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やはり日本の就活は異様だった

卒業までちょうど180日。
最近何もしてなくてひたすら時間だけ過ぎていく感じがする。

10月1日の内定解禁。
色々不安はあるが残り半年の学生生活に、不安を紛らわせるくらい今までやろうやろうと思って出来なかったことに手を付けてみたいと思う。
絵やピアノ、ゲーム、読書、サイクリング、note、など
たとえ仕事の役に立たなくても、無趣味な私を陽の当たる方へ導いてくれて後々道が開けるかもしれない。


さて、私の約8カ月の就職活動で感じたことについて触れてみる。

まず一番苦労した就活内容は、手書きのES作成と面接。

ESや面接の内容を考えるのは特段苦じゃなく、
Wordに綴られた想いの丈は一語一語丁寧に熟考して書いていたため、書類選考で落とされることはほぼなかった。

しかし手書きであるが故に、1枚の書類を送るのに多い時は10枚以上ムダな印刷をしなければならないこともあった。
紙とインクのムダ消費で
「自分何してんだ」と途方に暮れるAM4:00。
自分的には許されない完璧主義発動によるやり直しの連発。

古い体質の企業からすると、何度も間違えてやっと書き上げた渾身の一枚をよこせということかもしれないが、
その見えない熱意は本当に紙切れ一枚で読み取れるのか。
健康的、環境的にも、郵送コストも負担がかかるため誰も得しない。Webでサクッと済ませて選考もスピーディーになる。


そして何より性に合わなかったのが、面接と言う名の人質状態。
通れば解放、さもなければ死。
先に述べたように、私は書く力に関してはそれなりだと思う。
しかし、話す力が圧倒的に弱い。

事前に論理的に綴られた文章も、
口から出る言葉では論理性の欠片もない稚拙な志望動機。
話している自分でも中身の伝わらないと感じる。

人一倍の緊張しいと焦り、自信消失で
話している最中に一瞬意識を失ったかのように息が詰まりフリーズする。
頭の中に入れていた面接データがワンクリック消去されるように。

この姿をみるときっと面接官は
「話がたどたどしい、コミュ力に欠けるから不採用」
「魅力が分からない、この様子じゃとても営業には向いてないな」
など圧倒的に不利。


不利になるのも無理はない。なぜなら企業と学生では主導権も情報量も対等じゃないからだ。


まず企業側は何かとフレッシュな新入社員像に当てはまる人材を探る質問をする。

いわゆる体育会系。
典型的な質問として「チームで成し遂げたとはありますか」など。
履歴書の趣味やガクチカでは集団で行うことを書いて面接官ウケを狙ったが、本音を言うとインドアな趣味が好きでチームで大した成果も出してない。
受かるため、見栄え良くするために偽りとはいかなくても、心から思っていないことを華々しく話すのは苦痛だった。
「個性を見ています!」と言われても、本来の自分を見せる回答を求められてない様子があって話せない。結局、没個性的だ。

そして企業が学生への質問数に対して、逆質問をしていい数は1,2つ程しか許されない空気であること。
学生側が受け取る情報の量と質が少なすぎる。

企業が100の情報をもって選ぶのに対して、学生は10の情報量で選ばなければならない。
しかも、内定取り消しや解雇も含め切り捨てられた時のインパクトの大きさは学生(個人)側の方が大きく、明日の生活にも関わってくる。対して企業側は選ばれなくても代わりがいる状態だから、個人程大きくなく明日すぐに潰れることもないだろう。


日本の新卒採用は異様だと身をもって分かり、同時に新時代の就職最先端を体験できて今までの当たり前が変わると実感した。

特に学生も企業も、互いに期待をしすぎじゃないかとも思った。
自分を成長させられる好待遇な企業へ、自社にまだいない高スペックでエネルギッシュな若手が欲しいなど、無いものねだりだ。
そんなのは幻想に近く自分たちで環境を変える努力をしないといけない。

私もそうだけど、「とりあえず」を枕詞にある意味適当に物事進めることがこれから必要だろうなと感じている。

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