模人

ヒトを模したもの

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ルサンチマンで創作を行う全ての人へ

¥200
    • 読書感想文について

      読書感想文の存在そのものが嫌いすぎて小学四年生を最後に一度も書いてない。高校の課題で読書感想文が出た時は「舐めんな。」と思っていた。 読書感想文は無価値だ。読書感想文を書くのが上手いということだけで評価され、県で入賞とかしてる女にすら怒りを覚える。 では、なぜ読書感想文が嫌いなのか説明しよう。 まず読む本を指定してくるところ。これがもう本当に意味が分からない。漫画は禁止、とかの制限を行うのならまだ分かるのだが、マジで誰が読むねんみたいな知らない小説を読まされる。どうせ当

      • 理解

        100%に理解をし合えることなんて初めから無理だと分かりきっている。 「僕・私はこんなに苦悩してるんだ〜」と同情を乞うだけで、冗長かつつまらない文章を読むと、こいつがいかにすべきことから逃げてきたか、自分と向き合ってこなかったが透けて見えるので、なんだかこちらまでやるせなくなる。 Twitterの言論統制は行きすぎている。もはや戦時中。 配慮の時代。配慮してもらえることを当然と考えている時代。多様性。神保町のおばあちゃん。 生きづらい世の中だと大声で叫ぶ奴がより世の中

        • 日本刀

          言葉が俺を確実に生かす。言葉がお前を確実に殺す。日本刀みたいにスパッと切り裂く。テレキャスターよりも危なっかしい時もあるが、野戦病院の看護師より優しくなる時もある。いかんせんその取り扱いに細心の注意を払わねばならない。 ライフイズパーティーライフイズショータイムなんてまたおどけた顔で言いたいわけじゃないのだが、誰かと通話で喋っているだけで丸一日全部無駄にしてしまえる。事実は小説よりも奇なりとは言い得て妙であり、自分では普通と思って過ごしていることが、他人にとってはぶっ飛んだ

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          マジの話

          これは俺がまだ中央分離帯に銀杏を添える仕事にやり甲斐を感じていた頃の話だ。 俺は当時、日本そばを食べる時に頭の中でチャゲアスのSAY YESが爆音で流れる病気に罹患していた。どんな名医に診てもらっても診断名は「日本そばを食べる時に頭の中でチャゲアスのSAY YESが爆音で流れる病気」だった。日本の医学はチャゲアスに追いついていなかった。余計なものなど無いよねじゃねえよ、お前らが余計なんだよとブチギレながら日本そばを食べていた。振り返るとそれも青春だった。 そんな青春真っ盛

          マジの話

          suicide girl

          スーサイドガール。あの娘は跳んだ。美しく空を舞った。 あの娘は元彼の影響で聴き始めた音楽を今も聴き続けている。きっとその音が未練に変わっているんだろう。 夏の陽に照らされて草木がざわめく。風が吹き抜けてスカートがヒラヒラする。丘の上から川を見下ろしながら自転車を漕いでいく。彼女のAirPodsからはtetoの「9月になること」が流れていた。武闘派の体育教師に「遅いぞ」と軽く怒られながら、ホームルームが始まるギリギリに到着するのはいつものことだ。 完璧な跳躍がしたい。自分

          suicide girl

          男性ブランコ浦井さんへの感謝

          2022年11月12日のことだ。自分は千葉県で用事を済ませて急いで電車で東京に戻り、着替えてまたムゲンダイホールに向かうために一旦家に戻る道の途中だった。 ほぼ毎日通るような、近所のなんてことない横断歩道を渡っている時だ。一台の自転車とすれ違った。その自転車に乗る人はマスクを着用していたのだが、目元を一瞬見ただけで自分はあれ?あの人じゃないか?と思った。 「浦井さん。」 心の中でつぶやくつもりが、びっくりしたのもあって少しだけ声に出てしまった。とても小さな声だったはずだ

          男性ブランコ浦井さんへの感謝

          宇宙の話で女を口説く

          喫茶店で二人きり。自分から呼び出したくせに大して話すことが見つからなくてあっぷあっぷしてしまっている。この静寂すらも気にならないどころか、愛することができるような大人になりたいのに。気がついたら間を詰めよう詰めようとして、矢継ぎ早に話題を出している。共通の話題がないことなんて割と早い段階で気づいている。 彼女は同い年とは思えないぐらい落ち着いている。授業の前の休み時間大抵一人で読書をして過ごしている。でも話すと割と明るい子で、最寄駅に着くまでの約10分くらいは、よく一緒に歩

          宇宙の話で女を口説く

          童貞男爵

          立派な髭を蓄えて、爵位を表す帽子を被っている。目は理知的で鋭く、鼻は気品高さを感じる。口元は締まりがあって貴族のプライドを感じさせる。身なりにはいつも気を遣い、鮮やかな色彩の宮廷衣装がよく似合う。腕にはアンティークのブレスレットを着け、王宮をただ歩くその姿すら様になる。彼は代々受け継いできた貴族一家の末裔。誇り高きその血を胸に、今日も優雅に過ごすのだ。しかし、彼には一つだけ秘密があった。そう、彼は何を隠そう童貞なのだ! 童貞男爵の朝は早い。一般市民とは違うのだからアラームな

          童貞男爵

          ギロチン

          言葉のギロチン。もらうお命。マリー・アントワネットもさよならバイバイ。 俺の言葉は南フランスの風を纏ってる。ロベスピエールも笑ってる。疲れた夜はボルドーのワインで乾杯しよう。 お前をフランス製の柱にくくりつけて、お前の眼前でフランス語で憂鬱を叫んでやる。まるでフランス版朝井リョウの「何者」のラストみたいに。 病気はお前の免罪符じゃない。完治することは一生ないんだから、ずっとうまく付き合っていかなきゃいけない。なんでもかんでも病気のせいにして許してもらえると思うな。第一、

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