ショートショート【幽霊になれなかった私】を解説してみた
私は以前、こんなショートショートを上げたのですが、
どうか解説をさせて下さい。
「いや、無名のnoterが自分であげたショートショートの解説するとかなんなん? 」って感じですけれど、私、本のあとがきとか筆者の解説を読むのが好きなんです。
自分でも書いてみたいなって子供の頃から思っていて、完全に自己満足ですけれどちょっとこの機会に書いてみたいと思います。
私の自己満足に付き合ってくださる、コアなフォロワーさん、通りすがりの優しい方、途中まででも良いので良かったら覗いていってくれませんか?
そしたらとても嬉しく思います。
どうか温かい目で見守ってやってください。
解説
生きたいと消えたいの狭間、中途半端な気持ちで生活していて、人に怯えて存在を消して生きていたらいつのまにか幽霊になっていた。
なぜ嬉しくなかったのか?
本当は消えたいわけじゃなかった。
人間に戻りたい。
そんな思いから彼女は泣いた。
本当は消えたいわけでも幽霊になりたいわけでもなかった。
「孤独で寂しかった、でも人が怖い」その辛さから消えたいと願ってしまった。
ソイツはそのことを最初から分かっていたから「愚かなやつ」と嘲笑した。
『人々がおまえの存在を認識することができたのなら人間に戻してやる。』
ソイツはそう言いたかった。
最初はなかなか気づかれなかった彼女だが、踏み込んだ関係になっていくにつれて存在に気づかれ始める。
二重かっこと普通のかっこがあるのにも実は意味があって、二重かっこは幽霊の世界で発する言語「言霊」での会話を表現したかった。
普通のかっこは人間の発語による会話。
だから普通のかっこでくくられている会話では返事が返ってきていてなおかつ人間に戻れている。
でもここではまだ存在が薄い。
クラスメートに話しかけたことにより存在を完全に認識される。
その証拠に相手の腕を掴むことができていて幽霊ではなくなっている。
人付き合いが極度に苦手な彼女はクラスメートとの関係がうまくいかなかった原因が自分にあることに気づいていない。
彼女が孤独な原因が垣間見れる。
もう幽霊ではなかったが、クラスメートに逃げられたことにいじけている。
・とぼとぼと「歩いて」いること
・彼女のただいまという声に家族の返事が返ってきていること
などから人間に戻れたことを強調している。
本編を引用しながらの解説は以上でした。
おまけ
このショートショートは現実と創作が入り混じっています。
投稿直後にさっそくそのことに気づいてくださったフォロワーさんがいて、病院のくだりがリアルだと言って頂けました。(す、鋭い!!)
孤独だけれど人が怖い
消えたいけれど、生きていたい
そんな相反する私自身の想いを創作に反映させたかったのでこのショートショートを書きました。
最後まで読んでくださった方、本当にありがとうございました。
深く感謝、申し上げます。
タイトルは「幽霊になりきれなかった私」の方が内容にあっているけれど、でもやっぱり「なれなかった」のほうが語呂がいいんだよなぁ。
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