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心霊とかホラーとかに対する私と嫁

私は怖いものが大好き。
あ、怖いといっても反社会勢力とか
そういったものじゃないですよ。

心霊とかホラーとか、そっち系です。
私、心霊とかホラーとかが大好きなんです。

霊感というのは持っていません。
普通の男でただの怖いもの好き。
隙あらばお化け屋敷に入りたい。
それが私、珈琲次郎。

しかし悲しいかな、愛する嫁はホラーが大嫌い。

「これだけは夫くんと分かり合えないよ」

とまで言われるほど、嫁はホラー系が苦手。
バイオハザードとかのゾンビモノでも無理。

私のささやかな夢のひとつに
『好きな人とB級ホラー映画を観る』
があったんですけど絶望的でござるよ。
離婚を賭けてまで夢の強行突破はNGでござる。

さてさて
そんな私と嫁は付き合いたての頃
とある大型遊園地に行ったんです。
今日はそんなゆるいホラー話です。ゆるホラ。

なんとその遊園地には
『最凶の恐怖!一人で入るのはお勧めしません』
といった煽り文がデカデカと書き綴ってある
超私好みのお化け屋敷があったんですね。
は、入りたい・・・!

「ねえ〇〇ちゃん、これ入らない?」

「ぜっっっったいに嫌!!!!!!」

「(こんなハッキリした意思表示初めて)」

「何?珈琲君入りたいの?これに?あ?」

「(こんなキレてるの初めて)う、うん」

「入るなら一人で入ってね」

「(こんなそっけないの初めて)へ、へい」

ああ、この人は本当に心霊系が嫌いなんだなぁと
心で理解して肩をがっくり落としました。で、
一人寂しく私はお化け屋敷に入りましたよ。
なんか後ろで〇〇ちゃんが喚いていたけど
たぶん気のせい。なにも聞こえない。
だって私はホラー好きなのだから。

そのお化け屋敷、入口で蝋燭を受け取るのね。
蝋燭の炎が消えるまでにゴールするのが主旨。
(蝋燭と炎はプラスチックと電球の偽物)

それでステージが全部で5つあって
ひとつクリアするごとに恐怖度が増していく。
当時としては斬新な作りのお化け屋敷。
ああ、これは絶対楽しいやつだ!

「ぎゃああああああああああああああ」

おいおい誰だよ、絶叫なんかしちゃって。
うるせーぞ?

・・・声の主はでした。
忘れてた。私は結構なビビりだったんだ。

ビビりだけど怖いものが大好きという
我ながらよくわからない性質を持つ男。
それが私、珈琲次郎。

そういえば一人でお化け屋敷に入るのは初。
おお、私ってこんなに叫び声が出るのかぁ。
などと冷静に自己分析をしながら絶叫する。

なんかね、めっちゃ怖い。
あの煽り文、正しかった。
一人で入るもんじゃない。

人間がどうやったら怖がるのかをしっかりと
計算しつくしたかのようなトラップの数々。

本当にもう、つくりものだと分かっているのに
怖い!闇が怖い!動くものが怖い!音が怖い!
たたた助けてくれえええええ。

そうして私は非常脱出ルート(ヘタレ道)から
一目散に抜け出しました。
ええ、ステージ1の中盤で脱落です。

こんな怖いお化け屋敷二度と入るか!
悪態をつく私がプンスカと振り返ると
〇〇ちゃんが居ました。

「いやあ、大したことなかったね。楽勝」

よせばいいのに虚勢を張る私。

「・・・」

なんかその日はずっと口数が少なかったなぁ。
これはきっと妖怪のせいだ。うん。


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