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時間旅行者レポートVol.27 note de 小説


えー、本日お集りの
みなさま。

初めまして。
市長の
鈴木 健太郎ともうします。
わが祖父も隣の伊勢市で
市長をしておりました。

本日は有難うございます。


えー、ここ伊勢志摩は
海の幸、山の幸の宝庫です。

かの昔、永住の地を探し求めておられた
天照大神がお選びなさった場所です。

まずは自然災害が少ない
まずはたべもののおいしい

そんな理想郷に選ばれた場所。

それが伊勢志摩なのです。

ここに

伊勢神宮

がございます。

不思議なことに

内の内宮
外の外宮

と区分けされていますが
けっして上下の差では
ありません。

内宮にご鎮座されるのが
この日本の神様である
天照大神です。

そして外宮の神様である
豊受大神宮
五穀豊穣を司る神です。

ですので近隣から

奉納祭といって
水産、農産物だけでなく
加工食品、畜産も奉納されます。

まさに食の聖地が
ここ伊勢志摩なのです。

そして
いまお伝えした
伊勢神宮、内宮と外宮の
ご神殿は

式年遷宮

といって
20年に一度
右から左へ

さらにその20年後に
左から右へと

お引っ越しをなされます。

それは約1400年前の
AsukaーEra
(飛鳥時代)に起源が
さかのぼります。

そして、ついこの間2113年に
第67回が行われました。

神が宮司の手、つまり人の手
を借りて移動する行事。

ただそれだけの事と
思われますか?

実際に目の当たりにすると
とても神秘を感じるでしょう。

みなさまご自身の目で
確かめにいらしてください。
とても表現するには
難しい・・

その時はまたどうぞ
おいでください。

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地元市長の挨拶から
この晩さん会は始まった。

太古の昔より
大自然と神を尊ぶ
ヤパーニッシュの
起源。

産まれたころから
クリスチャンのボクだが
ひときわ神秘を感じた。

日本書紀という
伝説と、今につながる
伝統が見事に継承されている。

いつの世になっても
この地の人々は
神宮と共に起き、働き
礼を重んじて生きている。

すごく見事で
美しいとおもった。



懇談会に出された料理に
はじめは戸惑った。

ナマの魚介類がテーブルに
出されたとき、つい給仕に
聞いてしまった。

「焼くための器具はどこですか?」と。

本来ボクは海産物に出会ったことがない。

海に縁がなく育ったからだ。
あっても川魚のグリルくらいだった。

その中で出された
Schaltier(貝)の中で
初めて見たAuster(蛎)に
舌鼓を打った。

調味料のいらぬ本来の潮の味。

これは・・そうか
オイスターソースの!

実物を見たことは
これが初めてだった。

しかも興味深いことに
英語表記で1月から12月
までの「R 」の付く月しか
たべられないのだそう。

例えば
1月はJanua
2月はFebua
3月はMach

と続けていって
5月(May)にもし食べようものなら
強烈な腹痛を起こすのだそうだ。

そんな雑学を横のテーブルに座っていた
中央アジア系の王族っぽい人が
ボクに教えてくれた。

ここはドイツ語ではなく
英語で考えられよ、と。
でないと旬の時期をのがして
しまうよ、と。

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本来ならば給仕されたのは
この国のこの土地の美酒なのだろう。


100年前のサミットにも登場した
この

Hanzo(半蔵)

という美酒。

しかしながら
これから始まる
言葉の戦争に備えて
酒を飲まずにおいた。


さぁ、個別会談が
始まる。

まずは
フランス大統領との面談だった。

08がいうには
ピカソとの語らいを世界の人々に
知らせてほしいのだそうだ。

そうか。
自信はある。
あの青年の事を赤裸々に
話をしてようと思った。

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続きます。


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