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詩 街の灯

夜になって日が暮れると街には灯りがともり始める

目の前を過ぎる街並みが少しずつ光り出していた
 
大きなカゴに揺られながら、それをぼんやり眺めてる
 
無数の暖かい光が目の前を流れていった

今日の夕飯は何だろう 

帰る場所を示す優しいオレンジに染み付いている生活の香りが恋しくなる

日々を運ぶカゴの中も休息と安堵を求める空気に包まれていた

1日の疲れを吐き出すように乗客は流れ出る

すっきりとしたシートにだらしなく腰を掛けて

鼓動のリズムに似た振動に身をませれば

舞台の幕のように瞼が下がる

人の営みに彩られた街の中を光の筋は真っ直ぐに走っている

その光に包まれながら街を飾る灯りへと帰っていく体は
少しずつ少しずつ温もりの下へ運ばれる

扉の向こうの「お疲れ様」まではあと少し

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