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変拍子バンドumph

もう5年前になる。1年半くらい在籍させてもらったバンド「umph」。彼らとの出会いは確か立川BABELで対バンしたときだったか。

パワードラムの上に空間を支配するギターサウンド、力強いような繊細なようなボーカルが響く。独特の感性、感情表現に惹きつけられた。

ライブパフォーマンスはバンドのパワーを感じさせた。それから何度か対バンしたり、ライブを観に行ったりしていた。

それがあるとき、ドラムとギターがバンドを離れるという話を聞きつけ、おこがましくも自分がドラムをやったら絶対良くなると友人に話していた。よくもまあ自分でそんなことを言えるわ、と思うが、それがメンバーの耳に入り声をかけてもらったのだ。

当時将来のことを考えていたので長くはできないということも伝えた上でだったがumphに加入することになった。

4人編成から3人編成になるというのはサウンド作りにおいて大きな変化だ。表現できる音がかなり違う。

最初にスタジオワークで取り組んだのは現行の曲のスリーピースアレンジ。やはりすんなりいく曲と難しい曲があり、特にギターは2本→1本になったのでかなり悩んでいたのではないか。

その後当時の3人で曲が完成した。

「traffics」だ。

ギターのリフから始まり、作り込んでいく中で変拍子を取り入れ曲に変化をもたらせていく。

出来上がったときにこれはいい曲になるなと達成感を感じたのをよく覚えている。

せっかくなので「traffics」のドラムについて書いておこうと思う。※あくまでも私が演奏したときのアレンジについてです。

実はこの曲、ドラムの手法をふんだんに使っている。

ハイハットをオープンにして間を長くとる。2拍3連を入れる。ライドシンバルのカップの「チン!」という音を入れる。スティックのカチカチという音を入れる。ゴーストノートを入れる。などなど。

拍は8、5、6と変化していくし、キメもあり、間もあり、パワーを出す見せ場も細かいドラミングもあり、正に全部乗せといった趣きだ。

ドラマー冥利に尽きるというか、演奏が楽しく、そして気持ちよかった。

音源ではエンジニアが金物の細かい音まで再現してくれている。エンディングの細かいゴーストノートまでもが聴こえてくるので必聴だと思う。

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UltiMate Poetry is Hope
1. traffics
2. スパイラル
3. レイン

ライブで初めて「traffics」を演奏した時はお客さんの表情が変わっていき、確かな手答えがあったことをよく覚えている。

umphのときライブパフォーマンスでドラマーとして意識したことはベースボーカルということもあってどうしても動きが出にくいのでできるだけ動きを見せるようにしていた。

編成も上手にギター、真ん中にベースボーカル、下手にドラムを設置してそういうところも楽しんでもらえるように工夫した。

私にとってumphはドラマーとして成長させてもらった最高のチームだった。

さて、当時のことばかり書いても仕方がないので、今のumphの話をしよう。

新たにドラマーを迎えたumphは曲に変拍子を取り入れ、空間を作り込み、さらなる進化を続けている。

計算されたリズムに綿密なギターサウンドが彩り、情熱的でパワフルでどこか繊細さも感じるボーカル。

ぜひライブで体感してほしいと思う。

YouTube でも曲作りやメンバーの話なども配信しているのでこちらも◎


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