「目標」と「願い事(夢)」の違い、知っていますか?

計画のない目標は、ただの願い事に過ぎない―サン=テグジュペリ

目標、と、願い事、は、明確な違いがあります。

これを、催眠療法士的視点から言うと、潜在意識・顕在意識ともに一致した目標志向であるかどうか、とでも表現できるかもしれません。

サン=テグジュペリとまったく違い夢のない言い方となる気がしますが…

願い事というのは、実は、本人、その願い事の内容の実現は望んでいません。

顕在意識では、
「ええ?!そんなことはないよ、この願い事が叶ったらすごく嬉しいし、すごいことになるんだけどなあ!」
という人もいるでしょうから、信じがたいかもしれません。

しかし、そう言うまさにそのご本人も、心の中の本音を聞くと、実は、その「願い事の内容を実現すること」は望んでいません。

つまり、何を実現しようとしてその願い事を持っているかというと、「(〇〇という)願い事を持っていること」「願い事を願い事として実現を願っている自分/状態」
を、実現したい(目標としている)のです。

ちなみに、これは、暗示療法でも他の催眠技法による心理セラピーでも、ここを読み取ることや、ここの下にどんな人生脚本プログラムが敷かれているがためにこうなっているか=つまり”本当の本当”の願いは何なのか一体どちらなのか、といったところを精緻に汲み取ることは、非常に重要となってきます。

なぜなら、潜在意識に動機付け(本当に達成したいのは何なのか、それを目的とする理由・原動力)がなければ、どんな高等技法を使っても”本人が実現したくない”限りそれは実現しません(「実現しない」ということが実現する)し、だからといって、潜在意識が本当に望んでいたとしても、それを顕在意識が全く無視をして表面的に全く違うことばかり出してきていても、潜在意識のその目的を扱うことは(社会的に)できません。また、潜在意識が実は目的としていることがセラピストの手助けがある・なしに拘わらず叶ったとしても、顕在意識には気付きません(し、顕在意識がそれが本当の自分の願いだったのだと認めず表面的に反発していたら寧ろ、本人の人生がもっとちぐはぐになる)。

以前の記事にも何度か書いたことがありますが、人は、実は、必ず自分自身の目的があって行動しています。例えどんな、自覚も出来ないほど小さな小さな言動や行動でもです。
ただ、あまりに自分自身を知らなすぎるあまり、顕在意識が自分の心をわかっておらず、自分の心が何を理由として(実は全てあなたを守ろうとしている何らかの理由があるのですが)、何を目的としているのか、気付いていない、知らないだけなのです。

裏を返せば、人間は、必ず、「目的・目標」を達成する力を持っています。
もれなくあなたは、今までも全て目標を達成し続けているがために、今ここにいます。
その上、顕在意識と潜在意識が一致したとき(要するにあなた自身そのものがごく一部ずつバラバラではなく、元々のひとつとして働いたとき)、その達成力と効率・スピードは、飛躍します。何十倍何千倍何万倍にもなります。

「目標」に対しては、ひとの心(心身)というものは、必ず、プロのセラピストよりも圧倒的な専門技術によって、膨大なデータを一挙に駆使して緻密に勝算の確実な計画を立て、それが達成されるために必要な言動行動をするように仕向けます。それがどんな小さな目標でも、大きな目標でも、自然界そのもの・宇宙とすら繋がったあなたという存在(まさにあなたの心である潜在意識)には関係ありません。必ず「あなたがプログラミングした」目標を、「あなたの人生で」達成します。


しかしながら、かなしいかな、「無意識」という概念すらまだ発見されたかされていないかという時代であった頃の心理学の巨匠、ウィリアム・ジェームズも言っています。

「あるべき姿と比べて、私たちは半分しか目覚めていない。」
「我々の持つ可能性に比べると、現実の我々はまだその半分の完成度にも達していない。我々は精神的・肉体的資質のごく一部しか活用していないのだ。」

自分自身で一度に自覚できる部分、つまり、PCで言えばデスクトップの一面、CPU(作業台)だけを自分自身だと思い込んでいるのです。
顕在意識(自分自身が一度に気付くことができるこの「表面的瞬間」だけの部分)は、潜在意識に対して1%程度に過ぎません。
しかも、その1%ですら、実は潜在意識が計画を立てて突き動かしているのです(あなたにプログラミングされたから、その「目標」通りに)。

無意識という概念すらまだほとんど確立していなかったのにも拘わらず、ウィリアム・ジェームズは、こうも言いました。

「世界を動かす力は、あなたの潜在意識の中にある。」
「人間には、その人がなりたいと思った通りになる性質がある。」

これは、実は更に昔、中世の識者であったパラケルススもまったく同じことを言っています。
日本語でこれを現わすとこう表現されることが多いようです。
「人はみずからがこうあると思い描けば、そのようになるのである。人が今あるその姿は、みずからがそうあると思い描いたものなのである 。」

ひとは、「本当の自分の姿」を知らないがために、実は自分自身の矛盾であっても自分のわからないことは外側に原因があると決めつけがちです(特に近現代の日本人はどんどんそうなりつつありますね)。

これも1900年代のウィリアム・ジェームズの言葉です。
「幸福な人生(目標や夢の達成)を阻む大敵は外ではなく、内にある。
すなわち、あなたの心の中に潜んでいる。」
(しかも…潜在意識から見れば、実はそれこそが、あなた本人からの指示なのです。)

また、ウィリアム・ジェームズは、こんな面白いことも言っています。

「”十分に結果を求めれば”、ほとんどそれを手に入れたも同然だ。」
「人が失敗する原因はひとつしかない。それは、”本当の”自分に対する信頼の欠如である。」
「『必ず実現する』という固い信念だけが、本来実現するかどうかもわからない結果を実現させるのである。」


当然ながら、これはジェームズやパラケルススがそういうすごい人だったから、というわけではないのですよ。

しかし…
今、少し考えてみてください。
あなたは、あなたの「願い事」をすべて目標と置き換えて口で宣言できるものでしょうか。
…実はここで、ああ、願い事というのは願い事にしておくこと自体が目標なんだな(内容自体の実現は実は望んでいないのだ)、と気付くことも多いものです。

そして、「目標」をしっかりと持っている人や潜在意識と顕在意識の方向性が一致している(本来ひとつの”自分/己の領域”なのですから当たり前だったはずなのですが)人は、
「願い事」をほとんど持っていない傾向があるのではないかと感じます。


あなたは、どちらを持ちたいですか?
あなたは、一度きりのまさにあなた本人の人生の中で、どうしたいですか?

「選択しなければならないのに選択しないのは、それ自体がもう既に選択していることになる」
「私の世代の最大の発見は、人間は心の持ち方を変えることによって人生をも変えることができるということだ。」
「人生は価値あるものだと信じなさい。そうすればあなたのその信念が、人生は価値あるものだという事実を生み出すでしょう。」


サン=テグジュペリやパラケルスス、ウィリアム・ジェームズといった巨匠たちの言葉が並んだあとで蛇足ではありますが、
私は、まさに彼らの言葉を引き継ぐべく、
まさにその「実現できる人生のつくり方」「自分自身を取り戻す(9割以上自分で知らない、ではなく、自分のことは自分で知っておりコントロールできている状態)」などを専門とし、伝え広める活動をしております。

現在は個別の相談を受け付けておりますが、来年からは、更に、各種講座としても伝え広めていこうとしております。つまり、クライアントとしてだけではなく、まず自分でも自分自身を癒すことができるようになり、更には講師や受講生仲間たちとの関係の中でどんどん癒され整理され殻を破って、本当のまるまる自分自身の状態で更にどんどんベースアップもはかられていく、そんなことがみるみる可能になっていきます。

クライアントさんとしても、受講生としても、ご興味がある方には現在、無料事前個別相談枠を設けております。
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