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あの野々村竜太郎氏は、なぜ城崎温泉をカラ出張先に選んだのか?

ご覧いただきまして、ありがとうございます!
タイトルの詳細は、記事の後半にて記載しています。

「勝手に鉄道検定」は、下記のような鉄道利用に関する不安を解消するために始めた企画です。

「どの路線がどこに行くか分からない」
「この名所はどの駅で降りれば近いのか分からない」
「目的の駅を通過する列車に乗ってしまった」

鉄道に自信がある方には「知識の整理」として、鉄道に自信がない方には「興味を持つきっかけ」として役立てば本望です。
「勝手に鉄道検定」の過去問題の一覧は、こちらをご覧ください。

勝手に鉄道検定:アーカイブ(一覧)

以下の部分から、「概要」「出題」「解答・解説」となります。
初めての方は概要から、以前から「勝手に鉄道検定」をご覧いただいている方は出題から、前回の記事から遷移してきた方は解答・解説からご覧になることをおススメします。


勝手に鉄道検定「概要」

勝手に鉄道検定は、冒頭でお伝えしたような鉄道利用に関する不安をクイズの形で解消していくことを目指した企画です。
1日1問、鉄道利用に関する不安を解消するのに役立つ問題鉄道や旅行などに関して興味が湧くような問題の作成を心がけています。

自分の周りにも、鉄道利用に関する不安を覚える方はいらっしゃいます。
もちろん、無理強いをするつもりはないですが、そのような方が1日1つでも知識を増やすことで鉄道利用に関する不安が少なくなれば幸いです。

感覚のズレなどから、あまり有用でないと感じる問題もあると思います。
そのような問題を少しでも減らせるように、問題のクオリティ向上更なる知識の拡充に日々努めていきます。

勝手に鉄道検定の記事は、出題&前問の解答・解説が基本的な構成です。
この記事では、

・問79の出題
・問78の解答・解説

を行います。
「勝手に鉄道検定」の動機について、より詳細に知りたい方はこちらの記事もご覧ください。


問79の「出題」

【問79】京都丹後鉄道を走る「丹後くろまつ」に関して、正しい記述はどれか?

1. 車両番号はKTR708
2. コース料理が楽しめる
3. 隈研吾氏によるデザイン
4. JRの路線を走行しない

9月6日は、語呂合わせで黒の日です。
これに関連して、丹後くろまつに関する問題を出題してみました。
今日は難問枠の問題なので、選択肢がかなり難しめになっています。

京都丹後鉄道には、あおまつ、あかまつ、くろまつが走りますが、それぞれ違った楽しみ方ができます。
天橋立の周辺を旅行する場面をイメージして、この問題を作成しました。

明日9/7(月)の11:45頃までは、Twitterにて実際にご解答いただけます。
現在解答できる鉄道検定のツイートは、固定ツイートに設定しています。
https://twitter.com/cosine_travel

この問題の解答・解説は、こちらの記事をご覧ください。


問78の「解答・解説」

正解は、「」です。


特急はしだては、城崎温泉駅を通りません。
以下、詳しく説明します。

城崎温泉駅は、JR山陰本線の駅です。
付近には城崎温泉街があり、小説『城の崎にて』の舞台にもなっています。
城崎温泉駅がある北近畿には、多くの種類の特急列車が走ります。

北近畿を走る特急は、問27でも題材にしています。
この問題の解説記事でも使った図がありますので、こちらを使いながら説明をしていきます。

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今回のテーマは、城崎温泉(きのさきおんせん)駅を通る特急列車でした。
上図では、城崎温泉駅は左上にあります。

城崎温泉駅に停まるラインを見ていただくと、赤色の「はまかぜ」、黄色の「こうのとり」、紫色の「きのさき」が該当することが分かります。
それぞれの特急と「はしだて」について、簡単に説明します。

【はまかぜ】
大阪駅鳥取駅を結ぶ特急列車です。
1日3往復ですが、全ての列車が城崎温泉駅に停車します。
臨時列車で「カニカニはまかぜ」が運行されることもあります。
途中の姫路駅~和田山駅は、JR播但(ばんたん)線を経由します。

図中には記載していませんが、雲海が綺麗な天空の城として知られる竹田城の最寄り駅である竹田駅にも一部のはまかぜが停車します
竹田駅ではICOCASuicaなどのICカードはご利用できませんので、きっぷでお越しください。
ちなみに、竹田城跡がある朝来市は「あさごし」と読みます。

【こうのとり】
新大阪駅城崎温泉駅を結ぶ特急列車です。
1日13往復ほど運行されており、およそ1時間に1本です。
一部の列車は途中の福知山駅止まりとなり、城崎温泉駅に向かわない列車もあります
途中の尼崎(あまがさき)駅~福知山駅は、JR福知山線を経由します。

【きのさき】
京都駅城崎温泉駅を結ぶ特急列車です。
1日10往復ほど運行されており、およそ3時間に2本です。
こうのとりと同じく一部の列車は途中の福知山駅止まりとなり、城崎温泉駅に向かわない列車もあります
全て区間で、JR山陰本線を経由します。

【はしだて】
京都駅豊岡(京都丹後鉄道)駅を結ぶ特急列車です。
福知山駅よりも北側の区間では、京都丹後鉄道に直通します。
一部の列車は途中の宮津駅止まりとなり、天橋立駅や豊岡駅まで向かわない列車もあります
今回の問題で出題させていただいた通り、城崎温泉駅は通りません


まとめますと、下記の通りとなります。

・城崎温泉駅を通る特急は、はまかぜこうのとりきのさきの3つ
・はまかぜは全ての列車が城崎温泉駅に停車するが、1日3往復のみ
・こうのとり、きのさきは一部の列車は途中の福知山駅止まり

基本的に、京都発着なら「きのさき」、大阪発着なら「こうのとり」になるかと思います。
大阪発着の場合、時間帯によっては「はまかぜ」が最適かもしれません。

また、間違いの選択肢として紹介した「はしだて」を使っても、福知山駅で「こうのとり」に乗り換えることで城崎温泉駅に到着できます。
京都駅から城崎温泉駅までの特急券で、「はしだて」「こうのとり」を乗り換えて利用することができます。
京都駅から都合の良い時間に城崎温泉方面の特急が無い場合、「はしだて」「こうのとり」の組み合わせを使うことをおススメします。


以下、上記の内容に関連する豆知識をお伝えしていきます。


◆小説『城の崎にて』

実際に読んだことはないですが、『城の崎にて』は山手線に轢かれて怪我をした主人公が城崎温泉で療養する話だそうです。
そこから、色々なできごとと共に「生と死」について考えます。

また、作者である志賀直哉も実際に山手線に轢かれており、城崎温泉で療養をしました。
『城の崎にて』は、志賀直哉自身の実体験をもとにした私小説でした。

その際に宿泊した旅館が三木屋だそうで、現在も営業しています。


◆兵庫県議の野々村竜太郎氏が、城崎温泉駅にカラ出張した理由

2014年に、兵庫県議の野々村竜太郎氏が政務調査費を不正に使用したことにより謝罪会見を号泣しながら行ったことがありました。
鮮明に記憶に残っている方も多いかもしれません。

この時、城崎温泉および佐用出張に行ったとして、政務調査費を受給していました。
しかし、この出張は実際には行われていないカラ出張です。
行ってもいない出張先との往復分の乗車券・特急券代を不正に受給していたことが発覚しました。
ちなみに、佐用は町名は「さよう」ですが駅名は「さよ」です。

それでは、なぜ城崎温泉と佐用がカラ出張先として選ばれたのでしょうか?
正確な資料は無いのですが、恐らく「兵庫県内かつ遠いから」だと推測されます。

遠くに行ったことにすれば、それだけ大量の不正受給額を手に入れることができます。
しかし、兵庫県議が他県へ頻繁に出張をするのは怪しいです。

そこで、野々村氏が拠点としていた西宮市から遠く、兵庫県内で収まる城崎温泉と佐用が出張先として選ばれたと考えられます。

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赤丸が西宮市周辺、橙丸が城崎温泉周辺、緑丸が佐用周辺です。
正確に場所を示して丸を小さくすると見にくいので、大きくしています。

こうして見ると、兵庫県内で移動できる距離の限界を攻めた気がします。


◆桃太郎電鉄「出石駅」

桃太郎電鉄シリーズには、「出石(いずし)駅」があります。

出石は、城下町の町並み出石そばが有名です。
では、実際に出石駅はあるのでしょうか?

出石駅は実在しません。
出石地区へは、豊岡駅からバスをご利用ください。

桃太郎電鉄で出石と呼ばれる駅は、実際には豊岡駅です。
他にも、ゲーム内の駅名と実際の駅名が異なる場所はあります。
気になった方は、調べてみてください!


城崎温泉駅へは、「はまかぜ」「こうのとり」「きのさき」を使って快適な旅路をお楽しみください。


最後までご覧いただきまして、ありがとうございました!
明日以降の「勝手に鉄道検定」も、よろしくお願いします!

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