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男スイッチ

女性はミステリアス。
何を考えているのかわからない。
でもそこが妖しくて、魅力的。

・・・

多様性が叫ばれる時代に
こんなことを言うのもなんだけど
やっぱり男は女に惹かれる。

いくつになっても、好みの女が視界に入ると
男スイッチが入る。
男スイッチとは、カッコつけたくなること。
全力で自分の良いところを見せたくなること。

ちなみに私の場合
表情を少しだけキリッとして
自身のある角度を向けたくなる。
そのうえで目線は絶対に合わせない。
自然体で、平静を装ってカッコつけるのだ。

たとえ自分に彼女がいても、奥さんがいても
女が視界に入ったら男スイッチが入る。
全ての男がそうだとは言わないけども
少なくとも私はそうだし
内心では90%以上の男は同族だと思っている。

・・・という主旨の話を嫁ちゃんとしていた。
嫁ちゃんはふうん、と相槌を打ってくれる。
特別に驚いたり、嫌な顔をしたりはしない。

「でもね、別に浮気をしたいわけじゃないんだ」

そうなの?と少し訝し気な声で訊いてくる。

「自分でもよく分からないけど、やってしまう。
カッコつけたくなるんだよね。不思議だけどさ」

まあ、男ってそういうとこあるよね。
わかるわかる、とうなづく嫁ちゃん。

「でもねえ、これまた不思議なんだけども
君以外の女と一緒に暮らしたくはないんだ。
間違いなく女が基本好きなはずなんだけど」

そうなの?どうして?と嫁ちゃん。

「たぶん、君は話が通じるから」

頭に浮かんだ言葉をそのまま伝えると
嫁ちゃんの顔が少しほころんだ気がした。

・・・

最近、自己分析が面白い。
自分で自分の内面に向かって問いかけると
面白い答えが返って来て驚くことがある。
これがたまらなく面白い。

この自己分析に第三者である嫁ちゃんを加えると
また違った角度で面白くなる。
立体的に自分の像が見えてくるというか…。

「男スイッチ」の分析も面白い。
こんなのただのオスとしての生存戦略だろうと
割り切っている自分もいるけど
もしかして自分の意思も関係しているのかもと
割り切れないでいる自分もいる。
答えの出ない議題に付き合ってくれる嫁ちゃんが
ありがたくて仕方がない。

あ、そうそう。男性である私が
女性に伝えたいことがありまして…

「男スイッチ」というか
「他の女に目が行く」というのは
大抵の男は誰でもやってしまいます。

そこから浮気に発展しちゃう男性もいるけど
それはレアケースというか少数派というか…

つまり、パートナーが他の女に目がいっても
あんまり怒らないでほしいなあと思うんです。

救急車のサイレンで誰でも緊張が走るように
男性自身も気付かず無意識でやることだから。

まあ、さすがに一瞥した女性を褒めだしたら
お尻を全力で蹴っ飛ばしてもいいですね(笑)

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