部下からの文句に怖れを感じてしまう上司の深層心理とは？

こんにちは！対話の専門家 田口淳之介です。

「部下から文句を言われるのがイヤだ、怖い」このようなご相談がエグゼクティブ・パーソナルセッションに多く寄せられています。

部下から文句を言われて「嬉しい！」と感じる人はいないと思いますが、過剰に怖れていても良いことなんてひとつもありません。

部下からの文句に怖れを感じてしまう心の動きを知る

本記事では部下からの文句に怖れを感じているビジネスパーソンのために、「部下からの文句に怖れる必要はない」理由と、具体的に何をどのように考え、実行していけばいいのかをお伝えします。

部下の文句に怖れずにすむ方法を知ることで、新しいプロジェクトの打ち出しやルールの改定など、文句の出やすいシーンにおいて、軽やかに対応できます。

文句に対する対応力を身につけているのといないのでは、リーダーとしてのチームマネジメントスキルに雲泥の差が出ます。ぜひ最後までお読みください。

文句に過剰に嫌気と怖れを抱く上司の深層心理

結論から言います。

何をしてもしなくても常に文句は出るもの、言われるもの！

だから、いちいち怖れる必要はありません。人間は誰しもが自分に甘く他人に厳しい生き物。なので文句を言うのが正常です。文句とは、相手があなたの話をしっかり聴いてくれた証だと思いましょう。

そして、ここからが重要なポイント！

「文句を言われるのが嫌だなぁ」と、文句に対して怖れを抱いている人がもつ真の怖れは「文句を言われること」ではありません。

本当に怖れていることは、文句を言われた後の対処法をもっていないことに怖れているのです。

（例）「新しい企画を発表しなきゃいけない。けどこの企画の担当者に選ばれたAさんは、きっと文句を言うだろうなぁ。企画発表が憂鬱だな...」

この状態は上司の脳内イメージが「Aさんに文句を言われる」で停止しています。当然、上司はストレスを感じています。

このように「文句を言われる」イメージが、心の中を占拠してしまうと、いつの間にか「文句を怖れる」人になってしまいます。

何をしてもしなくても常に文句は出るもの、言われるもの！とお伝えしましたが、これは本当に自然なことです。

ボクには子どもが二人います。家族で食事に行くときに「何食べに行く？」と聴いて、子ども達の意見が一致したことはほぼありません。いつも自分の食べたいお店に行くべき理由を言い合って、兄弟喧嘩をしています（笑）

大人も同じです。どれだけいい取り組みでも"新しいことに取り組む"のを面倒くさいと感じている人は文句を言います。逆に、何も新しい取組みをしなければチャレンジ好きの人からは文句が出ます。

それくらい文句というのは、いつでもどこにでも存在しているもの。だから怖れるのは過剰反応です。

しかし、先ほども述べたように「文句が出た後の対応方法」を知らなければ、その文句は多くのメンバーに広がり、組織に悪影響を与えます。

また文句を放っておくと、どんどんネガティブなエネルギーが充満し、深刻な問題に発展することもあります。

つまり、「部下から文句を言われることは必要以上に気にしなくていい。しかし、文句が出たときの対応力はしっかり身につけよう！」

上司はこの姿勢を大切にすべきです。

これだけ知っていれば部下からの文句に余裕で対応！

部下から文句が発生したときの対応方法について3ステップで解説していきます。

STEP① 徹底的に話を聴き、文句の真の原因を把握する
文句を無視したら、どんどん拡大していきます。しかし、真摯に話を聞けば「あの人はしっかり話を聞いてくれる人」と、逆に信頼される人になります。

STEP② 具体的な対応策を伝える
文句を聴いて、本当の問題がどこにあるか理解できたら具体的な行動を決めて、即実行に移しましょう。話を聴くのは大切ですが、その後の具体的なアクションがあってはじめて解決されます。

STEP③ 文句ではなく、これからは「『意見』として伝えて」と部下に頼む
文句は「意見」×「怒り」でできています。怒りの感情が大きくなるのは、相手が「どうせ言っても聞いてもらえない」という思い込みのせいです。その思い込みが必要ないことを、何度もなんども部下に伝えていくと、徐々に文句を言わなくなります。

まとめ

部下からの文句を嫌がる必要はありません、もちろん、怖れの感情を抱く必要もない。

大切なのは文句が出たあとの「対話」です。

対話ができる人にとっては、文句は「ただの感想」か「有益な意見がねじれて飛んできたもの」です。

新しいプロジェクトの打ち出しやルールの改定など「文句が出そうだな」というときは、ぜひこのnoteに書いてあることを思い出してください。安心して部下とコミュニケーションがとれると思います。

文句が出たあとの対話の方法については、書籍を参考にしてくださいね！

リーダーのための対話の方程式

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最後までお読みいただきありがとうございます。