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記事『生涯学習を育むための基礎学習について』

【生涯学習論まとめレポート】
新しい時代の生涯学習なにを学びましたか。
1500字以内。

[生涯学習を育むための基礎学習について]
生涯学習を論じるにあたり、基礎的な識字や文章構成を理解できるようにすることが最も求められるということをまず考えなければならない。
大人になって大学に行く、社会人としてキャリアアップのための勉強をする、老後の楽しみとしての読書などをするためには文字を理解できなければならない。文章を読解できる力を身につけなければならない。そこを論じずに生涯学習は語れない。
日本の識字率は現在99%である。これは初等教育が義務教育であることが大きい。しかし、文字を読める、ということは本当に文章を理解すると言えるだろうか。2018年のPISA(Programme for International Student Assessment)では、日本の15歳においての読解力が8位から15位に転落した。また、日々のSNSにおいての問題も読解力のなさゆえに起きていることが多い。これらは本を読まなくなったことの影響だとあげられるが、そもそも本に興味を持たなくなったのは何故だろう。今まではバラエティー番組などテレビが普及したことによりテレビを見るようになったことが影響している、と言われていた。しかし、今はテレビを見ない若者が増えているとされる。これはSNSの普及が最たる理由としてあげられる。
けれど、SNSにおいて文章は重要ではないか。Twitterでは文章の情報が多く、LINEなども通話もできるがメッセージの利用が大半を占めるはずだ。なのに、読解力が下がっている。PISAの調査においての原因はPISAのテストがPCを使ったPCならではの出題であり、ICT(情報通信技術)の活用状況に関しては、学校の授業での利用時間、コンピューターを使って宿題をする頻度がOECD加盟国中最下位であるからだと言える。これは、ICT教育を勧めず、伝統的な教育しかしないという日本の良くない教育法からきている。インターネットの使い方の授業が遅れた内容であるがゆえにSNSでの問題も起きやすくなっているといえるだろう。
読解力は小学生のうちから鍛えなければ、身につかないものであろう。読み聞かせをするなどによって発達するようだが、学校の授業で国語が面白いと思えるものにすることも大事だ。また、ICT教育を早くから進めること、インターネットとの距離、PCの操作などもグローバル化が進む中重要になってくる教育だ。これらを基礎から丁寧に扱わなければ、これからの時代、生涯学習は発展しない。
これらの問題は機能的非識字という問題でもある。ひらがなやカタカナは読めるけれど、描かれた内容の理解が出来ないという15歳が15%になるという調査もある。機能的非識字のままでは、社会や政治に参加できない、仕事の選べる量が減るなど問題が生じるとされる。
また、虐待やネグレクトなどにより、教育を受けることが出来ずに義務教育を修了してしまった場合、識字率、機能的識字率はぐっと下がるだろう。現在俳人として活躍している鳥居さんは、義務教育を受けることが出来ず、捨てられた新聞紙を拾い勉強していたという。こういった人を救うための処置として『夜間学校』がある。働きながらも夜間学校に通うことで勉強が出来る。
生涯学習を進めていくことで、人生は豊かになる。けれど、その土台となる識字や読解力、構成力を下げないための努力をしなければ、生涯学習と言うものは成り立たない。図書館が誰でも入れること、博物館や公民館を利用できること、それらすべてが素晴らしいことであるが、基礎的教育を受けれる環境を整え、死守することが最も重要だ。(1485文字)

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