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【一人バックオフィスの成長極意】一人脳内稟議制度を生かす

皆さん、こんにちは!公認会計士・社労士・元CFOの植西です。

このnoteでは不定期で、コーポレート・管理部門にまつわる様々なテーマをこれまでの経験・知見などを通じて、書いていきます。
Disclaimer的な話ですが、多種多様に意見がありますし、あくまでサンプル数たった1の意見だと思って読んでくれると良いです。

本日のテーマ:「一人脳内稟議システム」

この記事のテーマは「一人脳内稟議システム」についてです。
いきなりなんのこっちゃ?という用語ですみません。。。
こちらは、スタートアップや中小企業における、非公式の管理部門の内部コントロール上及び成長システム(自称)です。中小企業だけではなく、大企業でも稟議を実際に回す際にも役立つ視点・システムと思います。

それでは本日は、皆様の貴重な時間を頂きまして、当該システムの最適導入事例かつ敏腕営業マンである私が、ご紹介させて頂ければと思います。まず最初に、導入に向けての前提条件がございますので、貴社におかれましても十分にご留意くださいmm

■導入の前提条件
1. バックオフィスの人数が極端に少ないor兼務が多い
2. 内部統制システム・ワークフローが整っていない
3. 事業も成長しながら管理部門も急速成長を求められている

このような条件下だと当該システムは大変な効果を発揮します。また導入すると以下の効果が得られるようになります。

■導入の効果
広い視野と深い知識の両面を得られるアプローチで、通常の組織では得られないような成長実感を得られます
管理部門全体やビジネスサイドの方の気持ちが分かるようになり、優しい世界を築けます

さあ貴社もこれらを使って、競争優位性のあるコーポレート組織を作られてはいかがでしょうか!?

稟議の良さを、小さな組織でも取り入れるということ

少しばかりふざけてしまいすみません。(反省)
話を戻すと、一人稟議システムというのは、簡単に言うと、「管理部門の各視点で多面的に検討していく視点を作ること・そのマインド」になりますね。

ビジネスパーソンなら周知ですが、稟議=何かの意思決定の際に、各部署へ書類を回して承認を取る、という行為です。自分も稟議書類を大企業で回していたこともあるので分かるのですが、この制度を「無駄なハンコリレー」「根回し合戦」とか揶揄されることも多いです。(例)事業部が、法務や経理に稟議書類を持って行った時に突っ返されないように、事前に根回ししておくとか。
ただ、本来の目的は複数部門が存在する大企業において、ビジネス上の意思決定を、会社法上の意思決定機関である取締役会に移譲するのではなく、各部署に書類・押印を貰うだけ、という形でよりスピーディに意思決定を行う、というものです。
全ての意思決定が取締役会だと、月1度程度しか行われない会社においてはどんどん遅れてしまいますよね?それをハンコリレーだけで関連部署の意見/視点を全部貰って決定しちゃおうという話なので、本来はとても合理的なシステムなのです。

さて、本題に戻り、「一人脳内稟議システム」というのは、この稟議システムのメリットを、スタートアップ・中小企業の小さい管理部門でも出来るようにした方法論・マインドのことです。(注)自身の勝手な命名

一人コーポレート的立ち位置や幅広い管理部門領域を日々カバーしている方々は、自身の領域に囚われず、挑戦意識を持って業務に取り組んでいると思います。ただ、よくある場面は、自分の得意な領域ではない何かが生じた時に、知識不足からどう考えればいいのか・判断すればいいのか、という課題が多々発生します。すぐに誰か知見者に聞ける環境も整っていない。これはかなり悩んでしまいます。何とかしないと、となる訳です。

具体例で示すと。。。

この辺りは具体例で示した方が伝わりやすいのですが、、、

例)事業成長を急速に進めるために、資金調達後に組織拡大を急激にさせたい時に、コーポレート的にはどんなことに気を付ければいいか?

こんなテーマがあった時に、これは人事採用領域かと思いきや、まだ規模が大きくない組織だと、人事系のノウハウ・知識だけでは問題解決が出来なくなります。

なぜなら、
・【人事】採用計画立案と、チャネル選定・候補者プールをどう作るか?
・【法務】採用形式は、雇用契約の正社員?アルバイト?業務委託?
・【ファイナンス】どのくらいのペースで採用計画を進めれば資金繰りが安定するか?
・【労務】雇用契約をした時の労務管理システムをどう変えるか?
・【税務】業務委託や雇用契約という形態によって、個人の所得税や消費税のポジションをどう考えるか
等々、「ビジネス成長のための組織拡大をどう進めるか」というメイン論点に対して、様々な各管理部門領域のサブ論点が発生します

一人稟議システムは、これらの「一つのビジネス課題に対して、管理部門の各視点での課題解決を、脳内で一人で検証していき全体最適を図る」というシステムです。

上記の例で言うと
【Aさん脳内の1人目】→「採用のチャネルどうしよっか。どれくらい予算あるんだっけ?」
【Aさん脳内の2人目】→「いやいや、その前に雇用形態や契約形態考えるのが先じゃない?」
【Aさん脳内の3人目】→「そうなると、雇う人たちの税金とか報酬設計も考えないとねー」
【Aさんの脳内の4人目】→「だったら、・・・・・・」
などなどの、議論を意識的に脳内で繰り返します。最早、多重人格者の飛んでるヤバい人、一人大喜利状態、になってます笑

大事なのは、分からなくても意識的に繰り返すことです。最初は誰だって、そんなに幅広い知識がある訳でもなく、スーパーマンはいません。でもこれをやらないと、一生、管理部門やその人は成長しないままです。知識やノウハウが点の状態のままで、面に繋がらない状態、ともいえましょうか。ただ単に業務をこなすだけでは、役割分担上、広い業務範囲で仕事は回ってきて目の前を捌いてはいきますが、深さが身につきません

ただ、実は管理部門の課題解決は決まったパターンがあります。大きく分けると、これくらいかなと思います。

①知識・ファクト重視で、問題解決するパターン
②ビジネス成長を判断軸に、問題解決するパターン
③リスク管理を判断軸に、問題解決するパターン

人事や経理、経営企画、総務、法務などの各管理部門は、求められるこのバランスがちょっと違うだけです。どこかで以下の様な図解したこともあるのですが、各領域ごとに特徴は違いますが大元の課題解決の思想は実は一緒です。
管理部門領域の特徴を、以下2軸ですると。。。

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何が言いたいかというと、自身の知識が浅い領域であっても、一人で脳内で各領域の視点で考えていく癖をつけていけば、繰り返し訓練していくことで、大体この問題解決パターンに落ちていくことが実感・理解できるので、後は実務課題解決に素直に従えば、知識も少しずつ肉付けがされていきます。人間、何かの目の前の課題に直面した時の記憶力は強くなりますので。知識を調べたり遠回りかもしれませんが、後々に意思決定のスピードと精度が段違いに変わり、もの凄い効果を発揮できるはずです。

「事業の成長=自身の成長」と一致させるということ

この考え方が出来る人材は、経営者目線でいうと、とても有難い存在です。経営者は日々管理部門の煩わしさや、その専門性の高さに困っています。士業にお願いするにも各士業でも領域が分かれていたり、費用がかさんでしまします。

会社に一人でもこういう存在がいるのは神レベルの希少性だと感じます。それは自分も今経営をする立場になって切に感じることで、ホントに欲しいなあと切望しています。

経営者のミッション、それは事業を成長させ社会にインパクトを与えていくことです。一方、管理部門はそれを領域関係なく全力でサポートする部署です。せっかくの色々なことが出来る環境があるなら、こういう人材・やり方をできるようになれば、事業成長と個人成長が一致して、皆がハッピーになれると思ったりします。


殴り書きな感じで書いてしまいましたが、今日はこんなところで終わります。相変わらずの長文・駄文にて失礼しましたmm

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