見出し画像

気付かなくて、ゴメンね。

父が亡くなる前に
決めていた広島行き。

勤め先に
有休の届けを出したその帰りに
父の訃報を受けた。

大阪で不定期に受けている
小笠原実穂さんの筆凜波®︎の施術も
直接広島の新しいサロンで
受けられるので
ちょうど日時が合ったことから
この機会に受けることにした。

主に顔、他に頭部、首や耳、
デコルテに
触れられ

顔の反射区を押したり
広島の熊野筆を使い
リンパを流すことで整えたり
してくださる。

まず触れられるとすぐに
身体の状態を即座に言い当てられる。
自覚していることもあれば
していないことも多い。

身体の不調には
フィジカル的な要素が
原因なこともあれば
メンタルからくるものも多く
それか多くを占めるものだと
わたしは思う。

今回
施術中のことを聞かされたとき
面白かったことが

施術の間はだいたい
ウツラウツラしているのだが
(仰向けに寝ている)
今回顔が左側にちょっと
傾いているだろうと
思っていたので終わってから
それを伝えると
むしろ逆で
「右側に物凄い力で傾いていて
顔をずっと
押さえながら施術を進めていたくらい!」
と言われた。

全くそんなことをしていた訳では
なかったのに
無意識のうちに
左側への傾きを
直さなければと思っていたのかも
知れない。

出張してきてくださるときに
受けたあと以上に
起きあがるまで

施術後の余韻を
感じる時間を
サロンでは少し多めに取ってくださる。

施術ベッドの左側が
ウォークインクローゼットで
そこにまず荷物を置くのに
入るのだけれども
その入り口から真正面に
来る前から知っている
或る絵が飾っていたことに
施術後目を覚まして
そちら側に顔を向けて
初めて気付いた。

この子である。

目が合った。

施術中ずっとわたしを
見つめていたのだ。

まじまじと
彼女(ワンコ)を見ながら
わたしは

「気付かなくてゴメンね。」

と言った。

その途端
すごい勢いで

涙が溢れてきた。

泣きながらわたしは
何度もゴメンねと謝った。

それは彼女にだけではなくて

わたしはわたし自身に向けて
「気付かなくてゴメンね。」と
言っていたのだった。

わたしは

大人なのだから
大人らしく
振舞わなくてはいけないと

ついつい
日頃感情を抑えていることが
多いようで
(むかしの人間関係からだと思う)

ひとしきり泣いて
落ち着いてから
実穂さんから
もっと
喜怒哀楽を味わい尽くすように
と言われた。

父を亡くして
自分が表面で感じている以上に
深い所では
寂しさでいっぱいだったのと

日頃から疲れに対して身体は丈夫で
無頓着な方だと
強がって過ごしているところなど

他にも今回はいろいろ伝えられた。

「このサロンで受けると、
同じ施術内容なのに
他で受ける時より厳しめな
気付きや重いメッセージを
受け取らなくてはいけなくなる
ということが不思議だが
多い」らしい。

ちなみに
午前中の人の時は
クローゼットの扉は

施術の間
閉められたままだったそうで…

自分を労うことも大事で
また
喜怒哀楽を味わい尽くすことで
よりストイックに

表現することに向かうこと

そしてそれは

過ごして来た道のりより短い
余生を全うする覚悟を決めて
今後過ごすことになるのだと

このサロンでの今回の施術で
これまであやふやにしていたことを

明確に
知らされたのだった。

湧き上がった感情に蓋をすることなく

大人ぶるな、わたし。

そんなキャラでも
役回りでもない。

より無邪気に
もっと素直でちょうど良いのだから。

『感じる書』アーティスト 石川呼穹

#アート #アーティスト #書 #書道 #インテリア書 #筆文字 #カリグラフィー #日記 #コラム #旅

お読みいただきありがとうございます。 サポートしたいな…という方が もしいらした是非よろしくお願いします。