「午後の最後の芝生」夏の午後の、時が止まったように思える不思議なひととき
僕はとても夏が好きです。焼けるような強い日差し、蝉の声、空の青さ、夏雲のくっきりとした形、突然の夕立、夕暮れの涼しい風、夏祭り、どこかで聞こえる祭り太鼓、浜辺で眺める夕陽、そして、夏の午後の、ふと時が止まったようなひととき。
夏の午後には、時が止まったように思える不思議なひとときがあります。動くものはなく、聞こえる音もなく、蝉の声だけは鳴り続けているけど意識されず、すべてが眠ってしまったようにしんと静まりかえる瞬間。
大瀧詠一が「カナリア諸島にて」で「時はまるで銀紙の海の上で