裏路地の街灯

新しい世界を
見たことのない世界を
知りたくて堪らなかった

退屈な日常の階段を降りて
地下室への扉を開ける

毎晩のように開かれるパーティーに潜り込みたかった
誰かの影に隠れてでも
覗いてみたかった

私は場違いだってわかってたけど
その衝動は強くなるばかりだった

イレイサー感情の波
肝心な記憶を掻き消す
混沌とした映像の中で
確かに君はいた

今私は何処にいると思う?
あの頃強烈に抜け出したがってた日常に住んでいる
長い道
細い裏通り

結んだ靴の紐がほどけそう
くたびれてきた
立ち止まって
結び直さなきゃ

いつも頭に浮かぶ
君は記憶の中でも
きっと、今目の前に現れたとしても
輝いている

落ち着いたら手紙を出すよ
気が向いたら
読んでくれると嬉しいな

あの頃から君は
私の勇気だったんだ

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