見出し画像

今の私をつくった5つのマンガ

昔からマンガが好きで、家に沢山あるけれどこればっかりは迷わず選べた。統一感があるようなないようなだけど断言できる、この5つのマンガは全部私の憧れと人生。素敵な機会なので、語彙力なくなるけどひとつひとつ紹介したい。


[シュガーズ] やまもり三香

これすごい。私が憧れた「高校生活」と「その後」そのもの。全部短編集になっていて、一話完結なんだけど、各々の登場人物が繋がっているのが面白い(例えば、この話の主人公の想い人の姉が別の話の主人公の弟と付き合っている、とか)。

シュガーズというタイトル通り、全ての恋愛をスイーツに繋げてあるのも素敵。マシュマロみたいにふわふわした恋、フルーツガムみたいに色んな味に変わる君、ティラミスみたいに苦い想い。全部、愛しくて切なくて、これが「恋」なんだと教えてくれる。読んだ後は、とびきり甘いもので余韻を楽しめるのもこのマンガにハマるポイントだった。

このマンガに出会ったのは中学生の時。当時関西(ド田舎)に住んでいて、関東の祖父母の家に遊びに来た時に買ってもらったマンガ。東京って、こんな素敵なマンガが置いてあるんだ!と、東京への憧れも少し膨らんだ瞬間だった。
大事に大事に何度も読んで、高校とその後の生活への期待を胸いっぱいに膨らませた。

結局高校は女子校エスカレーター、大学も女子大で『シュガーズ』とは程遠かったけど、あの時、あの書店でこの本に出会えてすごく嬉しかった。


[東京喰種トーキョーグール] 石田スイ

「なんか面白いアニメない?」
「あ、東京喰種って知ってる?おもろいよ」
この一言で私の人生は変わった。

当時、アニメに全く興味がなかったけれど、友達が「デュラララ!!」にどハマりしていて興味本位で観たのがきっかけとなり、私もアニメにハマった。すると「へえ、こやまってアニメ観るんや」と別の友達が声をかけてくれた。
「うん、最近デュラ観終わったから、なんか面白いアニメない?」
これがきっかけで、私は東京喰種にどっぷりハマってしまった。

もし私の人生年表を作るなら、『15歳 東京喰種に出会う』と間違いなく書くだろう。
アニメも2、3日でイッキ見して、2期も録画して最後泣きながら観た。マンガは友達から借りていたんだけど、『Re:』という2作目は友達が買うのを待てず自分で買い揃えた。なので、自分を構成するマンガは『Re:』にしてる。

『Re:』は、主人公の引き裂かれるような悲痛な想いと、どっちが本当の自分なのかわからなくなってしまう葛藤に、ただどうか、これ以上の不幸が主人公に起こらないように、幸せになってくれと毎巻祈るように読んでいた。
そして最終巻、本屋に駆け込み帰宅を待てず、帰りの電車でそっと開けて、ゆっくりゆっくり読んだ。そして、いい話だったと駅のホームで一人しくしく泣いた。

命も愛も死も影も虚も全部、生きているからなんだと実感して、私はもう一度泣いた。そんな作品。


[ホリミヤ] HERO × 萩原ダイスケ

憧れた高校生活マンガその2。当時中間テストの前、友達がまとめてどさっと貸してくれてイッキ読みしたんだけど案の定成績ガタ落ちした。テスト前にこんなおもろいマンガ貸すなよ!!と後々友達にブチ切れた(自業自得)。

これはギャグ線めちゃくちゃ高くて、恋愛面もめちゃくちゃキュンとして、キャッチフレーズ通り「青春、超微炭酸系」。誰これつけた人。天才?

原作はHEROさんのWebマンガで、これがWebで無料で読めるのかと思った時にはもう「お金払わせてください」と口から出ていた。これを萩原ダイスケさんがマンガ化したものがコレ。最強に最強を重ねたみたいになってる。

「不釣り合いな恋愛だ」と思うのは実は自分だけで、それは相手を否定する事になる。誰だって暗い過去があってコンプレックスがあって、秘密がある。それを全部認めてくれて共有してくれる人が、自分の好きな人だったらどんなに幸せだろうか。実る恋があるから、実らない恋がある。でも、好きな人が自分を好きになってくれるってこんなにも嬉しくて、こそばゆくて、愛しいと思わせてくれる。

読んだあと、「はぁーーー…」と長い幸せなため息をつきながら、このマンガをギュッと抱きしめてしまう。読後はいつも、優しい幸福感に包まれるのだ。


[鈴木さん] ヤマダ

先述の『ホリミヤ』が友達の間で大流行したことをきっかけに、私の中にWebマンガブームが到来した。その中で出会ったのがこちら『鈴木さん』。当時周りの友達みんな知らなくて、「すっげえお宝発掘したラッキー!!」と舞い上がった。これめちゃくちゃ面白い。ギャグもストーリーも100点すぎる。

私は中高エスカレーターの女子校だったので、なんというか、このマンガのガチャガチャした高校生のノリに共感できて楽しかった。ただ、違う点はこのマンガは共学。つまり胸キュンイベントもしっかり発生する。

私の中で、女子校の抱腹絶倒ポイントと共学のドキドキポイント両方のいいとこ取りみたいなマンガだった(作者は女子校出身という話もあって、なるほどどうりでこんなレベチなギャグが思いつくわけだと納得)。
登場人物の細かい心理、素直になれない恋心をすごく繊細に描写する傍ら、めちゃくちゃダイナミックなギャグをかますのでそのギャップにはもうハマる要素しかなかった。

Webマンガも単行本も全部カラーなんです。どこまでも素敵。


[天上の虹] 里中満智子

ここへきていきなり歴史マンガ?と思われそうですが、「私を構成する」のにこのマンガは外せなかった。

家庭教師の先生が貸してくれたマンガで、当時は内容が難しく登場人物も多くて、全く面白いと思わなかった。けれど、中学3年生の時テスト勉強の逃げ道に「そういえば借りっぱなしだったな…読んでみよー」と、読んでみた。めちゃくちゃ面白い。

持統天皇のお話で、この時代の女性天皇としての品格、責任、重圧、そしてなによりも天智天皇の妻として、女としての立場を描いたもの。

中学の図書館にマンガが置いてあることを発見し、家庭教師の先生に返してからも図書館で借りて更に2周した。ハマりすぎてこのマンガの時代の天皇の移り変わりや子息、敵対関係や愛人関係まで全て網羅し、更に続編の『長屋王残照記』『女帝の手記』も読んだ結果、日本史の授業でバンバン発言、テストはそんなに勉強せずともいい点が取れた。

歴史マンガなので、こんなに悲しいことが本当にあったのか…これを乗り越えた彼女すげえ…と思いながら読んでいた。
切ないシーンももちろんあった。この人が謀反の疑いをかけられずにこの人と結婚してれば、この人はもっと幸せになれたんじゃないだろうか…でも、もしそうだと日本の歴史が変わってしまう。てことは、これは起こるべくして起こったのか…とか考えたりした。

このマンガのおかげで日本史強くなって勉強しやすくなったし、歴史のロマンに触れることができた。まさに「私を構成するマンガ」そのものだった。


***


こうして文字にしてみると、改めてマンガの偉大さを思い知らされた。間違いなく言えるのは、どのマンガも出会ってなければ今の私はないということ。さて、今日は何読もうかなー!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?