくる。だからといって、見たい作品と向き合う時間まで減らしてしまうのは果たしてどうなんだろう。
「コンテンツを消費する」なんて言い方もあるが、作品を本当に「消費」しているだけの生活は、なんだか虚しい気がする

結構前の記事だが、こんなのを読んだことがある。

イッキ見しない方が面白く感じるんだそうだ。イッキ見を悪とは思わないが、少なくとも面白く感じなくなってしまう可能性のある見方をしている中でも、これからは少しでも作品を面白く思えるように向き合っていきたい。




最後に、ハカについておもしろかった記事のURLを貼っておく。


ちなみに今日は4月10日。なんと今日で2021年がちょうど100日経ったことになる。365あるうちの100というとあまり区切りも良くない気もするけれど、もう100日か、と同時に、まだ100日かという感じだ。

1858年、ビッグ・ベンの愛称で知られるイギリスの国会議事堂の時計塔の大きな鐘が完成して、1912年にはタイタニック号が最後の航海に出た。1947年には黒人初のメジャーリーガー、ジャッキー・ロビンソンがブルックリン・ドジャースに入団し、1970年にはポール・マッカートニーがビートルズ脱退を、2017年には浅田真央が引退を発表した日らしい。


Wikipediaで今日が何の日か調べるのは高校生になってiPhoneを買ってもらった時からの趣味だが、それを書き出すのはもっと面白い。


Instagramもやってます。

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