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住宅メーカーの社員がカスハラで自殺、労災認定

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住宅メーカーの社員がカスハラで自殺、労災認定

2024年7月23日、住宅メーカー「ポラス」に勤務する男性社員の自殺は、顧客によるカスタマーハラスメント(カスハラ)などが原因であったとして、柏労働基準監督署が労災認定を行っていたことが分かった。

男性社員は、住宅展示場に勤務している際、住宅を新築中の顧客から、追加費用が必要になると説明したことをきっかけに、休日に電話に出なかったことを理由に叱責される、業者が汚した隣家の外壁を清掃させられる等のカスハラを受けていた。
男性社員は、2020年8月に勤務先の社員寮にて自殺した。2023年10月、遺族から労災申請を受けた柏労働基準監督署は、自殺の原因がカスハラなどによる精神疾患であると認定した。同社は、再発防止に向けた取り組みとして、相談窓口の拡充や、外部機関と連携したメンタルヘルスケアなどを行っている。

▼Keyword

カスタマーハラスメント(カスハラ)

顧客等からのクレーム・言動のうち、クレーム・言動の要求の内容の妥当性に照らして、要求を実現するための手段・態様が社会通念上不相当なものであって、手段・態様により、労働者の就業環境が害されるもの。

顧客からのクレームが全てカスハラに該当するわけではなく、クレームの内容に理由があるか、身体的・精神的な攻撃や威圧的な言動などクレームの手段・態様が社会通念上不相当なものではないか、従業員の就業に支障が生じたか等により判断される。厚生労働省の指針では、事業主は、カスハラに関する相談対応体制の整備等の取り組みを行うことが望ましいとされている。また、事業主がカスハラに対する適切な対応を怠った場合、被害を受けた従業員から責任を追及される可能性がある。

※コンテンツは弁護士が監修しています

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