相談なんかしても無駄!という決めつけは命の危険すら招く-Vol.1
こんにちは。対話の専門家 田口淳之介です。
エグゼクティブ・パーソナルセッションの初回に、クライアントからこのようなことを告げられることがあります。
それも一度や二度ではなく、何度も聞いてきたのです。
この体験からボクは、「多くの人は『相談』することに抵抗を感じている」ことを知りました。
この理由を深堀りしていくと、「相談するのが『恥ずかしい』と感じる気持ち」があるからだと思うんです。
この気持ち、わからなくはない。しかし、「ビジネスを成功させ人生を豊かにしていく人ほど、相談が上手な人」です。
ボクはこのことを体験的に知っているから、もっと誰でも「相談」が気軽にできるような社会を望んでいる。そして、「対話」が広がれば、ビジネスや人生で豊かさを味わえる人がさらに増えていくと信じています。
それに、きっと救われる命だってあるはずだと思う。
人の助けを借りるのが自然なこと
相談とは「人の助け」を借りることです。
人間は社会生の動物だから、本当は助け合いながら生きていくのが自然なことだと思うんです。しかし、社会が便利になるに連れ、人の助けを借りるハードルが高くなってきているように感じます。
たとえば昭和の時代なら、隣人にお醤油なんかを借りにいくこともあったでしょう。
しかし現代では、コンビニに買いに行くのが普通です。24時間空いている店がたくさんあるから、わざわざ隣人の助けを借りる必要性がないからです。
また、インターネットの発達も人の助けを借りるハードルをあげているような気がします。自分が知りたい内容について、昔なら実際に足を使って聞きにいくしかなかった。
その時には手土産なんかをもっていき、しっかりと挨拶をして情報を聞き出さなくてはいけなかった。しかしインターネットは自分の好きときに好きな格好で、たとえばベッドでゴロゴロしながら知りたいことを検索できます。
「情報を手に入れる」だけでも、人の助けを直接的に借りる必要性が少なくなってきている。というか「人の助けを借りている」ことが、実感しにくい世の中になってきていると思います。
このような理由から、「助け合いながら生きていく」という自然からどんどん離れていって、いつの間にか「助けてもらう」という当然のことを、忘れていっているのかもしれません。
こんな抵抗を手放して相談上手になろう
ここで、実際にパーソナルセッションでクライアントから実際に聞いた、相談に対する抵抗の一部をご紹介します。
相談の仕方がわからない
自分の相談をちゃんと聞いてもらえるのか不安
質問されたときにしっかり答えられる自信がない
自分の心を誤魔化しているのがバレるのが嫌
どうせ私の気持ちなんて誰にもわからない
このような考え方は、相談することに対する抵抗のあらわれ。
そして、これらの抵抗はきっと「相談したら怒られた」とか「相談してバカにされた(ように感じた)」といった記憶からきているのだと思う。
正直、気持ちはわからなくはない。
ただ乱暴ではあるけど、これらの思いをまとめると「どうせ相談してもムダだろ…」という諦めの気持ちからきているような気がしてならないんです。
でもボクは思います。「相談」とは解決に至るただのプロセス。
信頼できる人に「話す」ことによって、自然と自分の考えが整理され心が整っていくというシンプルなプロセスであって、「ただひとつの正解」を見出すものではないと思うんです。
自分の考えや気持ち、体験を話すことを「ムダ」と決めつけてしまっては、心は益々辛くなり、自分を追い込んでいきます。
話す"だけ"で心が楽になることって沢山あるんですよ。
ボク達は「相談の仕方がわからない」とか「どうせ私の気持ちなんて誰にもわからない」なんて考えてしまう生き物。
それは、「恥」という気持ちを感じるから。
でも、相談することは恥ずかしいことでも何でもありません。
むしろ尊いことです。
相談できる人がいるというのは、時に命を守ることにもなります。
そして、相談というカタチで人の助けを借りられる人ほど成長し、スピーディーに成果をつくりだす。
さらには、人生に安定感を築きます。
ボクは多くの人が感じている「相談」に対する心の抵抗が減りますように。という想いで本記事を書きました。
そして、大人の世界に対話をさらに広げていきたいという想いがあります。
対話が広がれば、社会に豊かさと安心感が広がるからです。
まとめ
「話を聞いてもらいたい」「本当は解決したい」
こんな思いを感じている人は、少しだけ勇気を"いま"振り絞って、相談してみて欲しいと思います。
あなたの周囲にいる人は、きっとあなたが真剣に相談したら心を寄せて話を聞いてくれるはずだから。
「いや、私の周りにはそんな人はいない!」とか「「この話を身近な人にするのはちょっと…」という場合は、パーソナルセッションをご活用ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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