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映画 閉鎖病棟ーそれぞれの朝ー 閉鎖病棟に鍵の掛かってない屋上は危険だyo

 そう、それはいつも通り、気づけば私の親指は、黒い背景に大きく【N】の英字のアプリをタップしていた...

 皆大好きNetflix!

 体調の優れない私。今夜はハートフルな映画でも観ようかしら。なんて考えていた矢先、友人からのLine。

閉鎖病棟って映画観た?少し前の作品だけど良いぞ。

とのこと。あれ、ハートフルはどこいった?ということで、検索かけてみたら、なんとマッチ度98%。友人の洞察力、恐るべし...


≪閉鎖病棟ーそれぞれの朝ー≫

山本周五郎賞を受賞した帚木蓬生のベストセラー小説「閉鎖病棟」を、「愛を乞うひと」の平山秀幸監督・脚本で映画化。長野県のとある精神科病院にいる、それぞれの過去を背負った患者たち。母親や妻を殺害した罪で死刑判決を受けたものの、死刑執行に失敗し生きながらえた梶木秀丸。幻聴が聴こえて暴れるようになり、妹夫婦から疎まれて強制入院させられた元サラリーマンのチュウさん。父親からのDVが原因で入院することになった女子高生の由紀。彼らは家族や世間から遠ざけられながらも、明るく生きようとしていた。そんなある日、秀丸が院内で殺人事件を起こしてしまう。笑福亭鶴瓶が秀丸役で「ディア・ドクター」以来10年ぶりに主演を務め、秀丸と心を通わせるチュウさんを「そこのみにて光輝く」の綾野剛、女子高生・由紀を「渇き。」の小松菜奈がそれぞれ演じる。

2019年製作/117分/PG12/日本

 うんうん。確かに興味深い。ただ、原作を読んでいないので比較ができないのが残念なところ。

 私は映画を沢山観るほうではないし、ましてや評価するなんて事に長けていないので、私なりの感想なのですが、、、、まず、こんな優しい看護師いるかーい!そして保護室綺麗過ぎやろ!更に屋上は開けっ放し厳禁~!!!っと初っ端から突っ込み所激しいのですが、そこは3人の俳優さん方の演技でおさまってくる。妙にしっくりきたのは、フロアの角に設置されている喫煙所。ライターも禁止なのね。私はライター大丈夫だったけどな、結局病棟によるんですかね。なんと言っても、笑福亭鶴瓶さん演じる秀丸の演技は圧巻。語彙力が乏しくて自分に嫌気がさすのですが、綾野剛さん演じるチュウさんの発作を鎮める際、泣いた子供をあやすような表情、土をいじっているときの柔らかい表情、自身の過去を患者達の前で大声で言われてしまった時の焦燥感溢れる表情。そして渋川清彦さん演じる重宗を、ギシギシと音を立てる古びた車椅子に乗りながら、顔だけで相手に迫っていく姿...

 一番心に響いた台詞は、秀丸さんと、小松菜奈さん演じる由紀が陶芸の土をいじっているシーン。

「ここにいると、だんだん患者という生き物になっていきよる」

 由紀に放った言葉ですが、これは自身にも通ずることなのかなと感じました。

 私は以前閉鎖病棟に入院歴があるので、様々な目線で観ることができました。色々と思い出すことがある反面、閉鎖病棟というのは、そこのみで世界が完結していると思います。買い出しや時折ある面会、それすらも異次元の人間と接している気分になるのです。この感覚は、入院したことがある一定の方にしか理解してもらえないことかもしれませんが。

 そんなことを考えながら、眠りについたある日の明け方でした。

それでは。

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