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「暇だから脱炭素行動しよ」。Z世代の企画屋・今瀧健登が思い描く、Z世代の理想の未来

Z世代向けのマーケティング・企画UXを専門に事業を展開する『僕と私と株式会社』の今瀧健登さん。

ネイルサロン『KANGOL NAIL』、食べられるお茶『咲茶』、マッチングアプリ「タップル」の公式TikTok"幼馴染との共同生活【おさ活】”などを企画する、Z世代のヒットメーカーです。

そんな彼が今、企画屋として取り組んでいるのはこの「CQプロジェクト」。脱炭素社会(カーボンニュートラル社会)の実現に向け、一人ひとりがライフスタイルについて考え、行動を変えていくことを目指すものです。

Z世代向けマーケティングを生業とする彼は、Z世代の行動変容に対して、どのような仕掛けを考えているのか。Z世代のリアルな環境意識も含めて、今構想していることを聞いてみました。

今瀧 健登(いまたき・けんと)
1997年生まれ。大阪府出身。僕と私と株式会社代表取締役社長。Z世代向けのマーケティング・企画UXを専門に事業を展開する。“サウナ採用"などのユニークな働き方も提案するZ世代の企画屋。日経クロストレンドやNewsPicksを始めとするメディアではZ世代を代表してコメンテーターを務める。今回は脱炭素行動を促すCQプロジェクトに企画屋としてジョイン。(Twitter:@k_hanarida

Z世代は脱炭素社会に対する取り組み意識が高い! でも…?

脱炭素社会 取り組み

ーー今瀧さんはご自身がZ世代でもあり、Z世代への事業も展開されていることもあるのでリアルな意見を教えてください。

ズバリ、Z世代の「脱炭素社会に対する取り組み意識」は高いのでしょうか?

今瀧さん:
僕の所感だと、Z世代は他の世代よりも環境問題に取り組む意識が高いと思います!

今は「人生100年時代」と言われているように、僕たちが今後の未来を描いていくうえで、環境問題は本当に重要なものと考えられているので、Z世代で意識されている人は多いですね。

ーーなるほど。長く生きることが前提となっているからこそ、脱炭素社会への取り組みは切っても切り離せない問題になってきていると。

脱炭素社会 長く生きる

今瀧:
特に、僕たちはデジタルネイティブ世代なので、SNSを通じて世界中の環境にまつわることをインプットしたり、自らが脱炭素社会について発信したりする人もいます。

でも、ただ情報をSNSで見るだけで、環境問題に対してアクションに移せていない人がいるのも事実。 

状況はわかっていても、知識だけに留まっているんです。シンプルに自分自身が何なにをすべきかわからないというZ世代が多い、というのが現状です。

脱炭素社会への取り組み意識を変えるキーワードは「協力や目標の見える化」

ーーやっぱり具体的な脱炭素行動に移すのは難しいですよね。今瀧さんだったらどういう仕掛けを作りますか?

今瀧さん:
楽しみながら環境問題に取り組める「オンライン」と「オフライン」をミックスさせた仕掛けですね。

オンラインだけだと知ってもらえるだけで、脱炭素行動に移すまでが難しいし、オフラインだけだと逆に世の中に知ってもらうことが難しい。

実際に体験してみたうえで「いいな」と思った人がSNSで発信する。それを見た人が、「あ、こんな取り組みがあるんだ、やってみよう!」と連鎖を起こしていくのが理想です。

脱炭素社会 仕掛け

今瀧さん:
たとえば、個人的に好きなコンテンツは、株式会社Gabさんがやられているゲーム感覚ゴミ拾いイベント「清掃中」です。

「逃走中」のパロディーで、街中のゴミを集めながらミッションをクリアしていく、「ゴミ拾い」と「ゲーミフィケーション」を融合させたコンテンツなんですよ。

ーーそれは面白いですね…!

今瀧さん:
今回僕が携わっているこの「CQプロジェクト」でも、“太陽光発電のエネルギーを活用したロックフェス”『THE SOLAR BUDOKAN』とコラボしたインタビューコンテンツを企画したり、動画を制作したりと、オフラインとオンライン両方で楽しめるような仕掛けを意識しています。

今瀧さん:
ただ、こちらから脱炭素の発信する一方通行だとあまり響かないので、きちんと双方でコミュニケーションを取りながら進めていきたいですね。

脱炭素社会 コミュニケーション

今瀧さん:
脱炭素行動に取り組むことで「面白いよね!」とか「お得だよね!」となればUGCが高まり、自ら発信することにもつながります。

そういう小さなアクションが始まることで、環境に対する認識が変わっていくはず。キーワードは「協力の見える化」だと思うんです。

ーー協力の見える化?

今瀧さん:
オフラインでもオンラインでもそうだけど、「1人じゃないと思える」「みんなで一緒にやっている」連帯感を感じるってすごく大事だと思うんですよ。

1人の力では脱炭素に対するモチベーションを保つことも難しく、心が折れてしまうこともあるかもしれないけど、1人がいっぱい集まって協力していくことで、確実に未来へとつながります。

そんな一人ひとりがやっていることを何らかの形でちゃんと見える化して、みんなで楽しみながら脱炭素社会について考えられるようになるというのがCQプロジェクトのひとつの目標だと思います。

20年後に描くのは、「SDGs」や「カーボンニュートラル」のない脱炭素の世界

ーーそんな今瀧さんが思い描いている、理想の未来はありますか?

今瀧さん:
僕は、「エコバッグ」そのものがなくなればいいなぁと思いますね。

エコバッグ なくなる

ーーというと…?

今瀧さん:
エコをするためのバックだから「エコバッグ」。つまり、エコバックとは「エコ」を意識的にさせようとするものなんです。

でも、エコバッグを持ち歩くのが当たり前の世界になれば、わざわざ「エコバッグ」なんて呼ばれなくなるんじゃないのかな、と。

究極、世の中から「SDGs」や「カーボンニュートラル」という言葉もなくなればいいですよね。

ーーたしかに。納得しかないです…!

SGDs カーボンニュートラル

今瀧さん:
あと、20年後や30年後には、僕たちZ世代も家庭を持つ人がいたり、家を買う人がいたりもするじゃないですか。そういうときに脱炭素行動を普通にしていたら、生活にも大きな影響が出るはずだと思っています。

今は「行動する人」か「行動しない人」かの二極に分かれていますが、この二極を「行動する人」か「めちゃくちゃ行動する人」かの二極にしたいな。

ーーどっちも環境にやさしい二極だ…。

最後に、今後「CQプロジェクト」を通じてZ世代にどのような脱炭素ムーブメントを起こしていきたいかを教えてください!

今瀧さん:
今後Z世代に対してはSNSを武器にしてほしくて。「カフェでドリンク買ったよ!」ぐらいのレベルで「今日脱炭素したよ!」ってみんなどんどん当たり前のように発信してほしいんですよ。

脱炭素社会

今瀧さん:
極端な話「暇だから脱炭素行動するか」ぐらい日常になればいいですよね(笑)。

そこまで普通になれば、一過性ではなく、継続的に脱炭素行動に取り組めるし。自分ごと化して楽しくやってもらいたいですね。そのきっかけとしてCQプロジェクトがあればと思います。

暇 脱炭素

(取材・執筆=うりっぽ(@gurikop)/編集=いしかわゆき(@milkprincess17)/撮影=友海(@6stom__))

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