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「 前人未到!? 驚異! 48×48mm 箔押しシール4352パターン 」

コスモテックの青木です。

去年( 2023年 )の9月、シールコレクターであり、オリジナルシールの制作者でもある AGAWAさんによる、1パターンに箔押し5回押し ・ 計1952パターンの箔押しシール 『 ハッピー天女Ⅳ 』 の製作をコスモテック note の記事でご紹介させていただいたところ、とても大きな反響をいただき話題となりました( 下記 掲載記事 )

 note 公開以降、この1952パターンの箔押しシール 『 ハッピー天女Ⅳ 』 は、実はまだ発売しておりませんでした。それもそのはず、ここからさらに 『 ハッピー天女Ⅳ 』 の製作パターン数を増やし続け、年をまたいで 2024年になり、今の今まで( 現在2024年4月 )コスモテックの加工現場でコツコツ製作し続けていたのです。

1952パターンはまだ序章に過ぎなかった!
AGAWAさんとの製作・加工はそこから さらにエスカレートしていく……


気づけば製作開始から約8ヶ月もの月日がいつの間にか流れていたのです。


◉ 理解が追いつかない! 4352パターン!

1952パターンの 『 ハッピー天女Ⅳ 』 が完成した時、大きな山登りで登頂した気持ちでいたのですが、なんとこの時点では実は山の半分にも至っていなかったのです。1952パターンの製作を終えた後に、さらに生み出した組み合わせのパターン数はなんと! 驚異の2400パターン。

私 青木の控えのパターン資料 全部足してみると……


最終的に合計で4352パターンもの 『 ハッピー天女Ⅳ 』 をコスモテックの箔押しの現場で生み出しました。 「 時を忘れるほどに箔を押しまくっていた 」 という言葉がぴったりで、まるで箔押しの修行・箔押しの異次元ワールドのようです。

一つのシールデザインを構成するのは5つの版
5つの版を使用し、5回の箔押しをすることで神々しい 『 ハッピー天女Ⅳ 』 が降臨


『 AGAWAフォーマット 』( 私が勝手にそう呼んでいる )には 1パターン( 1版目箔色A+2版目箔色B+3版目箔色C+4版目箔色D+5版目箔色E )ごとの版と箔色の組み合わせが記載されており、4352パターンの組み合わせともなるとその情報量は言葉を失うほどです( 上の写真 )

私( 青木 )が箔押し設計図 『 AGAWAフォーマット 』 の読み込み、理解、さらにコスモテックの箔押し加工の現場用にフォーマットをより分かりやすくカスタマイズした指示書を作成する作業は会社から帰宅後、深夜 静まり返った書斎で一人っきり、誰にも邪魔されない環境で集中して行いました。

この実体験を通して肌で感じたのは 「 尋常じゃないパターン数を管理するのは並々ならぬ集中力を要し、熱い気持ち無くしてはできない! 」 ということでした。

◉ 超!アナログ技、超!職人の手仕事からなる箔押しシール

以前の note の記事でも書かせていただきましたが、『 ハッピー天女Ⅳ 』 の製作・加工はアナログの極致です。

職人の勘や経験よりも 精確さと内容を把握する力が必要
もちろん、すべての工程が手作業のため技と根気も大切


デジタルプリンターで出力するのとは真逆、一枚一枚のシールをコスモテックの現場の職人が手作業で丁寧に箔押ししていきます。4352パターンもの箔押しシールともなると、都度 箔の色を変える作業もその分回数が増えるため膨大な作業時間を要します。

写真は4版が重なった状態の 『 ハッピー天女Ⅳ 』
ここからさらにもう1版( 1色 )箔押しが乗って完成
5版( 5色)押された状態の 『 ハッピー天女Ⅳ 』
鮮やかな水色の背景と星柄のホログラム箔がインパクト大


さらには4352パターンすべてが1枚しかない1点ものの 『 ハッピー天女Ⅳ 』 となるため、ミスは禁物! 作業スピードを落としてでも、慎重さ・丁寧さが必要不可欠といえます。

箔押し設計図 『 AGAWAフォーマット 』 を事前に読み込み、そして加工時にも まるで大海原を航海する際の命綱である航海図のように常に 『 AGAWAフォーマット 』 に目を配って確認し、「 目の前にある版と箔色の組み合わせが 『 AGAWAフォーマット 』 と本当に合っているだろうか? 」 と何度も確認しては箔を押す… を繰り返し行い、ゴールに向かって連日 箔を押し続けました。

◉ コスモテックの前田瑠璃より

「 押し位置はこのあたりだろうか? 」 「 箔押しの位置が合っているかどうか? 」 と、
図案がプリントされた透明のフィルムを使って、箔押しの位置確認をしているところ


コスモテックの前田です。 青木が note ( 上 )で書いていますが、『 ハッピー天女Ⅳ 』 の製作過程は 『 箔押しの異次元ワールド 』 です。

精密な図案を5回も位置をぴったりと合わせて箔押しすることはもちろんとても大変な作業なのですが、すべてが1枚しか存在しない1点もののシールを4352パターン( 点 )つくるのは想像を超える困難な加工でした。

総パターン数を聞くだけで脳の活動が停止してしまいそうな数字です。ゴールを目指して一点一点 箔を押し続けても、そのゴールが途方もなく遠い見えない場所にあるような感覚は加工中 常に感じました。

それでもなんとか最後まで箔を押し切ることができたのは、箔押しの設計書 『 AGAWAフォーマット 』 の分かりやすさと正確さのおかげとともに 「 何よりも 『 ハッピー天女Ⅳ 』 をお求めくださるお客さまに絶対喜んでいただきたい ・ びっくりさせたい! 」 という強い気持ちを私の中に持ち続けることができたからです。

コスモテックの箔押しの現場としても、私の経験としても、今回のような一生に一度しか味わうことができないような壮大でチャレンジングな仕様は大切な経験となりました。 AGAWAさま、このたびはコスモテックにお任せくださり、本当にありがとうございました!

AGAWAさまによる 『 AGAWAフォーマット 』、最高に便利に使うことができました!

◉ AGAWAさんのコダワリ光る 3333パターン!

使用した箔色は数知れず 国内外の箔メーカー数社の箔を贅沢に使用
王道の金箔からマニアックな箔まで多岐にわたる


コスモテックで箔押しした 『 ハッピー天女Ⅳ 』 全4352パターンは、 AGAWAさんに納品後、 AGAWAさんの目利きによって3333パターンの精鋭部隊まで絞られます。


いざ実際に4352パターンの箔押しシールを生み出してみると、「 この箔色同士の組み合わせは、うーんちょっとなぁ。 」 「 お手に取ってくださる皆さん全員にご満足いただきたい! 」 との AGAWAさんの思いやコダワリが強くあり、全種の細部までよーーーく吟味し、3333パターン( ゾロ目 )に絞られた精鋭中の精鋭となる 『 ハッピー天女Ⅳ 』 を選定されたそうです。

3333パターンは AGAWAセレクション 「 これは本当にうれしい! 」


すべてが1点もの、一種のアート作品・美術品のような 『 ハッピー天女Ⅳ 』 。 渾身の箔押し表現で精鋭3333パターン! 自作シールの域を凌駕する AGAWAさんのアイデアやシール愛と熱い思いが込められた 『 ハッピー天女Ⅳ 』 、コスモテックとしても ぜひお手にとっていただきたい逸品に仕上がっております。

一つの絵柄でこれだけ数多くのパターンを箔押しのみで表現するシールを生み出すことは、おそらく後にも先にも もうないだろうと思い、ここに note の記事として書かせていただきました。 AGAWAさん、大変貴重な挑戦の機会をコスモテックに与えてくださり、本当にありがとうございました!

「 『 ハッピー天女Ⅳ 』 よ、伝説となれ… 」

Credit
制作者   : AGAWAさん [ http://bikkuri-man.com/ ]
箔押し加工 : 有限会社コスモテック

※ オリジナルシールを制作、販売している AGAWAさんのウェブショップは下記をご覧ください!


【 連絡先 】

ようこそ!行列のできる『箔押し印刷工房』へ
http://blog.livedoor.jp/cosmotech_no1/

有限会社コスモテック 青木政憲
〒174-0041 東京都板橋区舟渡2-3-9
TEL:03-5916-8360 / FAX:03-5916-8362

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