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サウナで身を清めてからのお伊勢まいり

伊勢志摩を訪れる方の多くが参拝する伊勢神宮。
特別な願いごとはなくても広大な敷地を歩いていると、整ったようなすっきりした気分になる不思議な場所です。

特別な空間

神宮の近くに住むわたしたちの暮らしのなかには、朔日まいりなど、神さまに挨拶をする機会が身近にあります。礼服を着た正式参拝ではなくても、身ぎれいにして手をあわせています。

遠方から訪れる人のなかには、お清めの意味もかね塩風呂に入ってからおまいりする人もいるそうです。それもあってか、伊勢志摩にある宿泊施設の多くは自慢の湯殿を備えています。


神事にまつわる石風呂を模したサウナ

COVAではそれぞれの客室にプライベートサウナがあり、部屋によってはそのまま目の前の海に飛び込むこともできるつくりになっています。

英虞湾を見渡せる高台の浴室

それとは別にサウナ棟があり、趣の異なる二種類をたのしむことができます。

サウナ棟の目の前は海

薪ストーブを利用したサウナは、伊勢志摩に隣接する玉城町で神事のためだけに炊かれる石風呂を模してつくりました。
忠実に再現すると熱効率が悪いので、昭和40年頃に再建された設計図をもとに改良を加えています。

COVA風にモディファイしたつくり

伊勢志摩に隣接した玉城町宮古地区。

玉城町宮古地区では、旧暦の正月を祝う習慣が今も受け継つがれています。梶原寺のすぐ下には湧水の出る小さい池があり、そのかたわらに石風呂があります。幅約2m、長さ5mの瓦葺の小屋の中に、石で組まれた焚口があり、奥に大小の石が熱を伝えるように並ならべられています。焚き口と浴室は壁で区切られています。前日の夜から焚き始め、6 時間ほどで石が焼けて入浴ができる状態になります。蒸気が立ち込め、今でいうサウナ風呂の状態になります。蒸気が薄らぐと桶おけで水をかけて湯気をあげます。この石風呂は、神事にたずさわる人びとの心身を清めるために焚かれてきました。現在、この石風呂が焚かれているのは、獅子頭神事の日だけとなり、旧正月10日の朝、初めに禰宜 2人と当番6人が入浴します。そのあと、地域の人々も入浴をします。現在も活用されている石風呂は珍しく、三重県内では宮古だけです。この石風呂は県の民俗文化財に指定されています。

「三重の文化」郷土の文化編 より

たんなるサウナをつくったのではなく、この場所で身も心も真っさらにしてお伊勢まいりをしてもらいたいという覚田社長のこだわりがつまっています。

実際にサウナを利用した人に聞くと、目の前の海を見ながらぼーっと過ごす時間はよそでは感じたことのない感覚で「とにかくいろんなものが整った」そうです。

なんとも贅沢な眺め


10年後を見据えた庭つくり

COVAの敷地内ではたえず鳥のさえずりが聞こえてきます。
庭を散策していると、海辺のホテルであることを忘れそうになります。

庭の真ん中にはCOVAの森の椿が

この庭をつくったのはおなじみ、森の師匠・竹内さんです。
地産地消にこだわり、COVAの森の木や切り拓いた山から植樹をし、できるだけ伊勢志摩に自生している木を使っています。

赤松

元々このあたりは松林があった場所なので、意識して松を多めに植えたそうです。同じ志摩でも内陸では赤松が多く、海辺は黒松が多いのだとか。

海辺ゆえに気をつけないといけないのが塩害です。
上質な炭の材料になるウバメガシやヤマモモといった、昔からこのあたりに自生している植物は塩害に強いのだそうです。

地元の木を使うことは、こだわりだけでなく庭を保つうえで理にかなっていることがわかりました

掘り起こした根もオブジェに

竹内さんにはじめからこの庭をイメージしていたのか聞いてみると

したい形はあったけれど、山採り(山から木を持ってくること)が可能かどうか、根つくか否か不安だった。落葉樹、常緑樹を一緒に植樹できる期間は限られているので、梅雨時期も重なりタイミングを逃さないか気がきではなかった。

あらゆる場所から見える様子を計算し、10年後の姿をイメージしてつくられた師匠こだわりの庭。
これからも育ちつづけます。


婦人画報8月号で紹介されます

6月30日発売です!



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