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ECサイト分析ツールの活用方法! 収益最大化を図れるツールを紹介


自社ECサイトの収益最大化を目指す際、どのような分析ツールを導入するべきか悩む方もいるのではないでしょうか。ECサイト分析ツールは、サイトのアクセス数や顧客の購買行動などを細部にわたって分析でき、複数チャネルのデータを一元管理することも可能です。この記事では、ECサイト分析ツールの活用方法や、収益最大化を図れるツールをご紹介します。

この記事でわかること

  • ECサイト分析ツールでできること

  • 収益最大化に役立つECサイト分析ツール

  • ECサイト分析ツールを導入する際の注意点

こんな方におすすめ

  • EC分析ツールを使って自社ECサイトの収益を拡大したい

  • EC分析ツールの具体的な活用方法を知りたい

  • 自社ECサイトに合ったECサイト分析ツールを選定したい


ECサイト分析ツールとは?

ECサイト分析ツールとは、サイト内のさまざまな数値を収集・可視化し、分析するために使用するツールのことです。
主にECサイトに関する以下のような情報を分析できます。

  • 売上

  • 利益率

  • ユニークユーザー数(UU)

  • セッション数(訪問数)

  • ページビュー数(PV)

  • クリック数・率(CTR)

  • 流入元/参照元

  • 直帰率・離脱率

  • カゴ落ち率

  • コンバージョン数・率(CV・CVR)

  • 顧客単価・注文単価

  • ROAS

  • ROI

  • 顧客行動

  • 顧客属性など

分析できる指標は多岐にわたりますが、1つのツールで全ての指標を分析できるわけではありません。そのため、自社ECサイトで設定したKPIに基づいて必要なツールを選定する必要があります。

ECサイト分析ツールの活用方法

ECサイト分析ツールを有効活用することで、収益の最大化・コストの最適化を図れます。アクセス解析や顧客行動の分析により、コンバージョンに至るまでの課題・改善すべき点を見つけることができます。使用するツールの特性や改善したい課題によって、下記のようにさまざまな活用方法があります。

MA(マーケティング・オートメーション)

マーケティング・オートメーションとは、ECサイトの現状把握と顧客分析から、セグメント別の広告の最適化やメール/チャット配信などの配信自動化(オートメーション)を行うマーケティング手法です。
ツールを用いて顧客のさまざまな情報の収集・蓄積を行い、見込み顧客や既存顧客に対する日々のマーケティング活動を自動化・省力化します。
カゴ落ちした顧客へのメール配信や、購買フェーズに合わせたステップメールの配信などを自動化することで、マーケティング担当者の業務効率化を図ることができます。

アクセス分析・解析

アクセス分析・解析ツールを用いて、ページが表示された回数や当該ページの直帰率・離脱率などを分析できます。
たとえば、セッションがあったにも関わらず離脱してしまった原因を特定し、購入ページまでの導線をどのように改善すればいいのかを判断可能です。
サイトの訪問者の流入経路も特定できるため、SEOやコンテンツマーケティングの強化、広告の最適化にも役立ちます。

顧客行動の分析

EC分析ツールなら、サイト内でどのような行動を経てコンバージョンに至ったのか、どういう属性の顧客がどの商品を購入しているのかを把握することができます。
たとえば、「商品を見る」「カートに入れる」などの行動に加えて、サイトの滞在時間や継続率なども抽出できるため、リピート施策の立案にも活用されています。
顧客との関係性を管理し、購買行動を横断的に分析できるCRMツールと連携させることで、効率よくLTV(顧客生涯価値)を高めることが可能です。

コンバージョン率(CVR)の効果測定

ECサイトの収益最大化を目指す場合、コンバージョン率(CVR)の改善が重要になります。
CVRとは、サイトを訪れたユーザーの内、何%の人が商品を購入したかを表す、主に「注文数 ÷ セッション × 100」で算出される指標です。
セッション数や離脱率、リピート率などのさまざまな指標を分析することで、CVRが伸びない原因の仮説を立てられます。原因に応じて最適な施策の立案と実行、効果測定を繰り返し、中長期的にCVRを改善するのが一般的です。
スマートフォンユーザーが画面のどこをタップしたかを可視化するヒートマップ解析もあります。ヒートマップ解析なら、ユーザーが興味関心を持ったキャッチコピーや画像などを可視化できるため、キャッチコピーやデザイン、UI/UXの改善によってCVRを高めることが可能です。

カゴ落ち対策

カゴ落ち対策とは、カートに商品を入れたまま離脱する行為を減少させる対策のことです。
分析によって、商品をカートに入れた後の行動や離脱したページなどを把握できるため、原因に合わせた対策を打てます。
たとえば、アカウント登録時に離脱が多い場合、登録の手順を簡略化するなどしてカゴ落ちの減少につなげることができます。

Web接客の最適化

Web接客の最適化は、顧客満足度とLTVを向上させる重要な対策です。
ECサイトにチャットコマースツールを導入すれば、顧客との1対1での対話が実現します。たとえば、チャットを通じて顧客が興味関心を持つ商品やキャンペーンを案内し、再購入を促すことが可能です。
CRMツールとの連携により、チャットで会話した内容をデータ化して蓄積できるため、顧客属性に合わせたリピート施策を打ちやすくなります。
チャットコマースの仕組みやECサイトでの活用方法を詳しく知りたい方は、関連記事をご覧ください。

【関連記事】
チャットコマース(会話型コマース)とは? 導入するメリットや活用事例を紹介

在庫管理の効率化

異なるプラットフォームに複数のECサイトを展開している場合、一つのツールに全店舗のデータを集約することもできます。
たとえば、モール型ECサイトと自社ECサイトの注文情報や在庫をリアルタイムで一元管理できるツールなら、在庫管理の効率化により、運営者にかかる負担が削減されます。
また、商品の売れ行きや在庫回転率を分析することで、売り切れや余剰在庫を抑制し、コスト最適化を図ることも可能です。

オムニチャネル/020の実現

EC分析ツールによっては、実店舗とECサイトのデータを統合し、顧客管理・商品管理等を一元化することもできるため、オムニチャネルやO2O(Online to Offline)の実現につながります。
異なるチャネルを横断したクロス分析で購買心理をより深く理解することができ、顧客に合わせた商品のレコメンドやキャンペーン施策を行えるようになります。
オムニチャネルのメリットを最大限活かすために、データ分析で初回購入顧客・見込み顧客・優良顧客などのステージ分けをすることも重要です。

【無料】ECサイト分析ツール3選


多くのECサイトで導入されている分析ツールが、無料で提供されているGoogle Analytics・Google Search Console・Googleデータポータルです。
ECサイトの収益やCVR、トランザクション数などの重要な指標を分析する際に用いられます。CRMとの連携によって、オンラインとオフラインのデータを統合した顧客情報の分析もできます。

Google Analytics

Google Analytics(アナリティクス)は、セッション数やCVRをはじめ、商品の販売状況や購入までのユーザー行動などを可視化できるツールです。
たとえば、以下のような指標を確認することができます。

分析可能な主な指標:詳細
コンバージョン率:1セッションあたりの注文の割合
トランザクション数:注文された回数
収益:注文金額の総数、商品の合計金額
数量:注文された商品の総数
平均数量:1注文あたりの平均注文数
平均価格:注文された商品の平均価格
固有の購入数:1注文あたりの平均金額
購入までの日数:来訪から注文に至るまでかかった日数
トランザクションまでのセッション数:注文に至るまでのサイトの訪問数

2014年から導入された拡張eコマース機能では、ECサイトへの流入からコンバージョンまでの過程を可視化できるようになりました。
チャネルごとの購買情報や流入元ごとのコンバージョンの分析も容易にでき、購入に至るまでのどのフェーズに課題を抱えているかを把握できます。

Google Search Console

Google Search Console(サーチコンソール)は、Google検索結果の表示順位やCTRなどを可視化できるツールです。
自社ECサイトの来訪者がどのようなキーワードを検索してアクセスしたのか、検索結果に表示された時にどのくらいクリックされているのかなどの数値を確認することができます。
Google Search Consoleは、主にSEO対策・コンテンツSEO対策の効果検証と改善点の洗い出しをする時に利用されています。
他にも、以下のような目的でGoogle Search Consoleを活用できます。

  • HTMLの改善

  • Googleから届いたメッセージの確認

  • クロールエラーの確認

  • モバイルサイトのユーザビリティの改善

ECサイトへ流入があった後の分析を行うGoogle Analyticsとは異なり、流入前の集客施策における分析を行うのがGoogle Search Consoleです。

Googleデータポータル

Googleデータポータルは、Google Analytics・Google Search Console・Google広告などのデータソースと接続し、レポートを作成できるBIツールです。
以下のような重要な指標を用いたデータ分析や、効果測定レポートの作成に活用されています。

  • 売上

  • セッション数

  • CVR

  • 平均客単価

  • 購入客数

たとえば、直近1週間での平均注文額・トランザクション数・CVRを一画面で確認できるように表示し、過去の週の数値と比較することが可能です。
他にも、特定の期間における売上の累計数値推移のグラフ化や、商品や顧客セグメントでフィルタリングした分析データの結果表示が可能です。

【有料】ECサイト分析ツール/プラットフォーム5選


有料版のECサイト分析ツール/プラットフォームでは、特定の指標に特化したデータ分析や充実したレポートの作成が可能です。
ここでは代表的な5つのツール/プラットフォームを取り上げ、どのような指標の分析や課題の解決に適しているのかを簡潔にご紹介します。

Karte(カルテ)

Karteは、ECサイトの過去と現在の顧客行動を比較・分析するのに適したCXプラットフォームです。
CVRや顧客属性などで区別されたタグを設定し、顧客のサイト内での行動や商品が購入されたタイミングなどを分析できます。
顧客心理を捉えた施策立案や、仮説検証のプロセスの高速化に役立つプラットフォームであり、顧客体験やLTVの向上につなげることができます。

Mieruca(ミエルカ)

Mierucaは、SEO・コンテンツSEO対策に特化した分析ツールで、ECサイトの集客施策を改善できます。
検索順位の上位を狙えるコンテンツの作り方や、Google検索で上位表示を狙いたいページを最適化する方法などを知ることができます。さらに、競合サイトの流入キーワードを抽出することで、顧客ニーズに沿ったコンテンツの拡充が可能です。
検索ユーザーのインサイトをわかりやすく可視化できるMierucaなら、コンテンツマーケティングを強化でき、セッション数の増加につなげられます。

Tableau(タブロー)

Tableauは、ECサイトに蓄積された顧客情報の時間軸での分析や、グラフを使ったグラフィカルな解析に特化したBIツールです。
ECサイトのセッション数やCVRなどの指標をグラフ化し、日数・時間別での推移を可視化できます。顧客セグメント別のCVRを日数・時間別で分析できるため、リピート率を高めるキャンペーン施策の立案などに活かせます。
洗練されたUIと操作性の高さを備えているため、誰でも簡単に操作できるのも大きなメリットです。

Ptengine(ピーティーエンジン)

Ptengineは、ECサイトに一行のタグを設置するだけで、ノーコードでのサイト編集やWeb接客、A/Bテストができるプラットフォームです。
ECサイトでの顧客行動をヒートマップで可視化したり、高機能なセグメンテーションで優良顧客を抽出したりできます。さらにワンクリックで簡単に実行できるA/Bテストで、複数のページのCTRやCVを比較することもできます。
顧客体験の見える化や、A/Bテストによる施策の効率的なアップデートで、顧客ロイヤルティの向上につなげられます。

ECサイト分析ツール導入時の注意点

ECサイト分析ツールは、1つ導入すれば全ての指標を分析できるわけではありません。分析できる指標も異なれば、蓄積・管理できるデータも異なるため、自社ECサイトに適したツールを選定しましょう。

複数のツールを比較して選定する

複数のツールを比較する際は、KPIに設定した指標の分析ができるかどうかを確認します。
どのような指標の分析や管理に特化しているのかを把握し、他の分析ツールと連携できるかも確認する必要があります。
また、複数のプラットフォームやチャネルでECサイトを展開している場合、データベースの統合やクロス分析に対応しているかも重要な選定ポイントです。

サポート体制を確認する

ECベンダーによっては、分析ツールの提供だけではなく、経験豊富なコンサルタント・カスタマーサクセスによるサポートサービスもついています。
サポート体制が充実したECベンダーなら、ツールを活用した集客施策の立案や在庫管理の最適化なども支援してもらえます。
アフターフォローが充実したベンダーを選定したい場合は、トラブルが起こった場合の対応やメンテナンスの有無も確認しておきましょう。


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