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年間80泊以上キャンプ!キャンプ女子・森風美が教える、エコと時短を叶える「エコキャンプ」

本格的に夏が始まると、挑戦したくなるのが「アウトドア」!

夏休みは家族や友だちと一緒にキャンプやバーベキューを楽しむ方も多いのではないでしょうか。

そんなときに気をつけたいのが、アウトドアが原因の環境負荷です。近年、キャンプブームが再熱する一方で、アウトドアを楽しむことで発生するゴミや水質汚染などが問題視されています。

今回は年間80泊するほどキャンプを愛し、SNSを通じて、女性でも安心して楽しめるキャンプスタイルを発信しているキャンプ女子の森風美さんに、環境負荷の少ないキャンプの楽しみ方を教えてもらいました!

森 風美(もり・ふうみ)
キャンプコーディネーター。1994年、千葉生まれ、神奈川育ち。慶應義塾大学在学中からキャンプに夢中になり、4年生時にWEBメディア「なちゅガール」編集長に就任。車中泊やキャンプ、釣りなど、誰でも楽しめるアウトドアスタイルを発信中。著書に「はじめよう!ソロキャンプ」(山と渓谷社)など。

キャンプを通じて「自然に迷惑をかけたくない」と想いが芽生えた

ーー年間80泊もキャンプをしている森さんですが、アウトドアを通じて自然との向き合い方に変化はありましたか?

森さん:
キャンプを続けているうちに、「自然に迷惑をかけたくない」という気持ちが、日に日に増している気がします!

ーーおお!

森さん:
私自身は、もともと環境意識が高いわけではないのですが、アウトドアを楽しんでいると自然に触れる機会が増えるので、意識せざるを得ないというか。

例えば、キャンプ場に行くときに森林を通ることがあるのですが、むやみに植物を傷めないよう、人が通っていい道が決まっていて、そこだけを通るのが大事なマナーなんです。

そこを歩いていると、「私たちって、自然にお邪魔させてもらっているんだな」という気持ちが芽生えてくるんですよね。

ーー日ごろから自然に触れている森さんならではの感覚ですね…!

森さん:
キャンプをしていると、天気や気温の変化にも敏感になります。暑すぎたり寒すぎたり、大雨が降ったりすると、思ったようにキャンプが楽しめない。

だから、異常気象はキャンパーにとっては死活問題なんですよ…!

近年は気温が高い日が増えているから、「これって地球温暖化なのかも?」と環境課題が気になることも増えてきました。

ーーキャンプをしているだけで、環境について考える機会が増えたんですね。

森さん:
あとは、周囲のキャンパーさんの影響もあるかも。アウトドアが好きな方は自然が好きな方が多いので、環境意識も高いんです。そういう方々と話していると、自然を大事にしたいという気持ちが強まるんですよね。

大好きなアウトドアを続けていくために、私自身が自然を大事にしていかなきゃいけないという想いは、いつも持っています。

キャンプの魅力は「非日常感」と「ルールのない自由さ」

ーーそんな森さんがキャンプにハマったきっかけを教えてください!

森さん:
もともと家族がアウトドア好きだったので、小さなころからキャンプや釣りに出かけていました。夏休みには親戚と一緒にキャンプに出かけるのが恒例行事。ただ、1人でキャンプをしたことはありませんでした。

その後、グランピングスタイルのキャンプが流行り、大学2年生のときに、雑誌できのこ柄のかわいいテントを見つけて、商品について調べているうちに、「ソロキャンプ」という言葉を知ったんです。

せっかくだから挑戦してみようと、近場のキャンプ場でおままごと気分でソロキャンプをやっていたら、どんどんのめり込んでしまって(笑)。

ーーそれが現在の活動をはじめるきっかけになったんですね!

森さん:
当時はまだ、ソロキャンプをする女性が少なかったので、情報を発信している人も少なかったんですよね。

「それなら、自分からキャンプの魅力を広めて、キャンプ仲間とも出会えたら楽しいじゃん!」と、SNSでアウトドアに関する情報発信をはじめました。

大学生のキャンプ女子”の珍しさや、キャンプブームの追い風もあり、現在ではキャンプが仕事になっています!

ーーそんな森さんの考えるキャンプの魅力はなんですか?

森さん:
1つはやっぱり「非日常感」だと思います。普段、都会で生活していては味わえないような自然のなかでの体験は、かけがえのない思い出になりますよね。

あと、キャンプにはルールや競争がないんです。料理好きの人はいつもと違った環境で料理を楽しめるし、読書が好きな人はハンモックに揺られながら本を読むのも楽しい。ゲーム機を持っていって、1日中ゲームをしていたっていいんです。

もちろんキャンプ場の規則はあるし、自分が出したゴミを持ち帰るとか、夜の間は静かにするといった最低限の決まり・マナーはありますが、それ以外は本当に自由。

「キャンプ×〇〇」といったように、好きなことと掛け合わせて、新しい楽しみを発見できるのが、キャンプの魅力だと思います。

プロキャンプ女子が教える、「エコキャンプ」の楽しみ方

ーーアウトドアは楽しいものの、環境への負荷は気になるところ…。森さんが実際に気をつけていることや工夫しているポイントはありますか?

森さん:
いくつか工夫していることがあるので、ご紹介しますね!

①ゴミは自分で持ち帰る

これはキャンプ場のルールでもありますが、基本的には自分で出したゴミは自分で持ち帰るようにしています。キャンプ場で捨てられる場合も分別は必須。

また、風に吹かれてゴミが飛んでいってしまうこともありますが、ちゃんと走って取りにいくのも基本です。

②自分で食べられる量の食材を持っていく

複数人でキャンプに行くと、盛り上がって食材をたくさん買い、結局残してしまうということも多いので注意が必要!

私はソロキャンプのときは、前日に食材の買い物を済ませておいて、あらかじめ食べられる分だけをまとめた1人分のごはんセットを作るようにしています。こうすると、荷物も減って便利です!

③食器を洗うときは、環境負荷の少ない洗剤を使うor汚れたまま自宅に持ち帰る

洗剤も水質汚染の原因になるので、なるべく環境負荷の少ない洗剤を使うようにしています。

ただ、キャンプ場の洗い場は水しか出ない場合があるので、結局油汚れが残って、家に帰って洗い直さなきゃいけない場合も…。

私の場合、食器は汚れたまま持ち帰って、家でまとめて洗うようにしています。二度手間にならず、水の使用量も減るので一石二鳥です。

④焚き火台を使うときは、芝生を焦がさないように注意!

アウトドアといえば、焚き火をする方も多いと思いますが、芝生を焦がさないように注意が必要です。地面と炎の距離をあけるために台を使ったり、焚き火シートを使って工夫しています。

ーーすごい…!日ごろから、さまざまな工夫をされているんですね。

森さん:
最近はアウトドアブランドからも環境配慮をした商品がたくさん出ているんですよ!

私のお気に入りは、『KAMMOK(カモック)』の「ルー シングル」というハンモックです。

KAMMOKの「ルー シングル」

森さん:
一見普通のハンモックに見えますが、100%リサイクル生地でできているんです。使い心地も通常のハンモックと変わらず、むしろ通気性がよくて、肌触りも最高なんですよ。

ポケットサイズのハンモックで、写真のように大きく広がる。

ーー使っているだけで、環境に配慮できるグッズもたくさんあるんですね!

森さん:
アウトドアグッズを販売している企業は、環境意識も高いため、発信している内容を見ているだけでも、環境課題について考えるきっかけになると思います!

大事なのは、適度に「サボり癖」をつけること

ーー森さんのお話を聞いていると、思ったより手軽に環境に配慮したアウトドアが楽しめるような気がしてきました!

森さん:
大事なのは、いい意味で「サボり癖」をつけることだと思うんです。

私の場合は、ゴミを増やすのが面倒だから、食べられる分の食材だけを持っていくことがフードロスの削減に繋がっているし、食器を二度洗いするのが手間だから、家に持ち帰って洗うことで水の使用量が減っている。

サボったことによって、「結果的に」環境負荷が減っているという状況が、無理なく環境配慮をしながらアウトドアを楽しむコツなんじゃないかな。

ーーそう考えると、「サボりたい気持ち」もポジティブなものになりますね!

森さん:
キャンプも環境配慮も、長く続けるためには無理をしないことが大事です。長く続ければ、きっと感じ方や考え方も変わってくると思うので、気軽に自然と向き合ってみてほしい。

私はおばあちゃんになるまで一生キャンプを続けたいと思っているので、その土台となる自然を大切にしながら、私なりのキャンプをこれからも楽しんでいきたいなと思います!

(取材・執筆=目次ほたる(@kosyo0821)/編集=いしかわゆき(@milkprincess17)/(撮影=深谷亮介(@nrmshr))

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