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競争の作法 を読んで

一言で言うなら、競争の作法とは、過去の失敗を次世代の私達に繰り返さない様に、単純な経済変動(為替変動や物価変動等)で一喜一憂するべきではなく、きちんと理論に加え、精神的な強さも持って、しっかり現実を見つめどう行動すべきかアドバイスを送っていると思える1冊。

難しい経済理論や計量経済学ありきではなく、実際の統計データを用いてそれを解きほぐす事で日本経済の実態がどうだったのかを数値を用いて経済と実社会の乖離を説明する切り口は素晴らしく説得力がある。

印象的だったのは、「戦後最長の景気回復」が国民生活への幸福へ寄与していないということ、マスコミの報道に対してリーマンショックが与えた影響が少なかった論証は、その動向や現状などを注意して見る必要がある事を認識した。また、自らが数字を読み込み、裏付けのある理論で自分の頭でしっかり考えることの重要性を問いかけている。(バカの壁 著 養老孟司にも近いかもしれない。)

幾つかの、関連する事象はロジック(式)にすることができる。多変量的な組み合わせもある。取得できる情報やデータが多くなって来ている今日では世論に流されずに、正確な解析が必要なになる。複雑に絡みあった要素を紐解く必要がある、国内外の様々な要素が存在している。

まだ、私なりに答えは出せないが、競争原理と平等原理の葛藤は今後も続く課題になりそうと感じた。

世界では国の豊かさを測る指標として「GNP(国民総生産)」や「GDP(国内総生産)」などが使用され、どれだけ経済成長したかということが「豊かな国」と定義になっています。この考え方はグローバリゼーションの波に乗って世界中に広がり、世界の様々な地域に「開発」という名の「消費社会」が生まれたと思う。

結果、便利で快適に生活できるなどの正の側面がある反面、負の側面ではコミュニティの伝統的な暮らしが崩壊し、かつてはそこにはなかったはずの「新たな貧困」が生まれるようになったことも事実です。本当の豊かさとはなにか?それを、今こそ考える時ではないだろうか。(例えば、伝統工芸が売れない等)

急速なスピードで世界的に広がった近代化の波は、あっという間に伝統的な生活スタイルを一変させ、自然との関わりを切り離し、人との繋がりを希薄化させることにより、彼らのアイデンティティーや伝統文化の誇りまでも奪っていきました。その証拠に、昔はいきいきと自信を持って目を輝かせて暮らしていた人が私たちは何も持っていない、貧しいんだ。支援が必要だ」と訴えるようになった。

いま思考としては、グローバリゼーションで、森を見て、木を見て、葉を考える様な人材になり世界を舞台に活躍したいと思っていますすが、バランスを見て、生活を通じて(同僚や友人との講義、議論)でバランス感覚を習得したいと考える。

もしかしたらだが、その解決の糸口として「グローバリゼーション」と対極にある「ローカリゼーション」を提案していきます。地域の力を取り戻すローカリゼーションの促進が、切り離されてしまった人と人、人と自然とのつながりを取り戻し、地域社会の絆を強めていく、と語ります。実際に世界では、「本当の豊かさ」を求め、持続可能で自立した暮らしを目指すコミュニティの構築が世界的に広がりが必要だ。 [競争の作法]
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