「箔押し屋さんのご祝儀袋」

2020年3月7日 21:30

コスモテックの現場リーダーである前田瑠璃がデザインし、2016年に発売した『箔押し屋さんのご祝儀袋』。

コスモテックサンプル直売所（ WEB STORE ）にて発売し、うれしい反響を多数頂いた大好評のご祝儀袋です。

「爆発的に売れた！」というようなことはありませんでしたが、じわじわじっくりと売れ続け、ついには完売し、さらに再販を望む声が多く寄せられていた人気製品です。

このご祝儀袋は、デザイン・加工・販売まで全てをコスモテックで一貫して行うことから『箔押し屋さんのご祝儀袋』という製品名を付けました。 「コスモテックの箔押し職人前田がデザインした」という理由でご購入して下さった方もいらっしゃったようです。

写真は『箔押し屋さんのご祝儀袋』をデザインした前田

ご好評につき完売したこのコスモテックオリジナルご祝儀袋が、2020年、さらにパワーアップしてリニューアルします！

今回は、『箔押し屋さんのご祝儀袋』松・梅として2種類のデザインで新登場します。図案・紙・加工を一新しつつも、2016年当時の趣きや佇まいを残し、箔押し印刷会社コスモテックの強みを活かしたご祝儀袋です。

◆ 2016年に発売した『箔押し屋さんのご祝儀袋』は…
紙はOKフロートを使用しました。この紙は金属版で加熱・加圧することで押した部分の紙色が変化するという特殊紙です。

温かみのある白色のOKフロート（色アイボリースキン）を用い、『七宝（しっぽう）柄』（※1）の加熱型押しをご祝儀袋の前面を覆うように施しております。圧を強く加えることで、華やかな『七宝（しっぽう）柄』が立体的に浮き上がり、ビジュアルのみならず触感も刺激する美しいご祝儀袋です。

※1：円形が永遠に連鎖することで、菱のような形と花びらのような形の組み合わせが繰り返される日本の伝統的な文様のひとつです。繁栄、円満、調和、ご縁などの願いが込められた縁起の良い柄で、また人の御縁や繋がりは七宝と同等の価値がある事を示している柄でもあります。

水引の繊細な線は金と銀の箔押しで表現しました。
短冊はグラフィックの中に組み込まれているので、落ちてしまう心配もありません。

ご祝儀袋の短冊部分にペンで直接ご記入するようになっており、ご祝儀袋を広げると一枚の紙になる合理的な設計です。加工の現場で日々箔押しをしている前田が心を込めてデザインしたご祝儀袋です。

◆ 2020年リニューアルした『箔押し屋さんのご祝儀袋』松・梅は…
紙は前回同様OKフロートを使用しておりますが、今回は松・梅ともに紙色はホワイトを使用しています。すっきりとした白さで、モダンでスタイリッシュな印象です。

松は『毘沙門亀甲』（※2）の柄 ・ 梅は『立涌文様』（※3）をアレンジした柄で、ご祝儀袋の前面を覆うように加熱型押しを施しました。

水引の結びはそれぞれ松と梅をデザインし、松はグリーンメタリック・梅はレッドメタリックの箔を押して色鮮やかに仕上げております。

※2：三個の亀甲を二辺を接するように合わせ、内側の線を除いた形が連なっています。七福神の一神である毘沙門天のよろいかぶとにこの文様が使われているためにこの名がつけられました。長寿の亀に毘沙門天が合わさって、より一層縁起の良い文様といわれています。

※3：二本の曲線を用いて水蒸気が湧き立ち上っていく様子を表す有職文様で、縁起が良い文様であるといわれています。有職文様とは、平安時代以降に公家階級で装束や調度品などに用いられていた伝統的で格式高い文様を指します。向かい合わされた波状の曲線のふくらんだスペースには、意匠によって他のさまざまな文様が入れられてアレンジされたものが多数あります。

松の水引は鮮やかなグリーンメタリック箔で表され、瑞々しく葉を茂らせる松の姿かたちを象りました。