見出し画像

【読書】 サイコロジー・オブ・マネー 著:モーガン・ハウセル

積読をまた一つ減らした

以前、楽天のポイント倍増期間みたいなタイミングで買っていた本です。

言いたいことはシンプル

ページ自体は300pほどですが、ダイヤモンド社の本らしくどんな人でも読み易い装丁なので簡単に読むことが出来ました。
一応読書メモを付けながら読んだので案外時間がかかってしまいました。

本書の要点は、
・投資は予測できないもの
・ごくわずかな確率で起こる「テールイベント」の重要性
・目的のない貯金をする
・長期的に考えたときに楽観的(正しい意味で)になる
・人間の感情が、かくかくしかじか

この類の本では似たような趣旨のものを読んだことがあるように思えます。
短期投資ではなく長期で投資するというようなことです。

感情>理論

どんなに完成された理論や予測があろうとも人間は自分の置かれた状況や感情によって最適ではないとされる行動を選択することが多いというのが事実だそうです。
確かにそれが根底になければこのような本は売れないだろうなと思います。
人間だもの。

個人的に好きな箇所として、著者が所々に高級車や無駄な装飾品をややディスるところです。

 いつかこんな車に乗ってみたい――それが私の夢だった。高級車は、周りの人に「私は成功者だ。頭がよくて、金持ちで、趣味がよく、重要な人間だ。さあ、私のことを見てくれ――」というメッセージを発する格好の道具だ(と、当時の私は思っていた。)
 だが皮肉なことに、私は高級車に乗っている人には目もくれなかった。
 洒落た車を運転している人を見ても、「あの車を運転している人はかっこいいな」ではなく、「自分があの車に乗っていたら、みんなにかっこいいと思われるだろうな」と考えていたのだ。無意識であろうとなかろうと、人はこのように考えている。

p140 第8章 高級車に乗る人のパラドックス

最後の一文は言い過ぎではあると思うけど、なんとも痛快で好き。
どんなにいい車に乗って、豪邸に住んでいてもその人の何も分からないからね。

まとめ

軽く読めたのでそこはダイヤモンド社の出版物の良さであると感じました。
一方で、同じ内容を言い方や引用を変えて何回も説かれるくどさがあまり好きではありませんでした。
もっとギュっとしたら50ページもいらない気がするけど、編集者の意向やら考えると、いわゆる”ビジネス書”にカテゴライズされるであろう本書はこの仕上がりが妥当なのであろうと勝手に判断しました。

おすすめしたい!ほどではないけど、読書を久々にする人とかには良いかなと感じました。

この記事が参加している募集

#読書感想文

187,975件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?