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何かを学ぶときの第一歩はここから!

こんにちは!

こしあんです。

年始にスキルを増やそうと何かしらの目標を立てた人も多いのではないでしょうか。
学生なら「数学を頑張ろう!」とか「英会話ができるようになろう!」といった目標があるかもしれません。

人が何かを学ぼうとした時、一番最初に考えてほしいことが1つあります。それは、知っていることと知らないことの境界線を探すことです。
つまり、何を知っていて、何を知らないのかを知ることがとても大切なんです。

今さら「何、当たり前のことを言っているんだ?」と思うかもしれませんね。笑
しかし、これは心理学では「メタ認知」と呼ばれとても大切なことです。

聞きなれない言葉かもしれませんが、メタとは「高次の」、「超」、「~を超えた」といった訳され方をします。
つまり、「認知を超えた認知」というわけですが、あまりピンとはきませんよね。笑

私たちの「認知活動そのものを認知する働き」をメタ認知と呼んでいるわけですが、自分の知覚、思考、記憶などの認知活動を自らが認知することを言います。

そもそも認知とは、自分を取り巻くさまざまな環境を認識し、そこから知識を得て蓄え、その知識を利用するような知的な活動全般を指します。
つまり、あなたが何かを覚えたり思い出したり(記憶)、モノを考えたり(思考)、価値を判断したり(評価)することはすべて認知活動と言えます。

それらの活動を”あなた自身がどれくらいわかっているのか”をメタ認知と呼んでいるわけです。
言い方を変えれば、あなたがどんな知識を持っていて、どれだけのことをがわかっているかを知っていることだとも言えます。

今回は、そんな何かを学ぶうえで知っておきたい「メタ認知」のお話です。


【メタ認知】

ではなぜメタ認知が必要なのかと言えば、一つは「効率」をあげるためです。
たとえば、英単語を覚えようとしとき、あなたが知っている単語も既にありますよね。
それなのに単語帳に出てきたものを頭から順に覚えていくのは効率が悪いと言えます。

すでに知っている単語なら、その派生語になっている単語から連想してもとの単語を思い出すことも簡単にできます。
また、カテゴリーに分けて覚えた方が覚えやすかったりもします。
このように、あなたの認知活動を上位から支えるものがメタ認知となります。

メタ認知には”どんな情報をどのようにして処理している”といった、「自分の認知の特徴や自分がどんな知識を持っているかなどについての知識としての側面」を持っています。

他には、あることを学ぶためにはどんな方法が良いかを判断して計画を立てたり、ちゃんと覚えているかどうかをチェックしたりして、認知をより確実なものにする働きも含まれます。
つまり、メタ認知は知識的側面と活動的側面を持っています。


【2つのメタ認知】

「自分の知識についての知識」のことをメタ認知的知識といいます。
先ほども言ったように、あなたがどのように物事を認知しているか、何を記憶しているかといった事についての知識です。

たとえば、自分がどんな認知的処理をする傾向があるのか?
出された課題はどんなものか?
どんな取り組みをしたらいいのか?

などについての知識です。

そして、これらのメタ認知的知識の中に3つの項目があります。
それは「人」、「課題」、「方略」です。

1.人についての知識であれば、情報を処理するとき、自分自身や他の人について何を知っているか。
あなたの認知的傾向や特性に関する知識、複数の個人間の傾向や特性の違いに関する知識、一般的な「人」の傾向や特性に関する知識に分けて考えることができます。

簡単に言えば、あなたが考える時の「クセ」などをどれくらい把握しているか。
それが他の人とどれくらい違うのかをわかっているかということです。

たとえば、あなたが英語を「読む」のと「話す」のではどちらが得意か?(自己に関する知識)。
あなたと両親ではどちらが論理的にものを考えるか(個人間の比較)。
一般的に、人は選挙の時にどんな理由で候補者を選ぶのか(一般的な知識)。
というものが「人」に関するものになります。

2.課題についての知識というのは、「課題の性質、到達目標、目標達成の難易度について何を知っているか」ということです。
たとえば、「TOEICとはどんなものか知っている」とか、「環境問題を考えるためにはどんな知識が必要か」といった事があげられます。

3.方略についての知識は、「特定の目標に到達するために、どのように課題に取り組むのが一番良いかについて何を知っているか」ということです。
単語を覚えるとき一番いい方法を考えたり、本を読むとき最小限の時間で最大限の情報を引き出すにはどんな読み方をすべきかといった事になります。

これら3つのことを意識するだけでも学習効率は変わってくるのではないでしょうか。

もう一つのメタ認知的活動については、多くの人がすでに取り組んでいるかもしれません。

メタ認知活動の中にはモニタリングコントロールがあります。
人が認知活動をするとき、文字を見て単語を理解したり、文法に従って文の意味を把握したり、最終的には文章全体がどんな内容なのかを理解するとき様々な「実行プロセス」を利用しています。

もっと簡単に言えば、この文章を読んでいるあなたは今、認知活動をしているとも言えますね。

モニタリングはこの「実行プロセス」が上手くいっているのかどうかを監視する働きです。
「単語の意味はわかっているか?」とか「内容を理解しているのか?」などを監視しています。
コントロールは、目標を設定して実行計画を立てたり、計画を修正したりする働きをいいます。

これらの働きをメタ認知的活動と言っています。

仕事であれ、学業であれ、目標を設定して計画を立てたりしますよね。
計画通り進んでいるかをモニタリングして、その結果上手くいってなければコントロールして修正します。

たとえば、「数学を勉強しよう!」という目標を定めたとき、自分がどの程度の予備知識を持っているのかを考えます。
「一次方程式、二次方程式はわかるけど、三角関数はよくわからない」と理解したうえで計画を立てます。

そして、問題の意味などを正確に読み取っているかをモニタリングします。
勉強した項目についてきちんと内容を把握しているか、正しく理解しているかを評価します。

このメタ認知的活動は学校ではよくしますよね。
テストが返ってきたときは特にそうです。笑
しかし、社会人になるとその日の仕事を処理するだけでいっぱいいっぱいになり、メタ認知的活動を出来ないでいます。

「仕事をもっと早く処理できるようになりたい!」と思っても、あなたが何ができて何ができていないのかを知らなければ上手くいきません。
そうならないためにもメタ認知は必要になってきます。

実際、あなたは自分の事をどれくらい知っているでしょうか?
他人よりも自分の事は知っていると考えますが、自分の思考のクセなどはなかなか気づくことがありません。

しかし、これに気が付かないとまた”いつもと同じような考え方”をしてしまいます。
特に独学で何かを学んでいる人は自分の癖に気づくことはとても大切です。

また、脳科学者の中野信子氏によれば、メタ認知を鍛えておくと日常的に合理的思考や客観的思考ができるようになるそうです。
そうすると前頭前野が鍛えられ、衰えを抑制することにつながる可能性もあります。

老化を遅らせるためにも、自分を振り返る時間を作り「メタ認知」を少しだけ意識するのもいいかもしれません。


今回はここまで

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それではまた次回お会いしましょう。

※この記事は主に私のアウトプットを目的に書いているものです。
参考にした資料(主に読んだ本)をもとに考察したもので、私の主観が多分に含まれています。
そのため、参考にした論文とは結論が異なる場合があります。
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