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#コラム

作品タイトルをめぐる冒険[about UKIYO-E]

作品タイトルをめぐる冒険[about UKIYO-E]

名付けの歴史をたどると、美術の違った側面が見えてくる!

というわけで、「美術作品の名前(タイトル)」というテーマをどんどん深掘りしていくシリーズです。

「作品タイトル」考〜奥深すぎる名付けの歴史〜

作品タイトルから考える日本美術

前回は、日本美術(絵画)の作品名について触れました。
江戸時代までは、作品ひとつひとつに作者がタイトルをつけるという習慣はなかったこと。
そして、明治時代に展覧会

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「作品タイトル」考〜奥深すぎる名付けの歴史〜

「作品タイトル」考〜奥深すぎる名付けの歴史〜

すべてのモノには名前があります。私にも、あなたにも。

名前があるからその存在が認識できるとも言えますし、名前がなければ呼ぶこともできません。

と、たまには、こんな哲学的な書き出しも悪くないですね。

さて、美術作品にも作品名(タイトル)がありますよね。
ゴッホの《ひまわり》しかり、ダ・ヴィンチの《モナ・リザ》しかり。

美術館に展覧会を観に行けば、飾られた作品の横には、作者の名前とともに作品名

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作品タイトルから考える日本美術[シリーズ連載]

作品タイトルから考える日本美術[シリーズ連載]

名付けの歴史をたどると、美術の違った側面が見えてくる!
というわけでワクワクしながら、美術作品の名前(タイトル)について考察するシリーズ第2弾です。

前回は、西洋美術の作品名について各時代ごとの特徴を並べてみました。作品名に対する作家側の意識がじょじょに変化していった様子が何となく見えてきましたね。

今回は「日本ではどうだったの?」という視点で語ってみたいと思います。

■日本美術の作品名はと

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