対決の海外ドラマ【エミー賞受賞コメディ】
9月22日にアメリカドラマ界・最大の権威であるエミー賞が発表されました。今回はエミー賞の栄光の頂点のひとつ、「コメディ・シリーズ作品賞」の受賞作(第70回、第71回)をご紹介しましょう。いずれもヒロインが笑いを誘います。
昨年の第70回エミー賞でコメディ・シリーズ作品賞など大量8部門を受賞したのは『マーベラス・ミセス・メイゼル』。舞台は1958年のニューヨーク。良家の専業主婦ミッジことミリアム(レイチェル・ブロズナハン)は夫や子どもふたりと暮らしますが、浮気を告白した夫が家から出ていく事態に大ショック。
泥酔したミッジは場末のコメディ・クラブに向かうと思わずステージに立ち、夫の裏切り、さらには女性が差別される社会に対して愚痴りだしますが、過激な本音の数々は店内のお客に大ウケ。そこでミッジは悟ります。「私、コメディアンに向いている?」と。
その後、ミッジは夫や自分の両親との関係でトラブルを抱える一方、ステージでそれらをネタにしてはストレスを発散するという新生活を始めていきます。シモネタも多い大人向け作品ですが、1950年代のアメリカで実際に使われていたオーソドックスな表現も多く、英語学習にもなります。
そして今年の第71回エミー賞でコメディ・シリーズ作品賞など6部門に輝いたのは『Fleabag フリーバッグ』。こちらの舞台は現代のロンドン。
小さなカフェを経営する独身女性フリーバッグ(製作総指揮や脚本家も兼任して注目の的となった才女フィービー・ウォーラー=ブリッジ)はセックスへの好奇心が旺盛ですが、現実には男性関係のトラブルをどんどんと抱えていき、自分は孤独に生きるしかないのかと悩むようになります。
カフェの経営も不振で、いわゆるダメ人間のフリーバッグですが、格差時代の現在だからこそそんなフリーバッグに共感を覚えるファンが世界的に増えています。英語はやはりイギリス英語。本作もシモネタ多めですが、逆に日常生活で使ってはいけないNGワードを学ぶのもありかもしれません。
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