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霧の中

タビトに何を言われても、あまり気にならなくなった。というか、どうでも良くなった。

タビトに対する感情への執着が無くなったらしいけど、正直よく分かんない。食生活は相変わらずで固形物は通してくれなし米に対する拒絶反応よ。セックスに対する嫌悪は増えた。

でも脳は妙にクリア。仕事中に悶々と考えなくなってるし、カードリーディングも頼らなくなった。


変化の波と涙。少しずつ変わっていく。

メイサを大好きな気持ち。悔しがるメイサから伝わる苛立ちと憤り。ねぇ、もういいからどうか私の命を取って。

現実の彼との関係。目を交わすタイミング、触れてもいい状況、限られた時間の中での愛。あれ?これって愛って呼んでいいの?

スイへの想いが薄れていく。スイが望んでいたことなのかしら。みぞおちの奥が、心臓が止まるといい。楽にはなれなくていい。スイのところに行きたい。

怒りをぶつけてくるタビト。そうだね。うんうん。子どもをあやす様に、寝かしつける様に。適度に。


人間を観察するのは好き。コミュニケーションもわりかし好きって自覚した。ただ深くなくていい。これ以上は入らないで。

この後、また人に出会う予定。

軽く恋愛っぽい流れになるかしら。

意識を分散させられるかな。一極に集中しないように。

半信半疑で新しい出会いを待ち望む。

もし良ければ制限の無い人間がいい。

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