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【新監督特集①】ナーゲルスマンがライプツィヒから連れてくる、2人の親友とは

—— 以下、翻訳 (ドイツ『シュポルト1』記事全文)

ユリアン・ナーゲルスマン新監督は、2人の親友を連れてFCバイエルンに移ることになる。ホッフェンハイム時代からずっと彼は、ビデオアナリストのベンジャミン・グリュック氏、そしてチームマネージャーのティモ・ハルドゥンク氏と共に仕事をしてきたのだ。

ユリアン・ナーゲルスマン氏は、ライプツィヒからミュンヘンまでの道のりで、多くの人手の移動を実は望んでいない。

ナーゲルスマン監督は火曜日の記者会見で、「今やこれからも、T6(フォルクスワーゲンのミニバン)などを借りてミュンヘンに行き、ライプツィヒの優秀な選手を1人か2人引き連れて行くつもりはない」と語った。

ナーゲルスマン新監督は、側近のグリュック氏とハルドゥンク氏を連れてFCバイエルンへ

ダヨ・ウパメカノに関しては、今シーズン終了後にRBライプツィヒからFCバイエルンに移籍することがすでに決まっており、その点、ナーゲルスマン氏と同じだ。そのほかにも、ナーゲルスマン氏とともに、長年の親友が2人、バイエルンにやってくることになる。それこそが、ビデオアナリストのベンジャミン・グリュック氏と、チームマネージャーのティモ・ハルドゥンク氏だ。

ホッフェンハイム時代からの旧知の仲であるこの3人の旅は、まだまだ続いてゆく。「すでに私と一緒にここ(ライプツィヒ)に移ってきた2人も、またT6に乗せて一緒に移籍することになる」とナーゲルスマンは語った。

「他のすべても含めると、さらに30百万ユーロかかる」と 、RBライプツィヒのオリバー・ミンツラフCEOは、ナーゲルスマン氏の記録的な移籍金を見て語った。ドイツ『シュポルト1』が得た情報によると、この33歳の監督は、基本的な移籍金だけなら15百万ユーロ以下でFCバイエルンに移籍する。しかし、ボーナスを加えると、最大で20百万ユーロにも上る。

ナーゲルスマン監督は、彼の側近であるグリュック氏とハルドゥンク氏もバイエルンに連れて行くことに関して、ミンツラフCEOと合意していた。ナーゲルスマン氏は、34歳のグリュック氏と31歳のハルドゥンク氏を、TSGホッフェンハイム時代で一緒に過ごして以降、よく知る仲なのだ。

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グリュック氏とハルドゥンク氏は、すでにTSGホッフェンハイム時代からナーゲルスマン監督のスタッフに

ハイデルベルクで生まれ、マンハイムで経営学を学んだハルドゥンク氏は、TSGのユースチームでアシスタントコーチを務め、ナーゲルスマン氏がトップチームの監督を継いだ2015年、彼はチームマネージャーに昇格した。グリュック氏のキャリアは、ユース部門の研修生として始まったのだった。

ミュンヘン郊外のランツベルクで生まれたナーゲルスマン氏と同様に、グリュック氏もバイエルンへの移籍が実現したことで、より故郷に近い場所に住むことになった。映像のスペシャリストとして活躍する彼は、アルプスの麓、バイエルン州南部のガルミッシュ・パルテンキルヘン地域にある人口3,200人強の村、オールシュタット出身なのだ。

グリュック氏とナーゲルスマン氏との出会いは、2013年のTSGホッフェンハイムに遡る。それは、ナーゲルスマン氏がマルコ・クルツ監督(当時)のアシスタントコーチを務めていた頃で、グリュック氏は、クライヒガウアー(ホッフェンハイムの愛称)のスカウト部門でまだ研修生という立場だった。

ビデオアナリストのグリュック氏、ナーゲルスマン氏とは「馬が合う」

「その後、彼はU19の監督となり、私はアナリストになったね」と、グリュック氏は、SpoxとGoalのインタビューの中でナーゲルスマンとのつながりを説明している。「二人ともバイエルン州の出身、山で育ち、同い年で、共通の趣味がたくさんあるんだ。さらに、私たちは共にクレイジーなので、馬が合うことにすぐ気がついたよ。」

しかし、グリュック氏はナーゲルスマン監督にとって、プロフェッショナルなレベルでも欠かせない存在となっている。ビデオアナリストとして、関連する映像クリップをまとめ、試合の準備やフォローアップを行う。試合中、グリュック氏はスタンドに座り、ハーフタイムになるとナーゲルスマン監督と意見交換を行い、戦術的な調整につなげるのだ。

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トレーニング中、ナーゲルスマンのシュートがグリュックを直撃

元々は教師になるためにスポーツ学と数学を学んだグリュック氏だが、親しい友人として、彼には受け入れなければならない過去がある。2019年12月、トレーニング中にナーゲルスマン監督のシュートが命中し、グリュック氏は首の迷走神経を打撲したのだ。これは、ナーゲルスマン氏に車で病院に連れて行ってもらうことになった、不幸な出来事だった。

ナーゲルスマン氏は、当時について、「私の打った非常に難しいシュートを、彼は足ではなく首と顔という間違った体の部位でブロックしてしまった。その後、彼はあまりいい気分ではなかった」と語る。

グリュック氏は、この小さなスポーツ事故のことを忘れた。そして、これが2人の関係に影を落とすことはなかった。結局、ナーゲルスマン監督もミュンヘンでグリュック氏のノウハウに信頼を置くことになる。

グリュック氏自身も最近、『メルクール』紙の中で自身の仕事について次のように述べている。「ブンデスリーガの親友の一人と、僕は一緒に旅しているんだ。」

そして、この夏、その旅は次なる目的地へ。それが、FCバイエルンなのだ。

▼元記事
https://www.sport1.de/fussball/bundesliga/2021/04/fc-bayern-julian-nagelsmann-bringt-benjamin-glueck-und-timmo-hardung-mit


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