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大学で講義をしていて感じるオープンハウスイベントの意義

次世代を育てることが未来に繋がる!ということを色々言ってたこともあってか、講演やセミナーなどに加えて、同志社大学での「京都学」の15コマの講義に加えて今年からは前崎先生のお声がけにより昨年一コマ担当した京都女子大学の「デザイン・マーケティング」を15コマ担当することになりました。ありがとうございます!

グロービスでの企業向け研修の企画・運営・講師補助やその後もやってきた各種研修関係は、全てビジネス経験がある社会人でした。今、合計で約100名ほどの学生を教えることになったのですが、想像以上にビジネス経験がない学生たちに、ビジネスについてのことを教えるのは難しい。理論とか教科書に書いてあるようなフレームワークやその使い方とかを単にわかりやすく伝えるのではなく、僕は実務の前線にいるので、ビジネスの現実の厳しさや課題を乗り越えて達成したときの楽しさも両方伝える必要があるからです。そのときに「皆さんの仕事では、この場合どうでしょう?●●さんどうですか?」といったことが使えないわけです。これは研修講師をやったことがある人にはわかるかと思いますが、かなりの量のファシリテーションの技を封じられます。マホトーン食らった魔法使い状態です、はい。となると魔法が使えないので、残りは肉弾戦つまり現場に出てもらうという実地体験に頼ることになるわけです。

同志社の方ではゼミ形式で実際の現場に出て話す機会を提供できるので、そこが補える部分もあるのですが、デザイン・マーケティングの方は大人数の講義形式。そのため自分たちで講義と講義の間にいかに社会に出て、観察して、洞察してもらい、議論してもらうかがキモになってきています。その一方、どうしても世の中に表面的に見えるものばかりが題材になってしまいがちで対象はBtoC商材になりがち。それだけでは世の中のビジネスの一部しか知らないことになってしまう。それじゃあやっぱり中途半端だし、BtoBの仕事の楽しさ・厳しさも伝えないとダメだ。じゃあどうしようと思ったときに、自分でやっといてなんですが、DESIGN WEEK KYOTOの価値って凄いデカいことなんだということに改めて気づいたわけです。

多くのBtoBの企業が自分たちの仕事の現場をオープンして、自分たちの思いや熱意、背景、これからの夢などを語り、交流することを楽しみ、しかも生の様子が感じられる。

こういうフィールドをいかにやはり活用できるかということに京都の街の今後が大きく左右されると思うんですね。

講師が見せられる現場の数や範囲なんてたかがしれているわけですから、あくまできっかけを与えることが限界。その上で次世代の人たちが自分で考えて、現場に出かけて視野を広げ、仕事に対する実感を高め、そして学生として学びを深めていく。この繰り返しを自主的に促せるかどうかが講師としての役割であり、DESIGN WEEK KYOTOの場など、どんどん世の中の色んな現場の人たちと出会えるフィールドを豊かに用意できるかどうかが街の役割だと強く確信しています。

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